山を下りる時に、いたはずの警察はいなくなっていた。

 

「登る時はいたのに…」とガッカリすると、

2人とも「インドの警察っていうのはそういうもんなんだよ」と言った。

 

 

一度部屋に戻りシャワーを浴びてプレムの部屋に行った。

 

いつものように3人でカフェに行き、

「今日はお酒で乾杯しよう」という話になった。

 

 

そうと決まったら準備しなきゃね、と帰り道にある小さなお店でお菓子や割り物を大量買い。

 

プレムとビピンのホテルの屋上を貸してもらえるということで、

プレムたちがデリーから持ってきたウォッカと椅子を持って屋上に行った。

 

 

すでに夜の11時ごろだったから音楽と声のボリュームを抑えつつ、

久しぶりのアルコールを楽しむ。

 

 

 

辺りはほぼ真っ暗で、満月に近い月が大きく目立ってた。

 

2人はヒンディー語のエモーショナルな音楽を流しながら歌う。

そんな光景がすごく心地よかった。

 

 

実際一緒に過ごした時間の長さが短くても、

2人ともまるで長年一緒にいる信頼出来る友達のような感覚。

 

 

ビピンは、ところどころヒンディーの歌の説明をしてくれた。

 

そんなにアルコール耐性の無いわたしはもうヘロヘロ。

音楽を聴きながらボーっとしていると、ビピンとプレムが何か話してる。

 

 

ビピンはわたしに「Rukmini、見合い結婚と恋愛結婚ならどっちがいい?」と聞いた。

 

「見合い結婚」がピンと来ない私は即座に「恋愛」と答えた。

 

 

ビピンは「聞いて、プレムは見合い結婚がいいんだって!」と言ってきた。

 

プレムは「おい、やめろよ!」と止めようとした。

 

わたしはプレムに向かってイーっとして「ふーん、ご勝手にどうぞ!」と言った。

 

 

 

見合い結婚がいいって思ってるくせに、この間あんなこと言ったんだ。

なんか腹立つ!

 

 

わたしは酔っぱらってるの、すぐにどうでもよくなった。

 

 

 

プレムがトイレに行ってる間、ビピンが色んな話をしてくれた。

 

「それぞれお祈りする対象が違うんだよ

例えばシヴァ神やガネーシャに祈る人もいれば、月や木にお祈りする人もいる」

 

「祈り」って、すごい綺麗で神秘的だな。

 

 

そうこうしてるうちにプレムが戻ってきて、

今度はビピンが「ごめん、ちょっと電話しなきゃ」と出ていった。

 

 

プレムいわく、ビピンはデリーに彼女がいて毎晩長電話をしてるそう。

 

 

 

 

月が綺麗だね、と空を眺める。

 

 

 

「Rukmini、会えてよかった。大好きだよ。

今まで毎年何度もこの地に遊びに来てたけど、もう来ることはないかな」

 

とプレムが真剣な顔で言うから

 

「なんで?」

と聞いた。

 

 

「君がいなくなったあとのこの場所には、もう意味を見出せないな」

と返ってきた。

 

 

ジーンとしてると、プレムはパっと笑顔になり、

「さ、飲もうか!」とウォッカをついできた。

 

 

「待って待って、もうそんな飲めない無理!」とキャーキャー騒ぐ。

 

 

中和しなきゃ!と水を飲みまくるわたし。

 

水を飲みまくると、トイレが近くなる。

 

「ごめん!トイレ!」と10分に1回くらいわたしが言うもんだから、

プレムがいよいよ「もうここでしちゃいなよ!」と勧めてきた。

 

 

いよいよ限界だったわたしは、部屋で電話しているビピンを邪魔する気にはなれなく、

 

 

 

よし、やろう

 

 

 

と決めた。

 

 

「お願い!耳ふさいであっち向いて!!」とプレムに頼み、

端のほうへ行って解放。(すんません)

 

 

お酒ってすごい。あんまり恥ずかしくなかった。

 

 

プレムはゲラゲラ笑いわたしを小ばかにしてきた。

「むきー!!」と言いながらじゃれる。

 

ひとしきりじゃれた後、手をつないでまた酒を片手に空を見た。

 

 

このあとプレムがわたしの部屋に泊まることになったから、

軽く片付けてビピンに一言言って移動した。

 

 

―――

 

 

「ケホケホ」と咳き込むわたし。

なんだか喉が変…まさか風邪?

 

と思いつつ、こんなところで病気になるわけにはいかない!

と思い気合を入れた。

 

きっと最近、「安い」という理由だけで買っている煙草の吸いすぎだろう、ということにした。

 

インドのマルボロはほとんど偽物なのに300ルピー(450円ほど)もする。

ところがこのインド産のWINというブランドは、50ルピー(80円ほど)で買えるのだ!ビバ!

これね

 

 

「Rukmini大丈夫?風邪ひいた?」

「大丈夫、たぶんWINのせい」

風邪とは認めたくない

 

 

その夜は、今まで撮った写真や動画を一緒に見た。

 

プレムは嬉しそうに、

「うおーすごいよRukmini!この動画の撮り方天才的!」とエキサイトしていた。

 

「このパートは一番最初の導入ね、そんで曲はこれ!」

CartoonのOn & Onを流した。

(興味のある方はリンクへどうぞ)

 

 

わ!めっちゃいいじゃん!いいクリップ作らなきゃね!

とはしゃいで、いちゃこいて寝た。(すんません)

 

 

続く