死ぬはずだった夜‐58‐ | クローバー(ノンフィクション小説)

死ぬはずだった夜‐58‐


そして休む間もなく
今度は寮での現場検証。

2階にいる学生は1階へと移動させられ
廊下では鑑識班がへばり付き捜査をしていた。


刑事と共に事件があった経緯を再現しながら
1枚1枚それを写真に撮られる。

寮の入口でドアを指差す自分……
部屋の前で自分の部屋を指差す自分……
ベッドの上で横たわる自分……
殴られた顔のアップ写真……

前から横から後ろから首に残る手形……


何枚いや、
何十枚写真を撮られただろう。

撮られる度に
心がえぐられた。


被害者なのに
加害者になった気分。


昨日大声で叫び、笑い、楽しかった時間が
余計に身に染みて……

ただただ切なかった。


わたしは幸せには
なれない運命なんだ。