死ぬはずだった夜‐30‐ | クローバー(ノンフィクション小説)

死ぬはずだった夜‐30‐


男は、何の抵抗もしない事に痺れを切らしたのか
今度は馬乗りになってきた。

やばい……
だけど一切声は出さなかった。

きっと助けを呼んでも
誰も気付かないだろう……

それに
急に泣き叫んで命乞いしたとしても逆効果だ。


いや寧ろ、
それが目的なのかもしれない……

まぁどちらにしろ
男には全て想定内だろう。


何故なら色んなリスクを背負って
今ここにいるのだから。

ただ1つわたしの反応だけが
想定外だったんだ。




男は右手で口を塞ぎ
左手で首を締め上げた。