朝食で…
はんぺんを食べるのも…
楽しみのひとつなの…
あの日の朝は…
朝食のテーブルに…
はんぺんが無くて…
がっかりしていたの…
そんなわたしを…
あなたは…
観てくれていたのね…
白い電車に乗る前に…
駅の売店に向かったあなた…
はんぺんを選んでくれる…
あなたの姿を観た時にね…
わたし…
そのやさしさが嬉しくて…
こころの中で泣いていたの…
そのはんぺんを…
直ぐに食べたかったわたしと…
賞味期限ギリギリまで…
眺めたいわたしがいて…
だって…
食べてしまったら…
寂しくなるように感じたの…
あぁ…
このはんぺんが…
置物だったらなぁとか…
そんなことまで考えたのよ…
そのはんぺんを…
明日食べようと想っているの…
そうなの…
ふたりの想い出を飲み込んで…
わたしの中で…
育てようって想ったのよ…
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