5月13日(水)6時13分

朝方から ガタガタと揺れて飛び起きた

起きたと同時に 窓を開ける

目の前に 隣の小学校のプールがあり

プールが波立って 揺れている

2階から見える光景

しばらくして 揺れが収まったのを確認し

階段を下りる

下には 息子と 認知症の父が寝ていた

今日自宅ではなく 実家にいるのは

母が出かけているので

認知症の父の介護のためである

息子は新米介護士

しかし 実際夜勤などもこなしているので

かなり 心強い

父はアルツハイマーと診断されて久しいが

最近 進行が早い

テレビを付けると 震度5

久しぶりの 強い揺れ

母から心配の電話が入り

無事を告げると安心した様子

それから 次々と

心配メールが全国から届く

同じ県内は だいたいのようすがわかるので

県外からのメールがほとんど

一人一人に返信する

午前中 心配ながらも

息子が 父を散歩に連れて行ってくれたり

その後 朝の地震の影響で

東北新幹線のダイヤが乱れたことを知る



午後 時計が止まっているのに気付いた

古いネジ式の壁掛け時計が

6時13分で止まっていた

そして ふと思い出した

この実家は

活断層の上に建っている

もし 直下型が来れば

この古い家は 持たないだろう

4年前の震災時

水は ギリギリで ここまで来なかった

だから おそらく 今後も

水は ここまでは 来ないだろう

しかし 活断層の真上に建っていることは

まぎれもない




4年前の震災

電気 ガス 水道が止まり

ライフラインが切断され

情報が全く無かった時

私は 活断層の地震が来たと

思い込んでいた

実家の両親の安否が

とても心配だった

「活断層だったら、たまたま実家に来ていて・・・
と、なるところだったね。」

「いや、活断層なら、諦めるしかないでしょ。」

若い息子は こともなげに言う

それは そうだ

よくある話だ

たまたま そこに来ていて




たまたま そこに来ていて

4年前も どれほどの人が

そうだったのだろう

たまたま 

たまたま

 生も死も

たまたま

偶然の産物

ほんの小さな違いが

生死を分ける

何がそうするのか

何がそうさせたのか



しかし

人の心は

たまたま では収まらない

止まったままの3.11

地震が収まっても

心が収まるのは

いつのことだろうか