【阪神大賞典】トランスルーセント | 魂剣石をも切る

魂剣石をも切る

世に灯篭切りといふ。江戸時代剣聖とうたわれし一文字流神泉正宗が家康に請われ一度だけ御前にて石灯篭を一刀両断。以来三百余年剣道界に於いて幻の業とされこれを極めたるものなし。不可能を可能とする意の“魂剣石をも切る”といふことわざはこれをいふなり。

2024年3月17日 阪神大賞典




記憶に残る阪神大賞典のひとつに

スケルトンデザインがブームになった

2001年3月18日



このレースの勝ち馬は

菊花賞馬で前年3着

京都記念3着から臨戦の1番人気


上辺の情報だけ書くと

何の変哲もない結果



しかし

ナリタトップロードと渡辺薫彦騎手

このコンビには大きな意味があった


デビューから

皐月賞3着、ダービー2着

菊花賞制覇まで全てコンビを組んでいたが

菊花賞から7連敗


前々走の有馬記念と前走京都記念では

的場均騎手が手綱を握っていた


関東所属の的場騎手だが

1週前から栗東へ赴き

沖芳夫調教師も渡辺騎手とミーティング

ライバルであるテイエムオペラオー

その主戦騎手 和田竜二騎手とも話をした


結果は有馬記念9着

京都記念3着と勝利には至らなかったが

この阪神大賞典での勝利に

間接的だがつながるものとなっていた



沖調教師はレース後に

「渡辺を降ろしたのは

 第三者の目でレースを見て欲しかったから。

 的場騎手との走りから

 何かをつかんでくれたと思う。

 それがこの勝利につながったんだ。」

と語っている



字面だけ見ると

何の変哲もない勝利


しかし

この人馬にとっては

見えなかったものが

透明になって得ることができたからこそ

手に入れた勝利だった



2024の阪神大賞典は

プリュムドール


穴になりやすい

内枠の父サンデー系

阪神芝が得意な馬で

和田竜二騎手なら長距離で期待できる