奮起再び【2015チャレンジ富士五湖 その5】 | ごまめが歯ぎしりをやめる日

ごまめが歯ぎしりをやめる日

くだらない事をうだうだと書ける今日という日に、心から感謝。

長い長い1日が、暮れようとしています。




長い長い100kmの道を行くランナーを見下ろすのは、


4年ぶりにその姿を現した世界遺産・霊峰富士。



晴れてよかった。本当によかった。


年に1度の荒行も、いよいよクライマックスを迎えます。






・・・とまぁ、



長い距離を走っていると、考えることもなくなるので、

自分自身を思いっきり美化した「脳内実況」をやるランナーも、あれこれブログを読んでいると意外に多いらしい。


(こだわりのある人は、実況のアナウンサーも指定してイメージするみたいで。私の場合は・・・読者にご登録頂いている縁もあるので「癒し系実況」こと 野村達也さん にお願いしようか(`∀´))




河口湖に背を向け、いよいよ夕映えの富士山と対峙します。



残り7.5km。もう踏破すべき湖はありません。

あとは富士北麓のゴールを目指すのみ。



しかし最後に待っているのは、残り5kmからはじまるのぼり坂。



完走という「勝利」の目前に立ちふさがる、このレース最大の「苦難」に挑みます。





脚がほとんど上がらなくなり、

緩やかな上りが続く県道707号では、途中の赤信号ストップを「やった、ラッキー…」と思えるほど、疲れきっていた。

(あくまで信号という不可抗力。自分の意思で止まるのではない、という意味で)



嫁も反対側の歩道から応援してくれていたが、

今年もこのあたりから、徐々に視野が狭くなっていく。。




河口湖ステラシアターの手前、

精も根も尽き果てようとしていた時、



傍らを、1台のバスが通りすぎて行った。

乗っているのは、いろんな理由があってリタイヤを余儀なくされたランナー達。




ぼんやり外を眺めている人もいれば、


ただうなだれている人もいて、


まだ戦いの途中である私に、目線を向けている人もいた。




冷たい雨に打たれた一昨年、

車内で「もう2度と乗りたくない」と思った収容バス。



乗りたくないんだったら、自分の脚でゴールするしかない。

ふとしたきっかけで、目が覚めるものである。




凹みかけた気持ちを立て直し、残り5km。


95km地点。河口湖ステラシアターのエイドに着く。



長居はせず、すぐコースへ。


ゴールへと続いていくその先を、見上げる。



いよいよ今年も、あの坂を残すだけとなった。




(つづく)




※ごまめ知識(5)※


「河口湖ステラシアター」といえば、

イルカさんが毎年夏にコンサートを行うことで有名ですね。


歌もさることながら、

世界一オーバーオールの似合う女性だと思います。