在宅ケアの推進『終末期の安心看護システム』の必要性
終末期医療の目指すべき目的は、終末期にある患者と家族にとって限られたかけがえのない時間の充実と人生の価値を高めることである。
わが国においては、厚生労働省が平成15年に行った「終末期医療に関する調査」から、疼痛を伴う末期時には「自宅で療養し必要であれば緩和病棟に入院したい」が最も多く22%を占め、「自宅で最期まで療養したい」は11%であった。実際、在宅で最期をむかえた人口は徐々に減少傾向にあり、平成17年は12.2%となり、病院での死亡は79.8%であった。一方、分担研究者らが平成17年に行ったX市における後期高齢者全数調査では、在宅で介護を受けたいと回答した人は70%と高く、在宅でケアが受けられる体制の必要性が確認された。欧米においては、在宅での死亡率は20~30%であり、先行研究によると、約70%の回答者が在宅で終末期をむかえたいと望んでいた。これらから、在宅でケアを受け最期をむかえたいと願っても、何らかの問題により不可能となっている現状が示唆されている。
死亡前一ヶ月の「終末期の医療費」は年間約9000億円 (一人平均112万円)にのぼり、わが国の財政を圧迫する原因となっている。自宅死亡が2倍になれば、終末期医療給付金を5000億円削減できるとの試算から厚生労働省は医療・介護の連携強化で、患者の平均入院日数(02年は38日)を30日以下に抑る方針を固めている。
厚生労働省「平成16年人口動態統計」によると、年間のがん死亡者数は前年比1万815人増となり、男性が19万3096人、女性で12万7262人。合計すると32万358人になる。
今後ますます必要性が拡大する在宅医療において、看護師等の専門性を活用し、患者の生活の質の向上を目指したより良いケアを提供していくため、在宅がん末期患者の適切な疼痛緩和ケアの推進および医師等との連携による患者死亡時の適切な対応体制の確立等の関連諸制度の見直しについても提言がなされている。
終末期にある患者と家族にとって限られたかけがえのない時間の充実と人生の価値を高めることを目的とした研究が、国際医療福祉大学在宅地域ケア研究センターで進められ、現在エンドオブライフケアシステムとして訪問看護ステーションなどを中心に活用されている。
このシステムは、「ご家族の介護支援」や「緩和ケアの推進」などの終末期を在宅で迎えるための課題を解決するものでもある。
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第11回 日本在宅ケア学会学術集会
第11回 日本在宅ケア学会学術集会
地域は一つ、トータルな在宅ケアをめざして
~地域包括ケア、認知症ケアへのチャレンジ~
本学術集会は、変革の時代の転換点に、メインテ-マについて探究し、実践活動に資することが できるよう、以下の点を意図して企画いたしました。
① 在宅ケアをめぐる新たな課題とそのチャレンジについて包括的に議論を展開
② 学会の社会・地域貢献として、市民生活や実践活動への新たな知見の提供、
情報の発信
③ 多くの実践者、研究者、市民の相互交流、実践力の向上のため、一般演題
発表に加え、フォ-ラム、ワ-クショップ等の多彩なプログラム
日頃の研究成果のご報告、多くの皆様のご参加を"彩の国 埼玉"でお待ちしております。
第11回 日本在宅ケア学会学術集会長 野川とも江(埼玉県立大学)
●会期:平成19年3月3日(土)・3月4日(日)
●会場:埼玉県立大学
■プログラム
第1日目:3月3日(土)13:00~17:30 プレ学会(公開プログラム)
「在宅ケア県民フォーラム2007in埼玉」を開催 〔受付開始 12:00〕
*特別講演 :「記憶の喪失は、人の喪失だろうか?」
荻原浩 (作家〔『明日の記憶』原作者〕)
*シンポジウム :「長く住み続けられる町づくり~24時間対応の在宅ケア~」
高階恵美子 (厚生労働省保険局医療課)
田中正廣 (NPO法人グル-プもみじ)
中山康子 (NPO法人在宅緩和ケア支援センター“虹”)
*ワークショップ :「臨床美術(アートセラピー)の疑似体験」
金子健二 (NPO法人日本臨床美術協会)ほか
◎「交流懇親会」 18:00~19:30 場所:埼玉県立大学カフェテリア
*在宅ケア関連企業展示フェア 12:00~17:45 *
第2日目:3月4日(日)9:00~16:30(一部公開プログラム)
〔受付開始 8:20〕
*会長講演( 09:10~09:50 ):「新時代の在宅ケア~若年認知症の人と
家族の支援~」
野川とも江(埼玉県立大学)
*基調講演( 10:00~11:00 ): 「地域住民に求める若年認知症ケア~
共に生きる環境づくり~」
宮永和夫 (群馬県こころの健康センター)
*一般演題(口演・示説)( 11:15~16:30 )
*分科会 ( 3分科会 )( 11:15~12:30・13:30~14:45 )
*総 会 ( 12:45~13:15 )
*シンポジウム :「地域連携と地域包括ケア」( 15:00~16:30 )
総合施設における地域包括ケアの推進:斉藤正身 (霞ヶ関南病院)
医療機関における地域連携と実践:柳沢愛子 (東京大学医学部附属病院)
地域包括ケアシステムづくり:西元幸雄 (第二小山田特別養護老人ホーム)
*在宅ケア関連企業展示フェア 09:30~16:00 *
■学術集会事務局
お問合わせは、下記のE-mailか、FAXにてお願いいたします。
〒343-8540 埼玉県越谷市三野宮820番地
埼玉県立大学 保健医療福祉学部 看護学科 老年看護学講座内
第11回日本在宅ケア学会学術集会 事務局
E-mail:11zaitaku@spu.ac.jp
FAX :048-973-4815
在宅ターミナルケアとエンド オブ ライフケアシステム(ELCシステム)
在宅ターミナルケアとエンド オブ ライフケアシステム(ELCシステム)
患者さんが住み慣れた自宅において、死を前にした余命わずかな患者さんとそのご家族に、出来うる範囲の中で「よりよく生きること」に手を貸すことです。
残された時間の充実と人生の価値を高めるために、疼痛の管理、症状緩和、心のケア(家族の精神的なケアやスピリチュアルケアも含む)を行い、患者さんやご家族と共に医療関係者(病院、訪問看護ステーションなど)や地域全体が一体となって、その方の「大切な時間」を共に過ごすといつことでもあります。
東京医科歯科大学知財本部特許申請中の島内節先生開発のエンド オブ ライフケア(在宅ターミナルケアシステム)は、ご本人、ご家族、医療関係者、地域などを繋ぎ、ご本人のための「大切な時間」を創り上げていくものです。
3月上旬にはデモンストレーションとして、みなさまに活用していただくことも考えています。
ご興味のある方はメールでお問い合せください。