どういうことだろうか‥‥


ユニとソフィアの街を出て幾刻か、イッチーは一人考えていた。

考えていたことは一つ、ソフィアの街での事だ。ユニが言っていたロートという人物、イッチーにはまるで心当たりがない人物だった。

そればかりか待っていた人物は来た気配はなく、ユニもいつの間にか武器を携えているという事実‥‥。

イッチーはこれまで考えていなかった計画の変更を立て始める。

‥‥これは、一度帰ってみるか?

ふと過る懐かしくも思い出したくない故郷の景色。

ちらりとユニを見る。
こちらを心配そうに見ていた。

こいつとなら大丈夫、そんな根拠のない自信が沸いてくる。

‥‥いつの間にか感化されていたか。

口元にそっと手をやる、自分は笑ってはいなかっただろうか?

頭を振りかぶり進路の変更を決めた。