ツクトリ自主コン2023

shinさん作

「黄昏の海に冷たいぬくもりを」

クリアしました!

作者さんの言う「エモいプレイ感」に偽りなし!

ネタバレ感想です!

  ストーリー


主人公は給仕アンドロイドのニコ

病気のお嬢様シャルロットと、その病気を治療しているマエストロの屋敷で、彼は今日も料理を作っている。

繰り返される日々の中で、シャルと育んだ愛。

マエストロがシャルに飲ませる薬の正体。

生まれる疑念。迫る選択の時。

この屋敷には、嘘がある


僕あまり感想で伏線が伏線が〜言うのあほっぽくて好きじゃないんですけど、このゲームについては解禁せざるを得ません。

伏線がすげえ。


1つ真実に近づいた、と思ったらミスリードに繋がってたり。

さりげないところでアレそういうことだったのpointがあったり。


shinゲー名物の「実はお前は」も健在。

でも納得がいくのがやっぱり伏線の丁寧さですね!

※例……実はロボ、実は多重人格


エンディングが3つあって、やり直しを想定した作りになっているんですが、どうにも2つしか見れなくて「もう介入できるポイントがねぇ!!」とノーヒントの中で閃かなくてはいけないんですよね。


その中で、もがくプレイヤーとニコの心境が合致していく感覚があります。


そして辿り着く結末が必ずしもhappy大団円ってわけじゃないのが良い性格してますね。

でも期待は裏切ってこないと言うか、しっかり謎が解けて、もやっとしない完結だと思いました。

もやっとさすくらいならマルチエンドも説明足らずの謎の最終イベントも不要というハッピーエンド過激派なので😉


まぁどのエンドも部分的に幸せかなニコシャルに救いあれ…


  ゲーム性


読み物&選択肢+探索ゲーム。


また、ニコのお仕事である「料理」がスロットミニゲームとして実装されており、結局ルールはわからなかったけど止め方で完成する料理が異なる(作者さんの旧Twitterによると9枠の食材の割合で変わるっぽい)。


料理のアイテム説明欄だけで美味そうと感じるのは作者さんの本職がバリバリ生きてますね!


僕はピーチ姫よろしくdanger☣️なゲテモノを必ず入れてたんですが、激ウマのステーキをお出ししようが海鮮チョコだろうがシャルの反応が変わんなくて「なーんだお飾りのシステムか」と思っていました。


それも伏線です。

のちにシナリオの面からもストーリー進行の面からも活きてくるギミックで一本取られました🙈


何よりこの手間がプレイヤーにニコとしての体験をさせる効果を持ってますね!6日連続季節のフルーツタルトをウーバーコアラしたときは罪悪感生まれました。


  技巧点


ストーリーで触れた「やり直しを想定した作り」というのは、明らかにやり直しを想定した文量に抑えられていると言う意味です。

ノンストレスでした!


僕の中でshinゲーって往々にして難しくてどっかで必ず詰まるイメージがあったんですけど、本作はつまずき所がほぼ無く配慮されていたと感じます。

話が短いのもあるかな?


時間のかかったストーリー分岐の箇所は、話が進んだときのほどよいカタルシスになったし、「初心に立ち返れば」思いつくギミックだったかもしれません。

ニコの一日ですよ!


クリア後の物足りなさがちょうどいいと言うか、想像を広げさせる作りで、むしろ冷静になる時間をプレイヤーに与えて「いや流石におかしくね?」と思慮させる前にさっさと幕引きするのが、リアリティとファンタジーの境界として成功してるなと思いました。

ニコが食事とか排泄とか生物的行動してる時は催眠で記憶飛んでんのかなとか考え始めるとつまらなくなるし。


想像といえば食材の供給元とかどうなってるんでしょうね。人類はまだ栄えてるんでしょうか。

でないとしたら、コアラーイーツは名前からして深く考えて作ってないのでそれは良いとして、野菜は自給自足できそうだけど、肉が無くならないのは定期的に「リセット」された自前の肉があるからとか




感想とは話が逸れるけど、各エンド後の2人はどう過ごすんだろうと言う妄想が始まっています。

特にトゥルー後、真実を知ったら考えもせずDAYを重ねて今日もいい天気だねには戻らないはず。

放射能除去が終わって安全に外に出られるまで待って、2人で海を見たときようやくニコとシャルの約束は守られ、2人が一緒になることがニコラスの慰みにもなるのかなとか

しかしマエストロ亡き後にロストテクノロジーなアンドロイドの旧動力を安定製造できるのかという疑念もあったり

そもそもアンドロイドの愛とは…?

この話救いがねぇ

人類許せねぇ


壮絶なクリア後感でしばらくぼーっとしてしまったこのゲーム。いやー食らいました。

以前作者さんが作品作りのために名曲を探してるみたいなツイートをしてた気がするんですが、この曲にはamazarashiのアンチノミーか命にふさわしいが合いそうだなと思いました。(蛇足追記)


制作お疲れ様でした!👋