18日 実際にこの日に出産いたしました。

さて、その出産までのプロセスをご報告します。


前日は中途半端な陣痛を我慢し一夜を明かしました。朝になると看護師さんが「陣痛が弱いようなので、予定通り陣痛促進剤を使うから8時半に下にきてください!」と伝えてきました。まあもともとそのつもりだったし・・・ということでしたが、正直陣痛促進剤なるものが、どのようなものか、どのように作用するのかイマイチわかっておりませんでした。(っていうかてっきり注射なのかと思った。)


陣痛促進剤とは、名前の通り、陣痛を薬によって促すのですが、その入れ方は点滴で入れていくもので、モニターという機械で陣痛の間隔をチェックしつつ、その間隔などによって投入量をコントロールしてゆきます。

まるで、手術のときの麻酔みたいなかんじ(医龍のドラマを見ていたらイメージできるかもしれないけど・・・)で、陣痛の間隔が広かったり、痛みが弱かったりすると、投入量を増やし、間隔が狭くなりすぎたらその量を少なくするのです。


で・・・・・


つまりはこれをスタートしたら、その先はそのまま分娩ということです。


そんな基本的なことを理解していなかったので、なんとなく注射を受けて待つのかな?なんて思っておりました。


■陣痛促進剤効果

陣痛促進剤を使うと、これまで痛みにムラがあったのが、そのムラがなくなり、規則的に本当に痛くなりました。

それでも痛みが去った間は普通に会話ができるので、「まだ余裕があるね・・」と言われておりました。

分娩室へGOとなるひとつの目安は陣痛間隔と、子宮口の開きですが、私はその子宮口の開きがイマイチだったので規則的な陣痛を促すことで、あわせて開かせようということらしいです。

ある程度の頻度で内診をし、子宮口の開きのセンチをチェックしてゆくのですが(先生たちの手先の感覚で何センチと言っているみたい)7センチくらいのときにちょうどお昼の時間で「痛いけど、体力必要だから食べられたらお昼食べて!」といわれました。

ただでさえ横に向くと胸焼けがして駄目なのに、さすがに昼は無理だよ・・・と思っておりました。


■破水

そろそろ破水しても・・・と言われつつ、なかなか破水しませんでした。

そして、ちょうど担当の助産師さんがランチのため他の助産師さんに交代しているとき・・・・


バフッ・・・


そうです。破水したのです。よく水風船が割れるという感じといいますが、まさにそんな感じで、お腹の中にあった水が一気に洪水のように出てきました。プールのときに耳入った水が出てきたときのなんともいえない感じが100倍になった感じ・・・。

それと同時に、これまでとは比べものにならない痛み・・・。


あわてて、助産師さんを呼んだらちょうどいいタイミングだったようで、破水しないからどうしようかと先生と話していたとのことでした。そして、「痛みの質が違うよね!がんばって」と・・。確かに痛みの質が別物で、これまでの陣痛が甘かったと実感しました。というのはこれまでの陣痛は痛くてどうしようもないけど生理痛がとても重くなったようなもの・・・でも破水後は体の奥から痛みがこみ上げてくるような感じで・・・


という痛みを何度も繰り返し、子宮口がとりあえず9センチになるまで耐え、いよいよ分娩室にという状態になりました。



■ついに分娩室!!あとちょっと?


「キターヾ(@^▽^@)ノ」 ここまで来ればこっちのもの!


と思いました。


友人は分娩室に入って1時間とか、会社の人の奥さんも30分とか・・・そんな話ばかりを聞いていたので、分娩室に入ればせいぜい1時間くらいで赤ちゃんに会える。あとちょっと・・・と思ったのです。すごく痛いと思いつつ、ここまでの道のりが長かったなんて振り返ったりもしておりました。


しかし・・・甘かった。


分娩室に入ったものの、赤ちゃんが下りてきつつもまっすぐでないとのこと・・・どうも回ってしまっており、斜めの状態らしくまずはそれをまっすぐにする必要がありました。だから積極的に息むのではなく、調整を何度もして助産師さんや先生が赤ちゃんの状態を手でまっすぐにしてゆくという作業をしてゆきました。

正直その作業が痛いかどうかなどはもうどうでもいい感じでよくわからなくなりました。いろいろなアドバイスをうけつつ、なかなかまっすぐになってくれないので、ちゃんと息むわけにもいかず・・・という状態が1時間半続きました。

さすがに分娩台にのってから1時間半もするとこちらもクタクタになり余裕もなくなりました。痛みの合間にいったいどれくらいかかるのだろう・・・ということばかりを考え、合わせて、隣で帝王切開で産んだ方の赤ちゃんの声が聞こえると、こっちはいつになるのだろうという気持ちで焦りも生まれました。思わず「あとどれくらいかかるのでしょう?」と助産師さんに尋ねたくらいです。

「赤ちゃんの頭がここまできているから1時間くらいですよ!」という回答を聞きもっとかかるんじゃないの?と思いつつ、そんなものなのか・・・と思いました。


■スポーツ選手?にしたがる先生

スポーツしていた人というタイトルで読んでいる方お待たせいたしました。

実はあと1時間と言われてからさらに問題が・・・。

せっかく赤ちゃんがまっすぐになったのに、別の問題がでてきました。


それはお尻側の筋肉です。


子宮口がやわらかいやわらかくない・・なんていう話は普通にする話なのでピンとくるでしょうがお尻側の筋肉って何のこと?と思いませんか。私の分娩時間が長くなってしまった原因のひとつがお尻側の筋肉でした。子宮口自体は、もともとそんなに固くもありませんでしたし、さらに筋肉注射のやわらかくする注射も念のために打っていたので問題ありませんでした。しかし、お尻側の筋肉が強いということで、せっかくひろがってもそれによって押し戻されてしまうとのことでした。


先生:「もしかしてスポーツやってました?」

私:「まあテニスとか・・・」

先生:「うーん テニスじゃそうならないと思うのだけど・・・ とにかくお尻側の筋肉がすごく強いのよねー。これってバレーボールやバスケの選手とかだとそうなんだけどなあ・・・」

私:「・・・・」


実は事前に友達から、スポーツやっていると最後の分娩のときが痛いし、絶対そうなるよ!と忠告を受けていたのでした。

ですから、やっぱりと思いました。


でもバレーやバスケじゃないんですけどね。

思わず分娩中はテニスと答えましたが(それが一番長く続けていたので・・)、自分の中でもテニスのせいじゃないなーなんて思い、あれかな?それともこれかな?とぐるぐると考えておりました。


どうしてもスポーツ選手にしたい先生たちは、一生懸命がんばっている私の腕を見て、「確かに筋肉すごくあるものね・・」とか「筋肉注射のときも・・・」とかそういう話をし、私を何かのスポーツ選手にしようと必死でした。


■いよいよ!

お尻の筋肉のせいで、結果的に先生と助産師さんの二人がかりで押し戻されないよう手でひろげつつという作業が続きました。足に力を入れずお腹に力を入れる!などいろいろ難しいことを言われ、うまくできないよーと思いながら息んでみるという状態で試行錯誤。すると先生たちが「いい陣痛!」と声をかけ、あとちょっと!という状態になったとき・・・・

周囲の人の動きが一斉に変わりました。


1)妊婦の足に青いカバーをかける。

2)助産師、先生が一斉に前掛けのようなものを着る。

3)手伝う人の人数が増える。


というふうに明らかに、とりあげる準備という体制になりました。

これまで、いつになったら生まれるのだろう・・・と考えつつ分娩に臨んでいたのですが、さすがの私も、あー本当にいよいよなのかも・・・と思いました。


そして、最後はもうこれ以上息めない(息がもたないから次がんばる・・・)という最後の最後ででてきてくれました。


■誕生

出た瞬間に元気な産声。あーやっと産まれたんだー!というほっとした気持ちになりました。

よくうれしくて泣いている妊婦さんの映像とかがありますが、私は「あー長かったなー、本当にあと1時間って言われてから1時間だったなー」とかそんなことをついつい考えてしまい、泣くよりもどちらかというと呆然としてしまったという感じでした。

ちなみに、最初の対面のときはさすがに感動しましたが、それでもまだ実感がないというか、赤ちゃんのパーツで明らかに自分に似ているところ、旦那に似ているところを見つけたとき、やっぱり自分の子供なんだーと思いました。



以上長くなりましたが、これにて出産レポートは終了です。