面倒なリプとか飛んでき始めてるので、なぜ今回事故原因がシミー現象と思うようになったかを書いておく。
事故動画はこれだが、25秒あたりでハンドルがブレ出しているのが分かる。坂を下り始めた時で時速30㎞、衝突時は40㎞程だったようだ。(Garminのサイクルコンピュータからの検証結果)
ブレーキの不調か?NO。事故後でもブレーキは完全に効く状態だった。
ブレーキ操作をミスったのかとも思ったがサイコンのデータを見てもブレーキはかけていなかった。
現場のカーブのRからして何もなければ時速40㎞で十分余裕をもって曲がれるカーブだったのでかけていないのだろうと思う。せいぜいカーブ直前で当て効きさせながら曲がる程度なので下っているときにはブレーキ操作はしていない。
この道の制限速度は時速40㎞なので速度違反もしていない。
チェーンが落ちは?
そもそも下り始めからケイデンスが0になっているので、ペダルをこいでいない、したがってチェーン落ちもない。事故で破損した部分以外は自転車は問題ない状態だった。
因みに私は自転車店勤務で整備士資格も持っています。
他の従業員にも見てもらいましたが自転車に問題はありませんでした。
さて、自転車に問題がなく、特にブレーキやハンドリングの操作もしていないのになぜハンドルがブレ出したか。
そこでツイッターで指摘されたのがシミー現象。
Wikipediaによると
シミー現象とは、走行中にバイクや自動車をはじめとし航空機や自転車などにおける車輪、車軸を含む舵取り装置全体の振動のことを称する。シミー現象が大きくなると舵取り装着が激しく首ふり振動するようになり操縦困難に陥る。
主に速度が80キロメートル時以下の低速度走行時において発生しやすく、40キロメートル毎時から50キロメートル毎時で発生したシミー現象を低速シミー(ていそくしみー)、100キロメートル毎時から120キロメートル毎時で発生した場合は高速シミー(こうそくシミー)という。
シミー現象は低速であればあるほどその発生確率が上がるとともに振動が激しくなる。
そしてシミー現象の原因としては
タイヤの異常、フォークのゆがみ、ホイールバランスの狂い、ボールジョイントのがた、共振によるもの、とある。
このうちタイヤの異常からボールジョイントのがたまでは使用していた自転車には当てはまらないことは他の整備士資格を持つ者と確認済みである。
そもそも自転車に原因があるなら出発してから事故現場まで45㎞ほど走行しているがその間に起こっていてもおかしくない、出発してから事故に至るまで動画が残っているので確認したが、異常な挙動は認められなかった。この自転車で3000㎞ほど走っているがシミー現象が発生したことはなかった。
残るは「共振によるもの」
これは地面からの振動と車体の持つ固有振動が合致することによるもの、とある。
動画を見てもらえば一目瞭然だがここには居眠り防止用の凹凸が道路に設けられている。
これによる定期的な振動と車体の固有振動が合致したことによりシミー現象が発生した、と考えるのが一番可能性が高い。というか、残る原因がこれぐらいしか考えられない。
以上が今回の事故原因がシミー現象である、という結論に至った考察である。
シミー現象が発生してから衝突まで3~4秒。シミー現象が発生すると真っ直ぐにしか進めなくなり、プロでも長い距離をかけないと止まれないという。相手方には申し訳ないと思いますが、原因がこちらの操作ミスや整備不良ではなく、この現象が発生した時点でこちらにできることは時間的にほぼなかった、と考えます。もちろん相手にも事故を回避することはできなかった。