ブログ小説です☆

 

夏をエンジョイする学生達のお話しです!

夏休みの旅行に出かけたネロ達・・・

今回は、初日の夜のお話しです。

旅行の夜って、なんとなくテンション上がりますよねw

 

そして、次の日もある!

と感じると夜更かしもしたくなるモノでしょうw

 

前回のお話し

https://ameblo.jp/rum-xxx-03/entry-12498973504.html

42話まで読んだ方はさっそく本編へ☆

 

今回は、タイトル通り3連発いきます!

 

 

 

「除闇の怪談」

 

 

【本編】

鯖学のメンバー達は、夏休みの旅行に来ていた。

ネロ、秀、イ・ヤムチャ、除闇の4人の男子生徒の計画でこの夏意中の女性と親睦を深めていこうとする合コンに近い旅行である。

参加した女性は、実尋、恋華、那智である。ホントは4人の女性に声をかける所だったのだが、秀のホントに誘いたかった意中の女性は、都合により断念となった為3人の女子は3人の参加となった。

 

尚、今回参加したメンバーの恋の矢印をサクっと解説すると

 

ネロ→実尋

イ・ヤムチャ→実尋

という二人の男性が大きく実尋に思いを寄せている。

(性格には、主人公のネロに関しては、実尋意外にも気になる異性が数名いるようで完全にキモチが固まっている訳ではなかった)

 

秀→好きな異性が呼べなかった

恋華→秀

 

秀と恋華の関係については、シーズン1で触れたとおり、現在は恋華の一方的な片思いとなっている。秀自身は別に好きな異性がいるのである。秀は今回の夏の旅行ではサポートに徹する様子。

 

実尋、除闇、那智・・・

この3名は、現在誰に思いを寄せているかは、明かされていない。

実尋に関しては、「ラーメン一筋だせ☆」と全く心中を明かす事はない。

除闇は、「好きな異性くらいはいる・・・だが、言わん」と固く口を閉ざしている。

那智は、かつて秀に思いを寄せた時期もあったが、今は秀に対する気持ちはあまりないようだ。

 

 

 

初日の夜の事だった。

日中にビーチで遊んだ後、夕飯まで少し時間が空いてしまった・・・という事で男子部屋にみんなで集まって除闇による怪談話が行われる事になった。

 

除闇は、一同が畳に座り楽な姿勢をとったのを確認すると障子やカーテンをサッと閉め、中央に蝋燭を置いた。

 

 

「それでは、始めるぞ・・・・もし、途中恐くなったら遠慮なく言ってくれ・・・・」

除闇は、周りに気遣って話すと

「はい!もぉ怖くなってきました・・・・」

実尋が挙手をした。

 

「いや、まだ話していないぞ・・・・」

挙手をした実尋にネロがツッコミを入れた。

 

※ここからは、除闇の怪談話を中心にすすめる為、一時的に他のメンバーの雑談の文字を小さくしますw

「この話は、A知県にお住まいのJ利休さんからの投降・・・・これは、ホントにあった事なんだ・・・」

 

「ちょっと、愛知県にお住まいのJ(邪武)利休さんって・・・アンタの育ての親じゃないの・・・」

恋華はツッコミを入れた。

 

「この海岸の雑木林の中を抜けると小さな社があるんだ・・・」

 

「ちょっと!ストーップ☆・・・・もしかして、この海岸って、ここ??」

実尋が、除闇の話を止めて質問した。

 

「あぁ・・・ここだが・・・」

 

「えぇぇぇ!!!」

「それは、急な話だぁぁぁ!!」

恋華、実尋は大きな声を出した。

 

「・・・・とりあえず、話を続けるぞ・・・・彼らは男子二人女子二人で旅行に来ていたんだけど・・・ちょうど、こんな感じ夜に盛り上がって肝試しをする事にしたんだ・・・・」

 

「ごっくん・・・」

那智は生唾を飲み込んだ。

 

「宿の女将さんに社の事を聞いていたA君を先頭にRさんY君Mさんの順に懐中電灯で前を照らしながら進んでいった」

 

「・・・・・ちょっと、除闇・・・・その宿って・・・」

恋華は、ビクビクしながら聞いた。

 

「あぁ・・・ここだ・・・・」

 

「やっぱりーーーー!!!」

実尋は、大きな声をだした。実尋と恋華は掛布団の中に頭を突っ込んだ。

 

「うーむ・・・この話、辞めた方がいいか?」

「いや、途中で辞めてしまうと気になってもっと怖くなってしまうからな・・・最後まで続けてくれ・・・」

 

「あぁ!実尋さんは、俺が守るぜ☆・・・除闇遠慮なく続けてくれ☆」

除闇は、話を途中で辞めようとすると秀、イ・ヤムチャに続行してほしいと言われそのまま話を続けた。

 

Y君の冗談やRさんのツッコミとかで楽しみつつ進んでいくと例の社が見えてきた

小さな社だが社の前に一人の女性が立っていることに気がついた

一瞬驚いたのだが、幽霊でも何でもなく普通にそこに女性がいるとわかるとホッとした4人

しかしなんだかその女性の様子がおかしい

 

Y君がそんな事にも気づかず「あのーどかしましたか?懐中電灯も無いようですし危ないし暗いですから一緒に戻りませんか?」

 

そうだ

 

灯りも持たずになぜこの人はここにいるんだ?

なんとなくそのシルエットも歪だ

 

「おっおい!いいからもう帰ろうぜ」ヤバイ空気を察したA君はRさんMさんに呼びかける

「うっうんそうだね、戻ろうよ」「あたしもその方がいいと思う」

 

そう、同意している彼女たちの事にも気がつかずY君はしきりにその女の人に話しかける

「僕たちさあっちの宿に泊まっているから一緒に行こうよ」

「ねーねーどうかなー」

 

あのバカ!!

 

そう思った瞬間その女性が振り向くと

 

紫色の長い髪、赤いジャージ、、、そして、、、

 

 

左手が無い、、、!?

 

【カエシテワタシノウデ

 

【カエシテワタシノウデ

 

【カエシテワタシノウデ

 

 

目が赤く光った!!

 

僕らは一斉に駆けだした

 

「うわわわわわわわわわ

 

ザザザザザザザザザザザ

 

【カエシテワタシノウデ

 

【カエシテワタシノウデ

 

【カエシテワタシノウデ

 

「ごめんなさいごめんなさい!!

「キャー

 

無我夢中で走る

 

ゼーハー

 

ゼーハー

 

「気がつくとそこは宿屋の前、、、アレがだったのか今でもわかりません。」

除闇は、話が終わると・・・

 

ふっ

 

と蝋燭を吹き消した。

 

 

一同は、沈黙した状態で固まっていた。

 

 

「ぶるぶるぶるぶる・・・ぶるぶるぶる・・・・」

「みひろん・・・終ったみたいだよ?」

掛布団の中で一人怖がっていた実尋に、恋華は声をかけた。

 

 

-なんだろう、偶然だけど・・・そのアレ・・・の特徴って・・・なんとなく、・・・・・に似てる気がする‥‥-

「???どーしたのみひろん?」

恋華は実尋の顔を覗き込む。

 

 

 

 

 

 

「伝説のミヒロンシー目覚める」

 

メンバー達は、その夜高級鮮魚のお店・・・のとなりの、安い焼き肉屋さんで夕食を食べる事になった。

流石に、アルバイトを始めたとはいえ・・・学生の財布には資金に限界があるため、高級ディナーとまではいかなかった。

「っしゃぁぁぁ!!焼き肉ぅぅぅぅ!!!」

「ねぇ、ねぇ・・・もしかして、これ御飯おかわり無料?」

実尋と恋華は気合が入っていた。

 

「あぁ!ご飯だけじゃないぜ!お肉と野菜も食べ放題のバイキング形式だ!みんなが楽しめるように・・・オレがこの近辺の店を調べぬいたのさ!」

イ・ヤムチャは得意げな顔になった。

 

「ふふふ・・・やるじゃない////」

那智はイ・ヤムチャの胸を「トン☆」っと軽く肘討ちした。

 

除闇は、皿に中落ちカルビ、ハラミ等なるべく値段の高そうなモノを乗せて持ってきた。

「食べ放題なら・・・単価の高そうなモノを食べた方がいいな・・・単価の安いのを食ったら元が取れん・・・」

 

「よっし!俺も・・・なるべく高そうなモノを食うか・・・」

ネロも皿に肉を盛り始めた。

 

「ハッハッハ・・・・みんな結構ガッツいてるな・・・まぁ、そーいう俺も相当盛ってきてしまったがな・・・」

秀も大量に肉を入れて持ってきた。なるべく肉の中でも霜降りっぽく見える美味しそうな部位を選んで盛っていた。

バイクングでセルフサービスでお肉が並んでいると一見、同じ部位(ロースやカルビ、)等、みんな同じ肉に見えるが、良く見ると油の付き具合や肉の大きさは違う。

 

「さ、流石だわ///大崎くんの取ってきたお肉は、みんな美味しそうだわ///」

当然ながら、恋華は秀の肉の盛り付けをベタ褒めしている。

 

「みんなサイドホットコーナーのポテトやチキン、ジュースやソフトクリームも取り放題だ!時間制限は90分だ!ガンガンもって来ようぜ!」

イ・ヤムチャは気合を入れて持ってきた。

 

「オイ・・・恋華、なんで御飯ばっかり持ってきた?」

除闇は、恋華の持ってきたモノにツッコミを入れた。

 

「むふふふ・・・私、ご飯大好きなの☆」

「いや・・・それは、知っているが・・・何故、そんな単価の安そうなモノばっかり・・・」

恋華の持ってきたモノは、のりたま(ふりかけ)が沢山かかった御飯と、梅干しが5個乗ってる御飯、たくあんが山盛りに乗っている御飯、つくだ煮の海苔が山盛りに乗った御飯・・・・といった合計6杯のご飯だった。

 

「それじゃ、元が取れんぞ・・・・店の人は喜ぶだろうが・・・・」

除闇は、漫画のような汗を一滴頬の横から垂らした。

 

「!!!・・・ちょっと、みんなテーブルに持ってき過ぎ・・・食べきれんの?それに・・・ここの貼り紙を見て!」

那智は、店内の貼り紙を見てメンバー達に呼びかけた。

 

食べ残しがあった場合、ワンテーブルにつき3000円支払っていただきます☆

 

「ちょっとーー!みんなお替りストーップ!みんなー食べ終わってから次の持って来てー!」

那智の助言もバイキングの取り放題システム夢中で全く聞こえず・・・・

 

「やっぱり、カルビだなぁ~・・・あ、カレーもあるのか?カルビ焼いてカレーに居れたらビーフカレーに・・・」

「ハッハッハ・・・、新宿はやっぱりカレーかぁ・・・お?この肉の方が、霜降りだな・・・俺の目は誤魔化せんぞ!」

「ご飯☆ご飯☆おぉぉ・・・・鮭フレークもかけ放題☆テンション上がるわ~」

「恋華・・・・オマエも、少しは肉を選べ・・・損するぞ・・・お?サラダコーナーの近くに豆腐があるのか・・・よし、豆腐は10個ほど貰おう・・・」

「プリンス・・・豆腐の単価も安いよ~人の事言えんでしょ~・・・って・・・うわぁぁぁ!!ラーメンがない・・・・なぜじゃぁぁぁ!このワタシに、24時間ラーメンを食べずに生きろと・・・・」

「実尋さん・・・ここは、焼き肉屋っス・・・せっかくだから肉を・・・」

 

 

メンバー達は、勢いで持ってきた皿のメニューを食べきることができず・・・

みんなで割り勘で食べ放題料金意外に、罰金3000円支払った。

 

 

焼き肉屋で夕食を済ませたメンバー達は、旅館の戻って来てから各自でフリーの時間を過ごした。

那智は、焼き肉屋に行った後の身体にしみついた匂いが気になり再び大浴場へ、

除闇は、人静かな場所で「オカルトのラジオ」が聴きたいらしく、夜風に辺り外へ、

恋華は、「お腹が痛くなった・・・」と早めに部屋に戻り横になった。

 

「大丈夫か?よーし!こんな事もあろうかと・・・胃薬を持ってきた☆俺が見てやろう・・・」

「え!・・・ちょっと、一人で大丈夫よ・・・・」

秀は、家から持参した胃薬を持って恋華の様子を見に行くことにした。

焼き肉の食べた後である為、(恋華はごはんオンリーでお腹いっぱいになっているが)可能であれば、実尋、那智等同性に付き添いを願いたいところだが、その場の流れで秀が恋華を看る事になった。

 

 

 

 

 

 

――恋華の奴、念願の大崎と二人っきりになれたな・・・これで二人の仲も少しは進展すればいいんだけどな・・・

ネロは、部屋で横になって歯磨きをしながらスマートフォンの無料アプリのゲームをしていると・・・

 

ブーンブブン

ネロのポケットの中にスマートフォンがLINE特有のバイブ音を鳴らした。

――ん?渋谷からLINEが来た・・・

 

新宿クン、これから時間あるかな?ちょっと一緒に付き合ってほしい場所があるんだけど・・・良いかな?

 

ネロは、実尋にLINEで呼び出され、宿泊所のロビーまで降りた。

 

「やあ☆呼び出してゴメンねー!」

デカイバックを背負った実尋が手を振って待っていた。

 

「いやいや・・・丁度時間を余らせてた所だ・・・寝るには早いし、いつもならオンゲー(オンラインゲーム)かバイトしてる時間だしな・・・」

ネロも手を振りながら言う。

「ちょっと、一緒に行きたい所があるんだけど・・・いいかな?歩きながら話そう☆」

 

            

「あぁ・・・いいけど・・・」

実尋の誘いでネロは、夜の海辺へと歩き出した。

 

 

 

 

「えぇぇ!!除闇を脅かしたい??」

ネロは、実尋の話を聞いてネロは絶句した。

 

「うん☆あのプリンスめーー!怖い話で散々人を脅かしやがって・・・今度はこっちが脅かしてやるってんだ!」

「お・・・脅かしてやるって、言っても・・・・除闇は、結構オカルト好きなんだろ?そんなアイツを脅かす方法なんかあるのか?」

「ふっふっふ・・・・甘いぜベイビー☆ワタシが、なんの策も無しにyouを誘ったと思てるのデースか?」

「オイオイ・・・キャラが、ごちゃごちゃだぞ・・・」

 

実尋は、ネロを海辺付近の洞窟へ案内すると・・・

「ジャンジャジャーン☆」

実尋は、デカイバックの中から中華帽子を出した。

 

「ん?なんだ・・・この中華帽子・・・お札がついてるぞ?」

「イシシシシシ☆・・・この帽子をこうやって、被って・・・・」

実尋は、来ていた服をサッと脱いでアンダーフェアの状態になり、髪をサッっと纏め髪を隠す様な形で中華帽子を被った。

実尋は、全身の力を抜いた状態で両手を前に突き出した。そう、これがミヒロンシーポーズなのだ。

 

――これは、思った以上に反応に困るルックスだ・・・・さて、どうリアクションしようか・・・怖がった方がいいのか?驚いた方がいいのか?この際、笑ってやろうか・・・

 

「どう?新宿クン?・・・・ウフフフフ・・・・」

実尋は、中華帽子を被ったルックスをネロに見せ感想を聞いた。

 

――やっぱり、感想を言わないとイカンのか・・・・・

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

反応に困ったネロは、感想を考えるのに時間がかかってしまった。

 

「ウフフフフ・・・・でしょ!怖いでしょ~・・・・やっぱり、驚くよねー☆」

間の開いた時間が、ネロの感想は「怖くて言葉が出なかった!」というカタチで実尋に認識され・・・実尋は満足気に笑った。

 

「あ・・・あぁ・・・・でも、相手はオカルト好きの除闇だ・・・正直俺達の認識で怖いと思うモノが・・・アイツにとって怖いという事に繋がるだろうか・・・」

ネロは、自身の感想より本題の除闇を脅かすという視点に切り替えて話した。

 

「フッフッフ・・・・聞いてくれたか新宿クン・・・あえて言おう!実は・・・ここに来るまでに、除闇にはここに伝わる伝説の妖怪・・・ミヒロンシーの話をしてあってねぇ☆

「そして・・・丁度、ロビーの案内してくれる人からも情報を集めたトコロ・・・・この辺りに、ミヒロンシーが出るって噂だよ~」

実尋は、指を天に突き立てて話した。

 

「ミ・・・ミヒロンシー?それが、その格好と関係あるのか?」

 

「この中華帽子を被りし・・・気高き姿こそ・・・・ミヒロンシーなのだ!ミヒロンシーは、暗い場所で・・・・人がやってくるのを待って・・・血を吸うんだよー?血を吸われるとミヒロンシーにされちゃうんだよ?」

実尋は、ネロの質問にさらに続けた。

 

「なんで、暗い場所にいるんだ?」

 

「そりゃ~・・・ミヒロンシーは、太陽の光に弱いからさー・・・基本は夜行動して、夜明けには活動を停止するらしいだけどさ・・・中国から、やってきたミヒロンシーは、この場所に取り残されたらしくて・・・・この洞窟で仲間を繁殖されるのを待ち構えてるらしいんだよ~・・・・きっと、除闇の奴も、この洞窟でミヒロンシーが出たら~???ビビルぜ~?除闇の奴、ビビルぜ~?イシシシシ☆」

実尋は、両手を口に当てて目を細くして笑った。

 

「う~ん・・・アイツ(除闇)がそんな事で驚くかな?・・・・ん?そのデカイリュックには何が入っているんだ?」

ネロが実尋の背負ってきたリュックを指さした。

 

 

「ん??これはねー☆☆・・・・・・」

実尋は、リュックの中から小道具を沢山出し始めた。

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ニコニコ笑いながら、小道具を一つずつ説明する実尋と、その説明を聞きながら乾いた笑いをするネロ。

 

 

二人のをじっと見つめる不気味な存在に、この時はまだ気づいてなかった。

 

 

 

 

 

 

「恋華の一夜」

 

夜も更けた頃、一人静かに潮風を感じながら・・・・

深夜ラジオを楽しむ男・・・・学園の貴公子、除闇であった。

実は、旅行に来たメンバーの2名が自分を脅かそうと、もくもく準備が進められている事は、除闇は当然ながら知らない。

 

そんな除闇が一人で浜辺に居ると後ろから足音が聞えた。

 

「・・・・・・・恋華か・・・」

除闇は、後ろを振り向かずそのまま前だけを見て言った。

「!・・・・よ、良く解ったわね・・・・・」

自身で声かける前に除闇は、背後から近づいた事に解ったので恋華は少し驚いた。

 

「あぁ、背後からオレの頭に乗せようとするワカメとか海藻の匂いがした・・・ってか、引きずって来る音が丸聞こえだ・・・・どこで集めた?それだけの(海藻の)量・・・・」

除闇は、後ろを振り向かずただため息だけをついて言った。

 

「///////////・・・・べ、別に海藻なんて持って来てないわよ・・・・」

恋華は、今から除闇の頭の乗せようとしていた所で先に海藻について言われてしまったので、無かったことにする為に海藻はその辺に捨てた。

 

 

 

「・・・・・・・・・・そーいや、腹痛の方は?」

「・・・・うん・・・治った・・・・・」

「大崎と一緒じゃなかったのか?せっかく二人っきりになれたのに・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「どーした?二人きりで・・・なんかマズイ事でもあったか?」

恋華は、この夏の旅行で大崎秀との親睦を目的としていたハズなのに、当の本人はあまり嬉しそうじゃなかった。

「別に・・・・マズイ事なんて無かったけど///////もぉ、深夜0時でしょ?男子部屋に帰ってもらったわ・・・」

恋華は、視線を除闇とは真逆の向きにして隣に座った。

 

「ただ・・・・嬉しかった・・・・そんで、大崎君は優しいから、私の事心配して傍についててくれた・・・・」

「そうか・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

恋華は、表情を曇らせていた。

 

「なぁ、恋華・・・・」

「ん??」

 

「オレは、お前が誰と一緒に居ても・・・お前が好きな所で、好きな奴と、好きなように生きていければそれでいいと思っている・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」

除闇は、静かに語った。恋華は表情を曇らせていた。

 

「・・・・なんだろうな・・・大崎君と二人きりになりたかったのに・・・いざ、一緒になると・・・・なんだか、緊張しちゃったのかな?」

恋華は笑った。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

除闇には、その笑顔が作り笑顔だとすぐに解った。好きな奴と、好きなように生きていく・・・という事は、本来なら誰もが望む幸せというモノだと、除闇はそう思っていたが・・・恋華の顔は、あまり幸せを実感している顔じゃない・・・

 

「アイツ(ネロ)と一緒に居る時は、・・・・こんなに緊張したりしなかったのに・・・なんだか、息苦しくなちゃった・・・・・」

恋華は、少し上を向いて話した。

 

「私は、ホントに大崎くんが好き・・・このキモチは、ホンモノ・・・のハズ・・・・一緒に時間を過ごしたいと、ホントにそう思ってた・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

除闇は、深夜ラジオの電源を切り、恋華の話を海を見ながら黙って聞いた。

 

「でも、今日一緒に居てくれた時に思ったの・・・・私が、お腹を壊して横になっている時に、傍に居てくれている大崎君の目には・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「私と二人きりの時間でさえ・・・大崎君の瞳の中には、私は写っていなかった・・・・・」

「大崎君はね・・・・1年の時、私に告白してくれた人・・・・その時の瞳には眼鏡を通りこして、私の顔が大きく写ってたの・・・・」

「私は、その時断ったわ・・・・でも、1年生の時(去年)の彼の瞳には、どんな時でも私と話をするとき・・・彼の瞳には、私の顔が写っていた・・・それは、複数の人が居る時でさえ・・・・彼の瞳には、私が写っていた・・・・」

「こんな事言うと・・・なんだか、のろけているみたいだし、何様だ?って思われるかもしれないし・・・他の人には言えないんだけどさ・・・・あんなにも、私だけを見つめていてくれる人が居てくれたんだな・・・って、ずっと思っていたら・・・・いつの間にか、私は彼(大崎秀)の事だけを見て・・・・彼の事を考える様になった・・・・彼と、一緒に付き合っていたら、彼と一緒に生活したら・・・・どんな感じかなって・・・・」

「それで・・・今年の4月に彼に告白した・・・・まぁ、フラれたけどね☆・・・・・でも、もしかしたら・・・彼も、まだ私の事を見てくれているのかな?・・・・・・・・もう一度、彼と向き合える日は来るかもしれない・・・・・・・そんな気がして、まだ諦めきれない自分が・・・今も居る・・・」

 

 

「・・・・・・・・・なんだろな・・・・・・」

「こんな事、今話しても仕方ないのに・・・・・」

 

恋華の話が一区切りした時点で、今まで黙って聞いていた除闇は立ち上がり、近くにある手ごろな石を見つけて海辺へと投げた。

 

「・・・・??・・・・除闇?」

 

「投げてみろよ?心の中に使えているキモチとか、上手く行かない事とかあるなら、そんなキモチを石ころと一緒に投げてみろ!スッキリするぞ?」

除闇は、恋華の方を向いて笑いかけた。

 

「・・・・・!うん☆」

「よーし!!」

「ネロのノロマー!!」

恋華は、粋なりネロの悪口を言いながら石を拾い・・・遠くに投げた。その石は、除闇程遠くには飛ばなかった。

 

「イ・ヤムチャのドジー!!」

今度は、イ・ヤムチャの悪口を言いながら石を拾って、また投げた。今度もそんなに遠くには飛ばない。

 

「ネロのダメ男ーー!!」

「イ・ヤムチャの・・・・・」

 

「オイオイ・・・アイツらの悪口ばっかだな・・・」

「当たり前でしょ!大崎君の悪口なんて言える訳ないじゃない!!」

大崎秀の事で、キモチがモヤモヤしているのに肝心な秀の悪口は言わない恋華に除闇はツッコミを入れた。

 

「ハハハハハハハハ・・・・・・・」

 

恋華は、しばらくネロとイ・ヤムチャの悪口を言いながら石を投げ続けた。

 

「ありがとう・・・・お陰でスッとしたわ☆除闇が、好きな人に告白する時とか・・・今度は私が応援するね☆」

恋華は、除闇に握手を求めたが・・・・除闇はその手を握らず、2秒程恋華の顔を真顔で見た。

 

その2秒は、恋華にとってカナリ長い2秒に感じた。

 

 

「・・・・・???除闇・・・・」

 

除闇は、近辺にある握り拳より大きな石を持ち・・・力一杯投げた。

その投げた石は、最初に投げた石より早く飛んでいき、いつ海に落下したのか解らない程遠く彼方へと消えていった。

 

除闇は、少しの間その石が飛んで行った方向を見つめてから、「ふーっ」っとため息をついた。

 

「そろそろ夜が明けるな・・・旅館へ戻ろう☆」

 

 

ご愛読ありがとうございます!除闇です!

 

いかがでしたか?

鯖学の夏旅行!2泊3日の旅・・・初日は!

そして、利休さんが教えてくれたあの話は!!いかがっすか?

 

クライマックスは、新宿ネロが!!

 

-利休さん・・・どうやら、オレのストーリーは、この夏(シーズン2)だけじゃ終わらなそうです・・・-

 

 

 

 

 

つづき

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