‡ 近視による網膜への過負荷 ‡
本を読むときに、目と本の距離が短かったり、テレビを近くで観たりする習慣が、長期間にわたると、目の内部にある網膜などに負荷をかけ続けてしまいます。
そうすると、近視となってしまい、目の中の網膜のピントが合わなくなります。
そのまま、ピントが合わない状態を放置しておくと、網膜剥離を発症することが多いようです。
最近は、パソコンや携帯電話などの画面を見る時間も多いので、目とパソコンや携帯電話の間で、一定の距離を保っておかないと、目に対して負荷がかかってしまいます。
デスクワークや仕事で携帯電話を使用するときは、なるべく一定の距離を保って画面を見るように心がけましょう。
目の近辺や頭などに、強い衝撃を受けると、眼球や視神経などを損傷してしまう危険性もあります。
あたりのきついスポーツをするときには、頭部に気をつけて運動するようにしましょう。
生活習慣や長時間労働などで、食生活も不規則になり、「朝食をとらない1日2食」の食生活、深夜に食事を摂るような食生活になっている。
その結果、人が本来、「目に栄養を供給するべき夜の時間に、仕事をしなければならない」または「深夜に食事をする」ことになり、十分な栄養が目に行き届かなくなります。
栄養不足に陥った目は、徐々にその力を失っていき、視力が衰えていきます。
本来、人は年齢を重ねるとともに、視力が衰えていくのです。
不摂生な食生活は、「老い」というその衰えに、拍車をかけて、人の視力を奪っていきます。
不摂生な食生活同様、急速な社会の変化の中で、人は、不規則な生活習慣をしている。
朝・昼・夕方・夜・深夜・早朝など、不規則な生活や仕事をしていると、自然と疲労が蓄積し、回復する間がなくなる。
比較的多い症例です。
まず、網膜に網膜裂孔や網膜円孔などといった孔が開いてしまう。
その孔を通って、目の中にある液化硝子体という水が網膜の下に入り込んでしまうために発症します。
通常、小さな剥離した網膜から、次第に大きくなっていきます。
孔が大きいときは、症状が急速に広がり、網膜がすべて剥がれてしまうことになります。
非裂孔網膜剥離には、大きく分けて二種類あります。
- 牽引性網膜剥離
- 滲出性網膜剥離
目の中に形成された増殖膜、あるいは硝子体などが、網膜を牽引して剥離することによって発症です。
特に、重症の糖尿病網膜症の方に多く見られる症状です。
糖尿病治療をされている方は、網膜剥離にもご注意ください。
なんらかの原因により、網膜の中、あるいは網膜色素上皮側から滲出液が溢れ出てくるために、網膜が剥離して発症します。
ぶどう膜炎などの患者さんに多く見られるようです。
裂孔原性網膜剥離の治療は、網膜裂孔や網膜円孔などの症状しか見られないときには、レーザーによって網膜光凝固術、または網膜冷凍凝固術といった方法で網膜が剥離していくのを抑えることができるよう。
ただし、網膜がすでに剥離してしまったときは、やはり外科手術が必要となります。
眼の外部から、網膜が裂孔している部分にパッチ(あてもの)をあてて、孔の周囲に熱凝固または冷凍凝固などを行って、剥離した網膜を剥がれないように処置します。
そして、必要に応じて、網膜の下にたまった水を抜きます。
また、パッチを眼球の裂孔部分にあてるだけではなく、眼球を輪状に縛る方法もあります。
この方法では、剥離した網膜を目の中から圧迫するために、眼内に空気や特殊ガスなどを注入することもあり、術後は、うつぶせなどの体位に制限され、安静な状態が必要。
眼の中に細長い手術器具を挿入して、眼の中から剥離している網膜を治療する方法。
剥離した網膜を圧迫するため、ほとんどの場合、眼の中に空気や特殊ガス、またはシリコンオイルを注入することになります。
術後に、うつぶせなどの体位に制限されることがあります。
網膜剥離とならないように、日常の生活の中で心がけておく必要があります。
まずは、本やテレビ、パソコン、携帯電話などを見るときに、一定の距離を保つことです。
距離を保つことによって、網膜剥離の原因となる近視や飛蚊症になることを避けるとともに、ときには、遠くの景色などを眺めて、目を休めるようにしましょう。
また、スポーツをするときには、なるべく頭部への衝撃を避ける。
さらに、栄養バランスのとれた食事を規則正しく摂るとともに、規則正しい生活習慣を身につける。
健康な心身を取り戻すべく、改めてみてはいかがでしょうか?
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