宇津井健さんが最新の象徴例!高齢者型死因が再び急増中−「日本人の死因2014年版」から | 膵臓がん特効薬を追い、イブランスの謎を解明したヒデさん日誌

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 小社から最新版が発行された「日本人の死因」は、毎年9月に厚生労働省が発表している「人口動態統計調査」を参照し、現代日本人の最新の「死因ランキング」情報を提供することを主な目的とし、毎年発行されている。
 最新版「日本人の死因2014年版」は、昨年(2013年)9月に発表された「2012年人口動態統計調査」を参照し、編集されている。

 その概要はといえば…。厚生労働省が発表した2012年の日本人の総死者数は125万6359人。前年(2011年)の死者数125万3066人から3000人弱の微増にとどまった。
 ただし、5年前の2007年の110万8334人からはほぼ15万人という大幅増加となっていることを見れば、日本人の死者数が「急増」しているという大局観を変更する必要はない。
 ちなみに、なぜ2012年の死者数が前年比微増にとどまったかといえば、いうまでもなく、2011年は、3月11日に「東日本大震災」という未曾有の天変地異が発生し、1万9000人近い方々が、主に津波によって、「不慮の死」を遂げたという「特殊要因」があったためだ。この「特殊要因」を差し引くと、2011年の日本人の総死者数は、123万4000人程度となったはずであり、2012年は、「実質的」には、前年比で2万2000人程度の増加だったことになる。

 実質的な増加傾向に変化のない日本人の死者数だが、厚生労働省調査に基づく「死因」は、2000年代に入ってしばらく顕著な変化が見られなかったものの、2000年代後半になると「交通事故」が大きく減少。一方、近年版でご紹介してきたように、「肺炎」、そして「老衰」の増加傾向が著しくなり、「日本の高齢化の明確な現れ」と指摘してきた。
 そして今回ご紹介する2012年においては、前年の「天変地異」の影響が消え、再び、「高齢死」、「自然死」の増加という、近年のトレンドが再復活した形となった。

 厚労省の2012年最新統計で前年2011年に比較し最も増加した「死因」は、2009年に対する2010年と同様、「老衰」だった(2010年に対する2011年は、大震災の影響で「その他の不慮の事故」の1万9000人増)。  「老衰」死は2009年が3万8600人あまりだったのに対し、2010年は4万5300人と、6700人増加、2011年は5万2200人と6900人増加し、ついに5万人台乗せした。そして長年に渡って、日本人が最も多く発症し、亡くなってきた「胃がん」(2011年は5万人割れ)を抜いて、「日本人の死因トップ5」に入るという大きなドラマを演じた。
 そして2012年は、6万700人と、なんと前年比8500人増と、驚くべき急増となった。
 2012年での、さらなる驚くべき「老衰死」の増加傾向は、いよいよ日本に「超高齢化社会」が定着したことを示している。
 「健康オタク」だったという宇津井健さんが、「82歳」で、「慢性呼吸不全」という死因で、「比較的ぽっくりと亡くなった」のは最新の象徴例といっていい。
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 本ブログ内容は、小社発行「日本人の死因2014年版」の一部を抜粋したものです。無断転載を禁じます。