世界各地で増え続ける暴走アンドロイド。

そして魑魅魍魎の主、羅将神ミズキ。

希望捨てない戦士達の最終決戦がいよいよクライマックスを迎える。

あらじのダイジェスト版は、

こちら

『最終戦目前　　機動戦艦ビッグバター』ブログ小説:機動戦艦ビッグバター最終戦目前ダイジェストゾンビが暴れる世界各地を平和にしたビッグヴァーダーの戦士達、、、退魔師除闇、恋華、スパーダの３人。突如、…

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本編

機動戦艦ビッグヴァーダーの元へ、一時撤退した除闇達。黒鴉、なひ、ゼンは、大きなダメージを負っていた為、直ぐに医務室へ運ばれた。

オペラ座の様な仮面をつけた漆黒のスーツを纏う男、ネロもといジョーカーは、

「フッ、オレの体力(HP)は一億だ。まだまだ余裕だな、、、」と、ボロボロの状態で医務室での応急処置を拒否。

ーーアイツ、、、

ーー強がって、、、

ネロ、もとい自称戦闘力一億のジョーカーは、ビッグヴァーダーの艦板を開き、一人外の戦場へ向かう姿を除闇と恋華は見送った。

「除闇、恋華ちゃん、、、まだ闘えるな?」

静かに声をかけるのは、Jab利休である。

茶色の茶人服を着た小さなピグ身長の利休。二人を観る瞳は真面目そのものである。

除闇と恋華は、一度お互いに目を合わせ頷いた。

「よし、フライト艦長とシックザール博士が会議室で待っているぞ。」

「解ったわ、、、」

恋華に続いて、ブリーフィングルーム(会議室)へ向かおうとする除闇の後ろ姿に、利休は言った。

「除闇、強いては事を仕損じる、、、くれぐれも慎重にな、、、」

利休の言葉にチラッと後ろを振り向く除闇。

除闇は、一度恋華と目を合わせた後、利休の方へ再び振り返る。

「俺の活躍を、ガッチリ映像で観て世界各地にテレビ中継で流してくれ♡」

「ふふっ、きっとモテモテの退魔師になって視聴率が上がるわ♡」

ーーなんや、コイツら、、、もう勝つ気満々か?　なんか、敗北フラグにしか見えんぞ、、、

利休は、本能的に負けて帰還する除闇達の姿が、目に浮かんだ。

ーーーーーブリーフィングルームーーーーー

「除闇、恋華、良く戻ってきてくれた、、、早速だが、羅将神ミズキの対策を伝えたい。」

除闇と恋華は、一度目を合わせ、

「ちょっと、、、アイツは、羅将神ミズキはここに襲って来ないの?」

「あぁ、瞬間移動で会議中も襲って来る。、、、あんまり長い事話してられないぜ?」

恋華と除闇はフライト艦長に訊ねた。

「利休さんが、先程カタパルトから出撃した。我々の打倒ミズキの対策が練られる、僅かな時間を稼ぐと言っていた。」

「オイ、利休さんは少し前に艦内を急襲された時、大怪我をしたんだぜ?、、、もう闘える身体じゃ、、、」

「利休さんは、カタパルトデッキでこう言った、、、」

我が子の為ならなんでもする

それが、父親だ　とな、、、

「、、、ッ!!」

除闇は、息を飲んで目を閉じた。

「除闇ッ、、、解るな?今、オマエすべき最善の事は、、、」

「対策を練って、ミズキを打倒する事、、、」

除闇は、拳をギュッと握った。

羅将神ミズキ、亡霊のような存在に除闇の退魔術や魔槍術は一切効かない。槍を振るっても煙を切っている様に手応えがないのだ。

ーー今の俺に、出来ることはあるのかよ?

ブリーフィングルームの自動ドアが開いた。

フラフラの黒鴉ケイジである。

「黒鴉!!　、、、オマエっ、」

「除闇、奴(羅将神ミズキ）に攻撃を当てる方法を伝えに来た。」

「なっ??」

黒鴉ケイジ、比奈野なひ、この2人は羅将神ミズキとの戦闘で確実に攻撃を当て善戦しているのだ。

黒鴉＆なひちゃん　の闘いは、こちら

「塩分だ。オレ達が、はじめてミズキに出逢った時、オレはミズキに触れる事が出来た。ビビッちまって、手に汗握っていたからな、、、」

「汗の塩分が、奴(羅将神ミズキ)には科学反応をおこす様に、大きくダメージを与えるらしい。なひと共闘でミズキに挑んだ際は槍に汗を塗りたくって攻撃をしかけた、、、カナリ有効だった。」

「それに、ここに来る途中大量に汗をかいたゼンの攻撃も、ミズキにダメージを与えていた。」

ゼンくんの闘いは、こちら

「そうか、、、塩か!!」

除闇は、思わず手を叩いた。

「だが、注意しろ、、、オレとなひが、何故負けたのか、、、それは、羅将神ミズキの回復の速さだ。」

「奴は、負のエネルギーを吸収し自分のチカラに変える。世界各地でアンドロイドが暴れ、人々は絶望という負のエネルギーを抱き続けている、、、」

「つまり、その負のエネルギーを吸収してミズキは回復、、、って、どれくらいの時間で回復するの?」

恋華は、訊ねる。

「オレと、なひが、共闘で攻めている時は、、、10秒攻撃の手を止めると全回復していた。」

「10秒なら、俺と恋華で休まずに塩をかけ続ければ!!」

「良し、塩ならタムラ料理長に用意してもらっている!!」

フライト艦長は、タムラ料理長をブリーフィングルームに呼び出した。

「よし、塩なら任せろ、、、この戦いに勝つためなら、いくらでも塩を持っていけ!!　今回は、塩が足りない　とか泣き言を言わんから安心してくれ。」

タムラ料理長は、除闇の眼の前に

ドサッ　とJab印の塩入り袋を置いて見せた。

「タ、タムラ料理長(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)」

除闇は、塩だけで世界を救った伝説の英雄　-タムラ料理長-　に出逢えた事に感動した。

「、、、、このオジサン、、、誰?」

恋華は、 -ガンダムという世界観-　が解らない為、表情が固くなっていた。

「タムラ料理長は、フライト艦長と一年戦争を生き抜いた英雄だ。勉強しとけ、、、w」

除闇は、笑った。

「除闇、タムラ料理長に会えた嬉しい気持ちは解るが、、、ミズキの回復速度は、世界の混乱と絶望状況で次第に早くなっている、、、」

「どれくらい早くなっているんだ?」

「援軍として参戦したマスターアジアとの闘いでは、僅か5秒でミズキは、全回復している。」

「5秒でHP全回復かよ!!　そりゃ、マスターアジアも負けるな、、、」

「つまり、羅将神ミズキの特徴は、、

塩(塩分を含む)攻撃に弱い。

5秒攻撃をしないと、HPは全回復する。

「つまり、俺と恋華で塩塗りたくって、ガンガン休まずに攻撃当てろ!!って事だな、、、」

「そーいう事だ、だが、、、羅将神ミズキも、相当の手練れだ、、、攻撃ばかりでは、反撃を受けてしまう。充分に気をつけてくれ、、、」

「除闇くん、恋華ちゃん、気ぃつけろよ!!」

「タムラ料理長〜(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)」

タムラ料理長に声をかけてもらえると俄然やる気が出る除闇。

ーー5秒か、、、ネロや、黒鴉、なひちゃん、ゼンくん、、、総当りで負けた相手に、、、攻撃だけの闘いでホントに勝てるのかしら、、、

ーーーーーーーーー　恐山　ーーーーーーーー

羅将神ミズキのいる、恐山の山頂に到着する除闇と恋華。

恋華は、物思いに除闇を見た。

ーーコイツとは、ずっとこのカタパルトから出撃してきた。何十回も、何百回も、、、

勝っても負けても、生きて帰ってきた!

ーー除闇は、死なせない!!　絶対に

つづく

ラストバトル