死ぬはずだった夜‐20‐ | クローバー(ノンフィクション小説)

死ぬはずだった夜‐20‐


爺ちゃんはいつも明るかった。

人工肛門
ストーマケア

ストーマは皮膚トラブルが多い。
試行錯誤しながら爺ちゃんと頑張った日々が懐かしい……

ほんとに死んじゃうの?
そう思うくらい……
元気だった。

でも癌の進行は早く、あっという間に全身転移。

激しい痛み
それでも爺ちゃんは弱音を吐かなかった。

代われるものなら……
代わってあげたい。

何の目的もない自分が生きるより
生きたいと願う爺ちゃんの方がこの世に相応しい。

爺ちゃんは語らずして
色んな事を教えてくれた。

そして最期まで生きる事を諦めず
爺ちゃんは逝った。

告知しなかった事を悔やんだ……

告知して自分の余命が分かっていれば
もっとやりたい事は違ったかもしれない。

その後
爺ちゃんの奥さんにばったり逢った。

爺ちゃんは自分に死期が近い事を
知っていたそうだ……

そして私に凄く感謝していた事も



爺ちゃんとの日々を論文に書く事で

『生かされている』事を
受け止めようとした……




前向きに