守りたいモノ‐9‐ | クローバー(ノンフィクション小説)

守りたいモノ‐9‐


「死ぬなんて楽な事考えるなよ。お前は生きて償え」

思い詰めたような顔をする私に
そう言い放った。

少しでも抵抗すれば
海に連れて行かれた。

わたしが大好きな海……
海岸ギリギリに車をべた付けし、こう言った。


「俺は別に死んでもいい。この世には何の未練も無い。信用できる奴もいない。信じても裏切られるだけだ」

「ただ死ぬなら……お前も一緒だ。今から車ごと海に落ちるか?」

大好きな海が……
とてつもなく怖くなった。


冗談だよと笑う幸也は……
もはや私が知ってる幸也では……
なかった。