*
アスファルトに影を落とした
迫りくる空が呼吸を奪った
陽は瞬く間に落ちてゆき
行くことも
戻ることも
出来ないまま
あなたに出逢った
星が姿をくらましたあの夜
光の箱の中で微笑むあなたは
明日さえ見えないわたしを
遠い未来ごと照らしてくれた
もしまた迷ったなら
あなたを見つければいいだけの話
あなたに映るわたしの光も一緒に
帰り道
オレンジ色のまあるい灯りが
星の代わりに
世界をやさしく彩った
なぜだか少し
雲のむこうで
星が微笑んだ気がした
きっと
明日の空は
抜けるように青く
どこまでもどこまでも
ひらけているだろう
*