母は病室に、私と姉はCの話を聞く為にカンファレンスルームに入る。

夫は間に合わなかった。


Cが手術の結果を話し出す

「やっぱり悪性の癌だったんだよねぇー、腫瘍の一部とってぇー、迅速病理診断やったんだけどぉー、悪性って結果だったんだよねー」


私も姉も言葉を失う……


私はCの話し方をすでに経験していたが、姉は初対面。


悪性だったことのショックと、コイツの酷い話し方、

色んな感情が一瞬で混ざり合って、私は思考回路停止…


姉は冷静に母の癌の状態や、今後の治療に関する質問をした。

それに対してCはまた本当に本当に本っ当に本っ当に

酷い話し方でこう言った…


「癌が目の後ろの骨も食っちゃってるからぁー、おそらく1年位前から癌はできてたんじゃないかねぇー、現状で言うとステージ3かなぁ、手術んなったらぁー、目ぇ取ってこっから全部(顔の左側をつかんで)取るからぁー、顔半分なくなるねぇ」


目を取る……?

顔半分なくなる……?


こんな残酷な話をこんな言い方で……このクソ医者…

ホント医者か?


あまりの、ショックに発狂して胸ぐらを掴んで「オマエなんだその言い方は!」と言ってやりたい衝動に駆られる…

悪性だった事にショックを受けている私達に、

こんな残酷な話を、こんなにも酷い話し方で説明する

クソ医者の存在をこの大学病院は知っているのか?


『おい!この大学病院!コイツをこのまま野放しにしていいのか?それともこの大学病院はコイツみたいな医者だらけなのか?』


心の中で叫んだ…