慣行農法・有機農業・自然農の違い2 【よくある勘違い】 | 自然が教えてくれること

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ちょっと日数が空いてしまいましたしょぼん




慣行農法・有機農業・自然農の違い シリーズの2つ目です。
前回の記事はこちら>>慣行農法・有機農業・自然農の違い1


健康に特に注意しているという人意外は、
農法など知らないし、大して興味も無いかもしれません。
マクロビオティックやローフード、菜食、ビーガンなどをしている方には
興味がある内容でしょう。



こんな風に考えている方がいるのではないでしょうか。

「スーパーで売っているような大量に安く野菜を作る方法が慣行農法。
農薬や化学肥料を使うので安全じゃないのでは?と思われるようになった。

だから、一部の農業者は「農薬や化学肥料を使わないほうがいい」と考えて、
農薬を使わず肥料も有機質(動物や動物の死骸や糞尿をもとにして発酵させたもの)を使う「有機栽培」をするようになり、
そしてもっとごく一部の農業者は、
「もっと自然に沿ったものを」と
水や肥料さえも使わない「自然農」をするようになった。」

これは、前回の記事で私自身が書いたことです。

でも実は、歴史を遡ると、違った光景が見えてきます。


ずーーっと昔、人は狩猟採集で命をつないできました。
主食を特定するとすれば肉だったでしょう。
野菜(当時は野菜というものはなく、たべられる植物)は地域や季節によって、
あるとき・ないとき、あるところ・ないところがありますから。
魚介も海岸や川沿いしかありません。

肉となるものを追いかけつつ、
手に入るものは何でも食べていたでしょうね。


そのうち「農業」のようなことがはじまりました。
最初は一箇所に集めて栽培するという簡単なことからはじまり、
そのうち、有機質のものを肥料として使いだしました。
これは今で言う有機栽培です。
同じものを育てるにも大きくなりますから、これは効率的です!

そして農業の大進化、化学肥料と農薬が発明されました。
機械化と化学肥料、農薬によって、農業がとても進化しました。

農業の進化は効率化へ向けた進化です。


その後、化学肥料と農薬が人と地球の健康に悪いんじゃないかと言われるようになり、
日本では1970年代に有機栽培がスタート(ほんとうは、ずっと昔からあったのですが)、
そして最近になって、ごくごく一部の人たちが「もっと自然に沿ったやりかたを」と自然農に取り組んでいます。


慣行農法が普通で有機農業が最新、なかでも自然農が超最新……
みたいにとらえている方もおられるかもしれませんが、
どっちかといえば順番は逆なんですね。

ここでひとついえる事は、
今の「有機農業」や「自然農」は、
生き方や哲学といった意味合いが強い
、ということ。

実際に、有機農業が体や地球に良いわけでもないし(追々書きます)、
自然農だって定義もないから、自然に沿ってないのに「自然農です」とも言えますので。
思いや哲学の表現として、
有機農業やオーガニック、自然農や自然食が
好まれているんだろうなと思います。



では次回に続きます~~