宇宙人(cosmospeople)・台湾新聞記事の紹介 | チャン・スー日記

チャン・スー日記

中国語学習から、台湾ドラマにはまり、その後台湾ポップス、台湾インディーズバンドまでに行き着きました。今後の興味は、どこにいくのやら、、、

今回は宇宙人の現地台湾芸能ニュース記事を紹介します。
原文記事はこちら→宇宙人宣告進軍日本「Over My dead Body」混搭舞曲



以下、原文を転載します。

宇宙人宣告進軍日本 「Over My dead Body」混搭舞曲

宇宙人樂團參與《犀利啥小趴》舉辦《宇宙人零零參首部曲》演唱會,並宣告今年暑假即將進軍日本,不讓南韓歐爸專美於前,要讓櫻花妹也見識到台灣帥哥的魅力。關心社會議題的宇宙人,開玩笑表示請到以「誠信」為名的演唱會嘉賓,大家紛紛猜測是前立委王世堅。果真演唱到《Party Time》時,混音加入名句「Over My dead Body」,但只聞其聲不見其人,照樣讓粉絲笑翻。


宇宙人篤信作家格拉德威爾的「一萬小時定律」,相信任何事情只要付出持續不斷的努力,只要經過一萬小時的錘鍊,人人都可以變成某領域專家,《一萬小時》也成了下一張專輯名稱。透過新歌《不孤島》,宇宙人發揮像電影《白日夢冒險王》的精神,告訴歌迷們:「凡事就是先做就對了!」 宇宙人將在8月6日發行日文版的專輯《Cosmology》,也受邀於8月17日參與亞洲頭號音樂祭Summer Sonic。


(原文網址: 🌟 宇宙人宣告進軍日本 「Over My dead Body」混搭舞曲 | ETtoday影劇新聞 | ETtoday 新聞雲 http://www.ettoday.net/news/20140706/375400.htm#ixzz37Gzi14Cm )
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では以下、訳文です。(適度に意訳してますのであしからず)

『宇宙人 日本進出宣言。「Over My dead body 」ダンスリミックス曲』

宇宙人は《犀利啥小趴》(※相信音楽が主催の音楽イベント)に参加し、《宇宙人003・首部曲》を開催。(※首部曲は、"オープニング曲"とか"第一曲目")

そして、今年の夏、日本へ進出することを発表。韓国のオッパ(⇠韓国男性芸能人)ばかりに名を売らせてなるものか、台湾イケメン男子の魅力を日本の女性達に広めてくると意気みを示した。


社会問題に関心を持つ宇宙人は、冗談交じりに、『誠実』で知られている某有名人を特別ゲストとして紹介、観客はそれぞれに元・国会議員の「王世堅」を連想した。

しかし案の定《party time》が始まった時、ミキシングされた名セリフの「Over My Dead Body」が聞こえてきたものの、本人の姿は現れず、(宇宙人たちは)いつものごとく観客を笑わせた。

宇宙人は、作家マルコム・グラッドウェルの「一万時間の法則」、
「どんな事でも途切れることなく努力を続ければ、そして、一万時間の鍛錬をつめば、誰でもその道のプロになることができる」という概念を強く信じている。
そして、この「一万時間」という言葉が次の新アルバムのタイトルにもなった。

アルバム発売に先駆けて新曲《不孤島》を披露し、映画「白日夢冒険王(邦題:LIFE 原題:The Secret Life of Walter Mitty)」のような精神感を展開し、
「何事も先ずは実行あるのみ!」
とファンに告げた。

宇宙人は8月6日に日本版アルバム《Cosmology》を発売、そして8月17日にはアジアNo.1の音楽祭SummerSonicに招待されている。

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とまぁ、意味はこんな感じなのですが、この記事はそんなに格式ばった記事ではなく、スポーツ新聞の芸能欄程度の記事です。


では、笑いのポイントを説明致しますと、

まず、宇宙人は「イケメンバンド」として売っているわけではないのに、
「韓国のオッパたちには負けてなるものか、台湾のイケメンの魅力を見せつけてくるぞ!」と敢えて言うあたりが、笑えるポイントその一。

そして、ポイントその二(ここからの説明は長いです^^;)
「關心社會議題的宇宙人,開玩笑表示請到以「誠信」為名的演唱會嘉賓,大家紛紛猜測是前立委王世堅。果真演唱到《Party Time》時,混音加入名句「Over My dead Body」,但只聞其聲不見其人,照樣讓粉絲笑翻」
のくだりは、台湾では「くだらない笑いをとるバンド(KUSO樂團)」として認識されている宇宙人らしさが出ていて、台湾人ならこの文章を読んだだけでおかしいそうです。

ここに登場する「王世堅」という前・国会議員(現在は市議会委員)が笑いのポイントで、
この方は五年ほど前の選挙の際に、「台北の8選挙区ですべて国民党が当選する。もし実現しなかったら、海に飛び込む」と公約したら、なんと選挙の結果、8選挙区のうちの1選挙区で民進党が勝利してしまい、公約実行をする羽目に。
ということで、海に飛び込むことになり、その時期は冬で水温もかなり低かったため、入念にストレッチなどの準備をしたうえで、水上バイクに乗って登場、カッコよく演説して飛び込むつもりだったのが、なんとまぁ、登場して立ち上がった瞬間、滑って海に落ちてしまい、台湾人の大爆笑をさらったというエピソードの持ち主だそうです。

それ以降も「コメディアンなのか?政治家なのか?」とも皮肉られつつ、「誠信(信用が出来る人)」といえば王世堅(一応、有言実行したから)と誰もが認識するようになったみたいです。

さらに、この王世堅さんは、今年三月に台湾で起こった「ひまわり運動(学生達が立法院を占拠した学生運動)」でも再び注目を浴びることになりました。
市民・学生がこの運動を抑えようとした警察と対立した際、市民側の先頭に立ち、最前列で警察側に抗議したわけのですが、この時、なぜか勢い余ったのか
「Over My Dead Body!!!!」と叫び、それが一躍台湾全土で脚光を浴び、今年の流行語大賞をとるかの勢いでブームとなり、この名セリフをつかったダンスリミックス曲まで登場してしまうという、一連の流れがあったそうです。

で、どうしてこの「Over My Dead Body!!!!」というセリフがなぜ話題になったのかというと、
まずこの王世堅さんが発したという時点で、台湾人にとっては「この人また変なこと言ってるわ」的な、失言王がまた失言!みたいな感じで、メディア的には恰好のネタになりやすい上、発言した本人が、「実は、口から出まかせというか勢いあまって、英語を発してしまった。単なる自己流英語だ」と、この英語の本当の意味を知らずに発言したと公表して、またもやおバカさん度を自らあげてしまい、メディアの笑いネタにされてしまったようです。

これらの「王世堅」さんネタのニュース動画がたくさんありましたので、とりあえず二つリンクしておきます→その一 その二

というわけで、長い説明となってしまいました(^^;)
しかし、時事ネタをトークの話題や歌詞に盛り込み笑いをとるというのが、宇宙人の昔からのスタイルなわけですが、これを理解、解読するのが日本人にとってはかなりハードルが高いです。(だからライブに行ってもMCなんて全然分からず、会場に笑いが起きても、いっつも取り残された感満載です。。。。)

それでも宇宙人の笑いや歌詞の内容が分からずとも、日本の宇宙人ファンがいるということは、曲で勝負できたってことなんでしょうね~(笑)。


では最後に、その7月5日のライブの映像を貼りつけておきます。
始まって二分目あたりで、新聞記事になっているゲスト紹介→「Over My dead body 」で観客大盛り上がり、、、、の場面が登場します。
さて、日本のステージはこれをやるでしょうかね~?
やっても、その笑いが分かる人はごく一部でしょう(笑)