かにむかし
- 木下 順二, 清水 崑
- かにむかし―日本むかしばなし
44P/33cm/岩波書店/1976年初版/読み聞かせにかかる時間-11分くらい/季節-昔話なので通年ですが、強いて言えば・・・柿の実の熟れる秋ですね。
蟹が丹精込めて育てた柿の実を猿が横取りした挙句、
青い実を投げて蟹を殺してしまいます。
蟹の子たちは、母蟹のあだ討ちを計画し
ぱんぱん栗に蜂に牛の糞、はぜ棒と石臼が仲間になり
結託して猿を退治するという勧善懲悪の典型ともいえる
非常にメジャーな昔話の一つ。
方言や旧い言い回しが随所に出ているのだけど
昔話というのは、そういうものという感じがして
全然違和感がないのが凄いですね。
何回も読み込むうちに、語り口調が無意識のうちに
『日本昔ばなし』の市原悦子風になってしまうのが
自分の年代を彷彿させてしまうあたり、ちょっと悲しいです。
読み聞かせ仲間で井戸端会議をしていると
子どもがこの絵本が大好きで、毎日読まされたとか
図書館に行くと毎回借りるので、買ってしまったとか
べたべたな昔話なのに今でも子ども達には
根強い人気があったりしています。
こんな小さな子どもでも、
無意識のうちに日本らしいものに惹かれるのね
と不思議がったり、面白がったりしています。
そんな中で数人の方から指摘があったのが
絵が見開きになっているのに、
ストーリーが次のページに書かれている箇所です。
一番の見せ場なのに文章を読もうとすると
ページを繰らなきゃならないのよねぇ。との事です。
多くの読み手さん達は、このページだけは暗記したり
本文をコピーして、絵をみせながら読んだりしているそうです。
ちょっとした工夫や手間をかけることで
臨場感が格段にあがるので
少しだけ頑張ってみましょう。