【チャンピオンズカップ】リーマン・ショック | 魂剣石をも切る

魂剣石をも切る

世に灯篭切りといふ。江戸時代剣聖とうたわれし一文字流神泉正宗が家康に請われ一度だけ御前にて石灯篭を一刀両断。以来三百余年剣道界に於いて幻の業とされこれを極めたるものなし。不可能を可能とする意の“魂剣石をも切る”といふことわざはこれをいふなり。

2022年12月4日 チャンピオンズカップ



記憶に残るチャンピオンズカップ…

個人的には未だにジャパンカップダートがしっくりくる


そんな記憶に残るジャパンカップダートは

2008年12月7日


と…

2005年11月26日


ジャパンカップダートと言えば

と聞かれると

レースより

この2つの勝ち馬

カネヒキリを思い出す


同期のディープインパクトのインパクトが凄すぎて「砂のディープインパクト」と呼ばれ


芝のレースを除くと

未勝利は7馬身差

500万下は大差

端午Sは9馬身差

ユニコーンSは1馬身3/4

ジャパンダートダービーで4馬身差

ダービーグランプリで2馬身1/2


1馬身も寄せ付けず3歳ダート二冠



秋初戦 初めての古馬との邂逅

武蔵野S


出遅れもあり斤量差3kgもあり

同い年サンライズバッカスに

1馬身3/4遅れを取り2着になるも


次走ジャパンカップダートは


シーキングザダイヤにハナ競り勝つ


年明けてフェブラリーSも

シーキングザダイヤに3馬身差で勝利


海外遠征のドバイワールドカップは

エレクトロキューショニストから

大きく離された4着

帝王賞は

逃げた地方の雄アジュディミツオーを

1馬身捉えきれなかった


しかし

ここからダートの王者として君臨するに

ふさわしい力を見せていた


同じノーザンファームで生まれ

同じセレクトセールで

同じ金子真人ホールディングスに買われ


三冠馬になった後

古馬になり三連勝し凱旋門賞に挑む

ディープインパクトと


芝とダートで栄光の軌跡を歩む



…はずだった



マイルチャンピオンシップ南部杯を迎える前に

右前浅屈腱炎 発症

手術をし復帰を目指すも

約1年後 再発


胸骨の骨髄液を右前脚の腱に移植するステムセル移植という難手術を行い

陣営の懸命なリハビリ・調教により


2年4ヶ月振りに武蔵野Sに出走

9着に敗れたとはいえ

復帰戦は

陣営の努力の結晶だった


次走は

ジャパンカップダート


好位の内を進み

4角で先頭に立つと

1番人気ヴァーミリアン

2着メイショウトウコンを

アタマ差振り切り


アドマイヤコジーンの1年7ヶ月振りの最長記録を

大きく更新する2年4ヶ月振りの勝利は

ジャパンカップダート初の2勝目は

東京と阪神の両コース制覇という

唯一の記録ともなった


リーマン・ショックにダメージを受けた経済も

カネヒキリを見本に不屈の復活を…

というメッセージがあった訳ではないが…




個人的にダート馬と言えば

カネヒキリ

この名前を思い出す



2022年のチャンピオンズカップは

相性の良いローテである前走南部杯の

シャマル

内枠の方が良いコースだが

この馬自身は今年二桁馬番で好走している

1800mは初距離だが

母系にダンスインザダークのある

スマートファルコン産駒なら