慣行農法・有機農業・自然農の違い3 【化学肥料と有機肥料】 | 自然が教えてくれること

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ここ数回、慣行農法・有機農業・自然農の違いをテーマにしています。
シリーズの最初の記事はこちら>>慣行農法・有機農業・自然農の違い1


今日は肥料の違いについて。


慣行農法は農薬と化学肥料を使います。
有機農業は有機肥料といって、有機質(生きている植物や動物やその糞尿死骸)を発酵させたものを使います。

なんとなくイメージで、
有機肥料はよくってニコニコ化学肥料は悪いむっ
みたいに思っていませんか?


まず、野菜の栄養のことをお話しますね。
野菜の主食は「窒素」「リン酸」「カリウム」といわれています。
もちろん主食だけではなく副菜もあります。それが「微量栄養素」と言われるものです。


窒素やリン、カリなどの主食を、「化合物」という形にかえツブツブやサラサラにして売っているものが化学肥料。
(もとの窒素やリン、カリは、自然界にあるものです。)
土に入れ、水に溶けてイオン化したものを野菜の根が吸収します。

化学肥料は「ずばり三つの主食を効率よくとれる食事」と言えばよいでしょうか。



一方、有機肥料は、動植物やその糞尿や死骸を発酵させたもの。
土にいる微生物が分解して無機になり、イオン化して野菜の根が吸収します。
つまり……化学肥料と変わらないのです!
ただ、窒素、リン、カリ以外にも、たくさんの微量栄養素を含んでいます。

化学肥料との違いは、「三つの主食以外にもバラエティに富んだ副菜までとれる食事」
微量栄養素を含むので、化学肥料で育った野菜に比べて美味しいのです^^


化学肥料と有機肥料は、実は大して変わりありません。
どちらに良い悪いはないのです。

化学肥料はカンタン、微生物が分解して無機になるプロセスを省けるので効率的。
有機肥料は微量栄養素を含むため野菜が美味しくなる、という程度でしょうか。

人間や地球に与える影響も、
どっちがどっちというわけではなく、
どっちも「良くない」と言えると思います。
この理由は、またいずれ



では次回に続きます~~晴れ