東京マラソン ~エピローグ~

ゴールしたあと、ランナーたちは更衣エリアへと移動しますが、その途中でいろんなおみやげをもらいました。

風よけポンチョ(紺色)→アミノバリュー(飲み放題)→バナナ(1本)→みかん(1個)→soyjoy(1本)→水(東京の水道水のペットボトル500ml)→完走メダル→エアサロンパス(試供品)

順番はちょっと曖昧ですが、こんな感じです。

更衣エリア手前に荷物の受け渡し場所がありあす。去年評判が悪かったところなのでちょっと不安でしたが、超スムーズ!2秒ぐらいで荷物を渡してくれました。

そして更衣エリアへ。すでにゴールしたランナーでいっぱいです。ここでもおにぎり(梅)とパンのおみやげをもらいました。これがうまかった!走ったあとの梅おにぎりは最高です。クエン酸バンザイ!!
去年の青梅マラソンでも梅おにぎりをもらって感動したのを思い出しました。

おにぎりで一息ついてから、マメのできた足裏をチェックしようと靴を脱ぎにかかりました。ところが、インソールと靴下がくっついていて靴がうまく脱げません。結局インソールごとズルッと靴を脱ぎました。靴下とインソールをペリペリとはがします。こんなことは今まで経験ありません。今日はいた靴下とCS3のインソールの相性が悪いのか、それとも足裏に塗ったディクトンスポーツが乾かないうちに靴下をはいてしまって、くっついてしまったのか。そもそも靴に足が合っていないのか、考えられる原因はこのくらいです。何回か長い距離を走ってみて、原因を見極めて行かなくてはなりませんねえ。マメに苦しむのは今回でたくさんです。

ウィンドブレーカーに着替えを終え、ストレッチ。ふくらはぎや股関節まわりがガチガチでした。それから消炎剤を足に塗り込みます。次にEXPOでもらったAminoValueの粉末と買っておいたオレンジジュースを飲みました。このへんは疲れを残さないための工夫です。帰宅後も銭湯に行って風呂と水風呂の交代浴を4回やりました。結構工夫したつもりなんですが、実はレース3日後の今日もきつめの筋肉痛が残ってしまっています。

今日の晩ご飯は、完走記念に焼き肉に行こうと妻がやる気満々です。私も望むところです。
妻のチョイスで立川の「和牛焼肉 FUKI (ワギュウヤキニク フキ 富貴)」という焼き肉屋にはじめて行きました。
マスターがとても親切なお店で、お肉もおいしかったです。ただ、ちょっと上品に肉がカットされていて、個人的にはもうちょっと下品に分厚くカットされたほうが好きですね(笑)。もちろんビールはがぶがぶっといっときました。

ま、こんな感じで記念すべき一日は終わったのでした。本当に楽しい時間を過ごせました。
大会に関わったすべての人にありがとうと言いたいです。

最後に次のレースに向けてKPTでまとめると

【KEEP】今後も続けよう!
・レース前の禁酒(今回は5日間)→カーボローディングしてもあまり体重が増えずにすんだ
・貼るカイロはつかえるぞ→腹を冷やさない+指先を温める
・給水は5キロおきで十分
・25キロから35キロまで若干ペースを落としておいたほうが後半崩れない
・PowerJel(梅)をひとつ持って走る

【PROBLEM】これはなんとかしないとね
・マメができた原因をつきとめる
・トイレとアップを効率よく
・筋肉痛が残りすぎ

【TRY】次はこうやってみよう
・大きな大会ではアップがてらトイレはスタートから遠いところを探そう
・走り終わったらストレッチはもっと念入りにやろう
・帰りの交通機関の中でアイシングしちゃうのも手かも
・交代浴はもっとお風呂の時間を短くしてもいいかもしれない(3分くらいに)
いよいよレースも後半戦。

○25キロ~30キロ(日本橋~蔵前~浅草~蔵前~浅草橋)
25キロ地点手前でEXPOで購入しておいたPowerJel(梅)を補給しました。
他の味よりはさっぱりとしていて私好みの味でした。しばらくはこのフレーバーに決まりです。
さていよいよ後半戦です。浅草方面へと向かいます。沿道で応援している人たちがだんだん下町っぽく変わっていくのが面白かったです。沿道の応援もさらに増えてきました。まるで箱根駅伝やエリートランナーの国際マラソン大会並みの応援です。感激のため自然と笑顔で走っていたと思います。
沿道の応援が熱を増す反面、だんだんと歩いたり立ち止まったりする人が増えてきたのもこの辺りです。ところが、そういうピンチな人がいると、メディカルのベストを着たランナーがすぐさま駈け寄り、声をかけていました。こういうサポートには本当に感心しました。今回も重傷者がいなかったということでしたが、こういう影のサポートがあればこそなのだと思います。
一方、自分の足は股関節の疲れに加え、腰からお尻にかけても少し痛くなってきました。ペースは1キロ4~5秒程度遅れ、5分35秒/kmあたりのラップまで落ちました。このときの心理状態としては、「まあ無理してキープするよりは、今は多少落ちても35キロ以降のために体力を温存しよう」というものでした。

○30キロ~35キロ(浅草橋~日本橋~銀座~築地)
今まで2回のフルの経験では、30キロを過ぎると、今までの順調な走りはなんだったの?というくらい突然体が言うことをきかなくなり始めました。でも、今回は、苦しいは苦しいがまだ余裕があるという感じでこの区間を押して行けました。1キロ5分35秒前後でラップが推移しているところを見ても十分粘れています。この区間はよほど集中していたのか、記憶をたどってもあまり何を考えていたか覚えていません。ただ、またしても猫ひろしに抜かれたのは覚えています。どうやら彼はまた休憩を余儀なくされていたようです。今度は後ろから「猫ー」という声援が聞こえてきて、しばらく抜かれなかったので、ひょっとしたら自分より少し速いぐらいで走っているのかなと思いました。「あわよくば付いていってテレビに映ってやろう」なんてよこしまな考えが頭をよぎります。
でも、いざ追いつかれると、とてもついて行けるペースではありませんでした。たぶん5分10~15秒/kmくらいのペースだったのではなかったでしょうか。しかも沿道の応援に応え、ハイタッチをしまくりながら走っています。相当余裕があるように見えました。もし彼が芸能人であることを忘れて本気で走ったら3時間30分は十分に切れるでしょう。おそるべし猫ひろし。

○35キロ~40キロ(築地~新富町~月島~豊洲)
35キロの給水地点でTake2深沢さんを見失いました。ちょっと残念ですが仕方がありません。この辺りから頭をよぎるのは佃大橋のアップダウンです。ここをうまく乗り切れるかどうかによって最後まとめられるかどうかが変わってくるのは間違いありません。佃大橋が近づいてきます。坂を上る人たちが目前にせまってきます。いよいよ試練のときが来たぞと気合をいれます。坂の少し前からペースを上げました。前傾姿勢で一気に駆け上がります。
思った以上にうまく走れました。周りのランナーをゴボウ抜きです。てっぺんまで来たら今度は向かい風と戦わなくてはならないだろうと予想していましたが、なんと追い風。これは嬉しい誤算でした。おかげでラクに呼吸を整えられました。その後もいくつかのアップダウンを繰り返します。自分も徐々に余力が削られていきました。でもペースは落ちませんでした。このアップダウンを5分30秒/kmで押し切ることができました。きつかったのは足の裏のほうです。マメが成長してきてヒリヒリ痛くなりました。下り坂の時には右の親指の爪が靴先につっかえて爪も痛くなってきました。腰と臀部、股関節も悲鳴を上げ始めました。走りながらさすったり軽くたたいたりして刺激を与えます。

○40キロ~42キロ(豊洲~ゴール)
さすがにしんどくなってきましたが、まだ心拍数は160台です(私はレースの時にはHRモニターをつけているのでラップと同様に心拍数も気にしながら走っています)。いつもだと、レース終盤の心拍数は170後半から180台まであがっているところ。潜在的な能力としては、もう少し追い込んでも大丈夫なはずです。でもスピードを上げようとしても思うように上げられません。練習で心肺機能を追い込んでいないので、脳が心拍数を上げることを拒否しているかもしれません。それでも最後の1キロは沿道の声援の後押しを受けてラストスパートをしました。ゴール前の観客席で家族が応援しているはずです。目を凝らしながらのスパート。「あっ、いた!お~い」と手を振ります。向こうも気づいて「いた!いた!」と興奮気味。最後、少しペースを上げてフィニッシュラインでガッツポーズしてゴール!
タイムは3時間54分でした。

タイムは3回のフルマラソンで最悪のタイムですが、満足度は一番です。沿道の応援の素晴らしさ、ボランティアのがんばりは長野マラソンでも感じましたが、東京マラソンはやはりスケールが違います。コースとしても最高です。個人的には皇居外苑の4車線をランナーが埋め尽くしている光景には感動しました。そして自分自身、この半年間、故障から回復するために試行錯誤を重ね、足の状態に一喜一憂してきました。そういう走り込み以外の努力がここで実を結んだという個人的な達成感も満足度につながっていると思います。
マラソンはタイムだけじゃないですね。体が動く限りはランニングを続け、大会にも出続けたいと改めて決意できた大会となりました。

次は大会後の話と今後の課題についてまとめて完走記を締めたいと思います。

東京マラソン走ってきました。
まず結果から、
グロス:3時間54分
ネット:3時間52分。
無事目標達成です!

さて、当日を振り返りましょう。

AM5:20起床。
起床時恒例の体のチェックをする。ハムストリングは大丈夫か?腰は?
昨日打ってもらった鍼が効いているのか、いつもよりも調子は良い感じです。
「よっしゃ!」とベッドから出てリビングへ。
すでに奥さんが早起きしてくれて餅を用意してくれていました。
いつもありがとう。
小さめの丸餅を7個食べ、腰と腸脛靱帯とふくらはぎにテーピングを貼ります。
トイレもばっちり。予定通り6:10に出発できました。

7:15 西新宿着。外に出ると完璧な青空。微風。まさしくマラソン日和です。
新宿公園に着くと、すでにランナーたちでごった返していました。
テレビカメラもいっぱい。おのずとテンションが上がって来ます。
着替えの場所を確保したところで7:30。「あまり時間がないぞ。」
トイレに行き、着替えをし、荷物を預けると8:20。
もう一回トイレに行きたくなりましたが、かなりの行列。4時間我慢するのはつらいので並びました。
なんとかギリギリ間に合ってスタート地点へと急ぎます。でもギリギリでもBエリアからのスタートなのでだいぶ前の方です。陸連に登録しておいてよかったと実感した瞬間でした。

こんな感じだったのでアップはできませんでした。それにスタート30分前なのにスタート地点はぎゅうぎゅう詰め状態で、準備体操もできない有様でした。これは少し失敗でした。普通の大会ですと、並んでからしばらくはストレッチする隙間があるのでそんな風に考えていましたが、さすが3万人の大会は違いますね。

石原都知事の挨拶、国家斉唱が終わり、いよいよスタート。
そういえばスタート前にみんなビニールのポンチョを脱いで沿道に投げ捨てていましたが(私もやってしまいました)、あれは今後の課題ですね。環境によくないし、足にからまって転ぶ人も出そう。自分も何回かポンチョを飛び越えるシーンがありました。

○スタートから5キロ(都庁~新宿~市ヶ谷)
スタートロスは約2分。最初の5キロはアップのつもりなので、流れに身を任せて淡々と進みます。西新宿の見慣れた風景を車道側から眺めます。新宿って都会だなあと改めて思いました。大ガード下まであっという間に到着。沿道の応援から影にかくれる唯一のスポットですが、立ちションをしている人がたくさんいるのは笑いました。
そのまま靖国通りを市ヶ谷方面へと進んでいきます。ラップを見ると抑えたつもりが早すぎました。キロ5分15秒ペースです。ちょっと落ち着こうとペースを下げようとこころみますが、5分30秒/kmに落ち着かせるのに3キロくらいかかりました。

○5キロ~10キロ(市ヶ谷~飯田橋~竹橋~日比谷)
やっとペースも落ち着き、さらに淡々と進ます。体も温まってきて調子も上がってきました。貼るカイロを2つお腹にくっつけて走っていましたが、それをはがして手袋にはりつけました。これが良い感じで手先のかじかみをほぐしてくれた。これは大成功でした。そして竹橋を左折するといよいよ皇居外苑へ。このあたりは車道も立派だし走っていて気持ちが良かったです。

○10キロ~15キロ(日比谷~御成門~三田~品川)
11キロ地点あたりで、沿道から「わー猫だ~!」「猫~!」「ニャー!」という謎の声援が急に聞こえてきました。何事かと思って横を見ると猫ひろし!「わっ。猫だ」とびっくりしてしまいました。なぜか衝動的に付いていこうと思ってしまい、100メートルぐらい併走しましたが「やっぱやめとこ」とすぐ止めました。マイペースが一番です。しかし猫ひろしの軽快な走りよりも驚いたのは、ハンディカメラを持って猫ひろしを写しながら走っているお兄ちゃんです。スゴイ走力をもっていないとあんな芸当はできません。世の中にはスゴイ人がいるもんです。
話は変わって12キロ地点の御成門は家族が応援してくれているポイントでした。ちょっとペースを下げて沿道を見ながら走ります。「いた!おーい!」と手を振ると向こうも気づいて頑張れーと応援してくれました。元気百倍です。

○15キロ~20キロ(品川~三田~御成門~内幸町)
走りはまだまだ順調そのもの。どこも痛くない。ペースも落ち着いています。周りのランナーも順調そうに見受けられました。ペースメーカーに外人の女性を選び、その人を目標にして淡々と進みました。ハーフまではお散歩気分という理想的なレース展開です。そういえば、17キロ~18キロのあたりでまた猫ひろしに追い抜かれました。どうやらトイレかカメラマンのチェンジかなにかがあったようです。さっきより調子上がってるのでは?と思わせる快調な走りでぶち抜かれました。沿道も大喜びで声援を送っていました。「すごいぞ猫っ」!

○20キロ~25キロ(日比谷~銀座~日本橋)
いよいよ銀座へ。銀座に入ったら一段とスゴイ応援。家族の応援が銀座松屋の向かいであるはずでしたが、これは見つからないかもなあと思いながら歩道沿いに寄って走りました。もうすぐ松屋を通り過ぎてしまうなあ、やっぱり見逃したかなと思ったとたんに自分の名前を呼ぶ声が!よかった見つけてくれました。これであとはゴールまで自分のことだけを考えて走ればいいことになります。少なからずホッとしました。
それからしばらく淡々と進み、日本橋近辺で、なんとなく横に目をやると、Take2の深沢さんがいた。特にテレビのクルーなどはついていないようです。かなり走り慣れたランナーと一緒に参加しているらしく、おしゃべりをしながら走っていました。どうやらサブ4を目指しているらしく、ペースはまったく同じです。これはよいと思い目標にさせてもらいました。
気持ち的には大分余裕がありましたが、このあたりから股関節のあたりにじわーっとしただるさが出始めました。そして足の裏が熱いし痛い。マメができたようです。今まであまりマメに苦しんだことはないのですが、今回初めてレースで履いたadizeroが足に合わないのでしょうか。それとも今まで愛用していたasicsのたたりでしょうか。

そんな感じでやや暗雲もでてくる中、後半戦へと進みます。