先日の枕経の際。

ご遺族様のおひとりが

「実はこれまでも色んな通夜や葬儀に参列したことがありますが、『なぜあんなに長くて、僕たちは座ったままで。お経の内容もわからないのに、ただ有り難いって思わなければいけないのか?』が疑問だったんです。もし宜しければ、葬儀の際でも良いのでご説明いただけないでしょうか?」

とお話しくださいました。

親族の皆様からは
「和尚さんに無茶を言うな」
と怒られていました。

でも、それは大切な大切な言葉でした。

きっと、みんなの前でそんなことを言うのにも勇気が必要だったと思うんです。

僕自身も、形骸化する葬儀一般の流れや簡略化・多様化が進むなかで、いま僧侶がしなければならない大切なことだと思っていました。

土葬が一般的だった時代に作られた次第や作法には、すでに現実との乖離が進んでいるところもたくさんあります。

世の中にあるマニュアルもそうですが、「こう書いているけれど違うことをする」を皆がしだすと陳腐化の一途を辿ります。

少し時間はかかりましたが、自分の中にある非言語化されて蓄積している「識」を引っ張り出し、パソコンで調べた情報で補足しながら初版を作りました。

それが

「枕経・お通夜・お葬式について」

です。


冒頭の方が喜んでくださると良いのですが...

これからアップデートを重ねていくことで、少しずつ内容を良くしていこうと思います。

安楽寺では

「戒名授与証(お授けした戒名の由来書き)」
「満中陰までに係るお布施などについて」
「満中陰とは」
「中陰表」
「回忌法要一覧」

などもお渡ししています。

特に「戒名授与証」には、「血脈」と併せて、わたしが師僧として故人様に戒をお授けしたことを証明するとともに、お付けした戒名の理由や由来を記載しています。

ありがたいことに喜んでいただけることが多いもののひとつです。