ブログ小説です☆
修学旅行にやってきた新宿ネロ。楽しいハズの旅行先の夜の語らいは、まさかの修羅場!
クリスマスイヴの日に、渋谷実尋とぎくしゃくした感じになったネロは、本心を聞き出す為に、
男子軍団で団結し、女子部屋に乗り込むが・・・
ちょっとした行き違いで、女子部屋に潜伏した状態で、女子トークの修羅場を聞くハメになったしまった。
聞きたくない話や、情報が無情に耳に入ってくる中で、イ・ヤムチャは決意を固めた。
なんとか、女子に見つからずにやり過ごした男子軍団・・・
女子達が部屋を出た後、イ・ヤムチャはネロに言った。
「ネロ・・・・明日俺は、実尋さんに告白する!」
前回の話は、こちら
https://ameblo.jp/rum-xxx-03/entry-12573428802.html
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そして、フレンドさんがリクエストしてくれた
お話しが、こちらw(若干雑な作りですがw)よかったら読んでくださいw
「イ・ヤムチャが告白する時に、まさかの妨害?」
https://ameblo.jp/rum-xxx-03/entry-12574565528.html
URLをクリックで。。。リクエスト回も読めますw
【本編】
修学旅行の二日目の朝。
学生達は、大食堂に集まりいっせいに朝ご飯となった。バイキング形式となっており、好きなオカズを自分達の皿に乗せていく。
実尋は、ひたすら真剣な顔で、とあるオカズを探し続けた。
そのオカズとは・・・
だし巻きたまごである。
卵焼きは、やはり・・・しょっぱいたまごでしょう!御出汁が効いていて・・・万能ねぎなんか、入っていれば最高なのですが・・・
「あった~☆おっ!御ネギが、中にインしていらっしゃいますねー☆ハッハッハ、ここの旅館の方は、日本人の心を解っていらっしゃる!」
実尋は、たまごが崩れないように・・・そっと持ち皿に2~3個乗せた。
だし巻きたまごを持ち皿に乗せて満面の笑みを浮かべた。
「よー、おはよー。昨日寝れたかー?」
実尋の隣に、担任の目黒ギンがやってきた。
「あっ、おはようございます☆」
「おー、おはよー・・・ちょっと、渋谷(実尋)と大崎に頼みたい事があるんだがー・・・ちょっと、朝飯、先生の所で食わないか?」
「あっ、解りましたー☆」
実尋は、ギンの後ろに着いて行くと・・・実尋の後ろから恋華がべったり着いてきた。
「オイ・・・恋華、オメーは呼んでないっつーの・・・」
「私は、みひろんと一緒に朝ご飯食べる約束したのー・・・お兄ちゃんこそ、呼んでないっつーの・・・」
「だーかーらー、俺は、先生としてだなー・・・ったく、勝手にしろ・・・」
ギンは、朝から妹に説教するのも面倒になり、恋華のすきなようにさせた。
「おはようございます!おっ、渋谷も来たか☆・・・おお?目黒(恋華)も来たのか?おはよっ♪」
先にギンから呼ばれていた、生徒会長の大崎秀は席についていた。
「おはよー☆大崎くん♪」
「おっはよー♪」
恋華と実尋は、秀に挨拶を返した。
「ふーっ・・・じゃあ、席について・・・食いながらで良いから、聞いてくれー。この修学旅行終わった後・・・なんだが、近々集団学校見学会があってなー。まぁ、複数の今年受験するであろう中学生・・・つまり、ウチの新入生になってくれると思われる、未来の生徒達が見学に来るわけだ―・・・」
ギンは、イチゴ牛乳を飲みながら話始めた。
「ほぉ~☆ついに、可愛い後輩を迎えるのですな―♪」
実尋は、目を輝かせた。
「まぁ、そーいう事だ・・・・」
「つまり、俺達が・・・その、案内役になれ・・・という事ですね?」
秀は、ギンの話を聞きながら状況を察した。
「案内役かぁ~・・・みひろんがやるなら、私も一緒に手伝いたい☆」
「あー、オマエ・・・見た目が不良っぽいからダメだー・・・」
「むー・・・」
ギンは、恋華の顔を指して言った。恋華は、ふてくされたが・・・事実、髪はピンクなのか紫なのか、なんとも言えない色に染めているし、瞳もカラーコンタクトを入れている始末・・・お世辞にもお手本になる先輩とは言えない身なりだった。
実は、共有鯖船学園(鯖学)は、大学への進学と就職活動等、進路へ進む事に関しては100%になっている事をウリにしている進学校である。未来を掴もうと言えるキャッチフレーズがある為、案内役は模範と言える人物でないといけない。
実際恋華の学校内の成績は、トップクラスだが、見た目は非常に強面のヤンキーであり、風紀を乱す生徒そして、イ・ヤムチャ、ネロ達と共にブラックリストレベルである。卒業までに更生が必要である。
「ハッハッハ・・・まぁ、目黒(恋華)もだって・・・後輩の前とか、大学受験とか、決める時はビシっと決めるよな☆」
秀は、さりげなくフォローした。
「もちろんよ☆いざとなったら、ヘアマニキュアで一時的にブラックヘアにすれば、超優等生に見えるわ☆私だって、やるときはやるんだから♪」
恋華も自信満々で言った。そんな恋華をじーっと細い目で見るギン。
「んー・・・・いや、やっぱりオマエ・・・案内時は、顔出し禁止だ・・・」
「えー・・・・」
ギンは、意外とシビアだった。これから、やってくる生徒達に悪い印象をあたえる可能性は、最初から排除しておこうという無難な考えである。汚い話だが、入学金を稼ぐためには、良い印象を与えるのが鉄則だからだ。
「それじゃあ、目黒(恋華)☆オマエは、当日に向けて俺と一緒に学校内を掃除しよう☆裏方だって仕事は沢山あるぞー☆」
秀は、上手く纏めて、恋華に雑用を手伝わせる事にした。
☆☆
一斉の朝食が終わり、学生達は学校特有の「くれぐれも、他のお客様に迷惑にならないようーに、共有鯖船学園の生徒であることを肝に銘じて・・・」という若干長めな校長先生のお話しをした後、自由時間になった。
自由時間といっても、自由に過ごす場所が制限されており、スキー場に近い旅館にきている為、スキー場、もしくは館内での談話などになるのだが・・・
そんな中、一人スキー場で雪山を作っている女子生徒がいた。
神田那智であった。
手袋もせずに、雪山をつくり、一人ため息をついていた。
「ふーっ・・・・私、なにやってんだろ・・・」
そんな所に、スキー板を装着したイ・ヤムチャが雪道を滑る様に颯爽と現れた。
「おい☆どーしたんだ?こんな所で・・・・」
イ・ヤムチャは明るく声をかけた。
「あ・・・イ・ヤムチャ・・・」
那智は、元気が無かった。
「どーしたんだ?オマエ!手が真っ赤だぞ?」
イ・ヤムチャは、那智の手を見て声を大きくした。手袋をしないで雪山を作っていた為か、那智の手は真っ赤になっていた。
「あー・・・その、手袋・・・するの忘れちゃった・・・」
那智は、小さく笑った。
「ったく、仕方ねぇな・・・」
イ・ヤムチャは、自分の手袋を外して那智に手渡した。
「ほらよ・・・・」
「??・・・・・やっぱり、その傷・・・・」
那智は、手袋を外したイ・ヤムチャの両手の甲に傷跡が残っているを確認した。
発見というより、前夜に部屋が揺れた事と木造の柱に拳の跡が残っていたのを発見していた為、大方の事は予想できた。
「あっ・・・これは、・・・・」
イ・ヤムチャは、マズイ・・・といった表情で手を隠した。
「ふーっ・・・まぁ、いいわ・・・」
那智は、自分のバックから手袋を出して身に着けた。
「オイ!手袋持ってたのか・・・まさか、・・・・・」
イ・ヤムチャは、那智の顔を見た。もちろん、イ・ヤムチャが昨日素手で柱を殴りつけていたのを確認する為の、那智の芝居である。
「チッ・・・ハメられたな・・・・」
イ・ヤムチャは、那智から眼を逸らした。
「私ね・・・昨日、実尋にケンカ売っちゃったんだ・・・」
「えっ・・・・」
那智は、昨日女子部屋であった出来事をイ・ヤムチャに話し始めた。
「実尋は・・・私が、どれだけケンカを売ったとしても、まともに相手はしてくれない・・・どれだけ、ホンキでぶつかっても、ホンネを言ってくれる事は無い・・・だから、余計に頭に来ちゃって・・・」
「つい、実尋が一番気にしている事を持ち出して・・・怒らせて・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
イ・ヤムチャは、昨夜の話を思い出して目を閉じた。
-てっきり実尋も、新宿クンの事まんざらじゃないのかと思った☆-
-誰かさんの好きな人を奪っちゃう見たいな罪悪感に駆られていたとか-
-でもそっか♪純粋に新宿クンの事嫌いで、新宿クンの事をフッたんだー・・・じゃー私から新宿くんの所へ言いに行ってあげようか?-
-勝手にすれば!-
――ふっ、俺はこの時の会話を聞いて、全身の力がみなぎるように入り、勢いで近くに柱に狼牙風風拳(拳の連打)を打ち込んだ・・・この場でケンカのやりとりを終わらせるために、注意を引きたいとか・・・ネロ達を部屋から逃がしてやる為に、注意を逸らしたとか・・・それ以上に、俺の心身に込められたモノを、やり場のない思いをどこかにぶつけないと気が済まなかったんだ!
――あの時程、拳を強く握り、あの時程歯を強く食いしばった事は、俺の人生で一度も無かった・・・
――あの会話は、ホントに聴くべきじゃなかったぜ・・・
「神田さん、キミは・・・自分を正直にぶつけたんだろ?」
「もし、そうなら・・・後悔する必要はないだろう?それに、悪気があったと反省しているなら、それなら、尚良い・・・問題は、これからどーするかだ?」
「これから、どーするか?」
「あぁ・・・言ってしまったモノは、取り消す事は出来ない。口に出した言葉は消えない・・・だから、大事なのは言った事を後悔するより、言った後自分がどう行動するかだ!」
イ・ヤムチャは、堂々と言った。
チャラチャラしたロン毛の中途半端だった男が、今は、山の様に大きく見える。
「////////////////」
那智は、イ・ヤムチャの背中で語る姿を見て頬を赤く染めた。
「ありがとう・・・」
「なぁ、神田さん・・・一つ頼みがあるんだ・・・」
イ・ヤムチャは、今まで見せた中で一番真剣な表情をしていた。
「渋谷実尋さんを・・・呼んできて欲しいだ・・・」
「二人だけで話したい事がある。」
☆☆☆
「やぁ、おまたせ・・・」
那智に呼びかけられ、実尋はイ・ヤムチャの元へやってきた。
「恋華と雪だるまでも作ろうと思ってたけどさ・・・ちょっと、新宿クンが体調悪いみたいで・・・保険委員だからって、新宿クンの付き添いさせられてた・・・」
実尋は、静かに話した。
「そうか・・・・」
イ・ヤムチャは、いつも以上に真剣な表情で実尋の顔をじっと見た。
そして、ゆっくりと話し始めた。
「今更言わなくても知っていると思いますが・・・
俺は貴女の事が好きです。
こんなちっぽけな言葉では、貴女の想いを語るには足りない!!
俺は簡単に諦めるヘタレ野郎(ネロのこと)とは想いも覚悟も違う!!
貴女の願いを叶える為なら七つの球(ドラゴ●ボール)を集めに世界中を探します!!
貴方の為なら2倍や3倍・・・いや、10倍の界王拳にだって耐えてみせます!!
それぐらい俺の想いは本物です!!
だから・・・
改めて言わせてください
俺と結婚を前提でお付き合いしてください!!」
イ・ヤムチャは、誠心誠意のキモチを実尋に伝えた。
実尋は、男の人から告白された事は、初めてだった・・・
その言葉の重さと、伝えるの者の覚悟の重さ・・・
そのひとつひとつが、全身に響き渡った。
-ありがとう・・・-
-こんな自分の為に、世の中で・・・そう何回も使わない・・・-
-「好き」って言葉を・・・-
-こんなワタシの為に、使ってくれたんだよね・・・-
実尋は、目を閉じて一筋の涙をこぼした。
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