なかなか終わらない戦争があり、国内では大きな地震がありました
ニュースを見る度に心痛くなる日が続いています
ブックオフでタイトルに惹かれ何気なく手に取った本が、今にリンクしていて驚きました
神さまの貨物 ジャン=クロード・グランベール 河野万里子・訳
大きな森に貧しい木こりの夫婦が暮らしています。
食べるものも困るような暮らしぶりの中、おかみさんは「こどもをください」と祈り続けます
ある日、森を走り抜ける貨物列車の小窓から雪の上に礼拝用のショールにくるまれた赤ちゃんが
投げだされ、おかみさんはショールにくるまれた”小さな贈り物”を受け取ります
食べるものもないのに子どもをどうやって育てるのか、自分たち以外の人をかくまうことは
とても危険な時代だった中、反対だった木こりも”小さな贈り物”を愛するようになります
貨物列車は荷物を運ぶのではなく、行先不明の列車に乗せられた人たちです
着いた先で生か死か振り分けられるのです。
役に立たないとみなされた年老いた者や子どもは生きることを許されません
生きることを許されたとしても強制労働がまっています
列車に家族4人で乗せられた男は、どうすれば生きられるのか誰か一人でもと考えに考えて、
まだ小さな双子の片方の赤ちゃんをショールにくるみ列車から投げたのです
その列車が何のために毎回走っているのか、おかみさんは分かっていません
ただただ”神さまからの贈り物だ”と心を込めて育てます
この小さな命を守るために・・・大切なものを失いつつも育てるのです
大きな森の昔の話、どこかのどかにお話は始まり
第二次世界大戦とかユダヤ人迫害とかどこにも書かれていませんが読み始めるとすぐにわかります
これは収容所へ移送される家族の男と、木こり夫婦の話が絡み合って成り立っています
ただ一つ存在に値するもの、実際の人生でも 物語のなかでも、
ほんとうにあってほしいもの
それは、愛だ
・・・
たとえどんなことがあっても、どんなことがなくても、
その愛があればこそ、人間は生きていける
この文章で物語はおわります
戦いが終わり、生き残った男の思いに 切なく思いました
戦争は悲しいだけです
幾度同じことを繰り返したら、戦争はなくなるのでしょう
人間は何を学んできたのでしょう
TV画面に映る子どもたちの不安な目、パパを思って涙する子、
自然災害はどうにも防ぎようがないけれど、戦争は人の手で止めることが出来る
これ以上悲しいことが起きないように
一日も早くウクライナの人たちが平穏に暮らせるよう心から願います
長くなってしまいました
最後までお読みいただきありがとうございました