西舞鶴のホテルに荷物を預け、バスで東舞鶴へ。
西と東同じ舞鶴でたった1駅なのに乗り換えが必要で、
電車は約1時間に1本と不便。

明治34年東郷平八郎中将を初代司令長官として
鎮守府が設置され、軍港の街として発展してきた舞鶴。

軍港めぐりの出来る赤レンガパークの近くの
市役所前前までは東舞鶴駅から歩いて15分ほど
かかりますが、バスなら直で行けるのも良いところ。


「わ!すごい!!港につくと早くも艦が!」
こちらが軍港めぐりの遊覧船。
お天気も良くて、絶好の軍港めぐりになりました。


海には護衛艦や海上自衛隊の艦がたくさん。
造船所や弾薬庫の跡地なども、元海上自衛隊の方が
わかりやすく説明責任してくれます。楽しかった!

運行は土日祝祭日が中心なので、
観光の際は日程選びを気をつけて。

護衛艦「あたご」

護衛艦「ふゆづき」

そのあと、赤レンガパークから少し歩いて
「海軍記念館」「第4術科学校資料室」へ。
こちらも土日一般公開されています。


昭和8年に建造された旧海軍機関学校大講堂の一部を
利用して設置された資料館で、旧海軍関係の記念品、
資料など200点あまりが展示されています。

「東郷平八郎の銅像」

「第4術科学校資料室」へ。
第4術科学校は、海上自衛隊の後方支援の職種の中で
「経理・補給・給養・監理」などの術科を学ぶ学校。
この史料館のある建物は校舎の一部で、教室なども
外側から見ることができます。

海軍経理学校が作成した烹炊員心得。
 「誠心誠意以テ兵員ノ體力ヲ増進シ、
食事ヲ樂シマシムルコト」を掲げています。 


明治43年に発行された「海軍割烹術参考書」は
海軍(舞鶴海兵団)の教科書もありました。
海軍に入隊したばかりの兵隊さんが学ぶ基本的な
調理の技法や海軍料理のレシピが記されています。

「日本海軍が作ったお赤飯の缶詰」

赤れんがパークまで戻り、お昼ごはんです。
旧海軍軍需部の倉庫として建設された倉庫です。

赤パーク内には、「赤れんが博物館」や、
飲食店、お土産のやさんなどがあって楽しいです。


こちらは5号棟。
終戦までは水雷庫として、戦後は民間倉庫会社の倉庫
として使われました。中はすこしひんやり。
ノスタルジックな感じで素敵ですね。


明治時代にできた日本の海軍はイギリスの方式をとり
西洋では見られない病「脚気・かっけ」が日本の船員に
多いことから食事も西洋式を取り入れました。

先程の第4術科楽曲でも教わった
海軍メニューの歴史。海軍カレーは有名ですね。


「肉じゃが」は舞鶴が発祥と言われています。
東郷平八郎が留学先のイギリスで食べたビーフシチュー
の味が忘れられず、部下に艦上食として作らせたが、
ワインやデミグラスソースがないため醤油と砂糖で
味気けしたことから肉じゃがになってしまっただとか。


「ラムネ(レモネード)」も
艦での壊血病を防ぐ海軍ならではのメニュー。


「5号棟カフェ」でお昼を食べ
こちらでは舞鶴市を母港とする「あきづき」型
護衛艦4番艦の「ふゆづき」のカレーライスと、
当時のレシピを再現したレモネードがいただけます。


レモネードには、海軍割烹術参考書を切り取った
レシピがついており、これにレモンの絞り汁を加え
ピッチャーのコーヒーシロップを入れたら完成。


まったく想像できない味でしたが、
コーヒーを入れたら薄いコーラみたいな色に。

炭酸にレモンの酸味、コーヒーの淡さが
深みを生んでいてなかなか味わい深いです。


カレーは、大きめに切ったジャガイモや人参を
一度素揚げし、フォンドボーにスライスした牛肉を
柔らかく煮込んでいます。コクがありスパイスが
効いていてとておいしかったです。


このあとは、国の登録有形文化財に登録されている
「北吸トンネル」へ。

明治37年建設でトンネルの
坑門や側壁はイギリス積みが用いられています。
当時は鉄道が走っていて海軍施設の物資運搬などに
使用されていました。


こちらもなかなかノスタルジックなところ。
この時期に生まれていませんが懐かしく感じるのは
何故なんでしょう。