3人で遊ぶことになったが場所は特に決めていなかったので、適当に街をまわることにした。
ただそれだけのことでも、都会を知らない俺にとってはいい経験になったことがいくつもある。
夜なのに街の中を歩きまわる人の数や通りで芸をやっている人達、それゆえ都会の景色そのものが良すぎて感動していた。
ただ歩いているだけなのに凄い感動してばかりで、なぜ自分は田舎育ちなのかと負の感情までも滲み出るようになってきていた。
3人で歩いている時は主にRとM希の2人で会話を楽しんでいたが、田舎育ちの俺には都会の会話にはついていけなかった。
R 「M希ってよくエッチとかするの?」
M 「うんするー、彼氏いるけど彼氏以外でもやってるよー。」
R 「俺が前にやった女なんて処女のくせに見栄張ってたから試しにやってみたんだけど、はいらなくてばればれだったよ笑」
さすがにリア充の会話にはついていけなかったし、何より俺はその頃恥ずかしながらも童貞であったので、羨ましさもあって仕方がなかった。
しばらく歩いているとコスプレの女の子達がいて、Rはそれを見て興奮していた。
あいつらにナンパしたいなどなんなど、内容も小学生レベルのくだらない質問だった。
おしっこどこですか?って聞いてこようぜとか言いながら近寄っていたが、ただ単にトイレがどこにあるのか聞くためであってその後トイレに直行した。
M希と2人っきりになった時に意味のわからないことを聞いてきた。
「ねえ、ビッチって何か嫌じゃない?私そういう人を見てると嫌な気持ちになるんだよね」
どういう意味なのかはわからなかったが、その意味は後ほど知ることに。。。
Rが戻って来ると次は3人でどこへ行くかの相談をしていた。
何分か話した結果Rの提案で心霊スポットに行くことになったが、俺は苦手だったので帰りたくて仕方がなかった。
どんなに拒否しても行きたがるし、M希はなぜか予想以上に興味津々だったので仕方なく行くことに。。。
その途中コンビニに寄ってM希がトイレに入っていたが、ドアが閉まる瞬間こちらをギロッと睨みつけるように見てきて、まるで悪魔の笑みのような感じだった。
俺は何かを企んでいるように見えたので怖くなった。
そして理由はわからず長い時間をかけてようやくトイレから出てきたので、目的の心霊スポットへ向かった。
遠い田舎から来た俺はその日に帰ることは不可能である。
都会のホテルは予約をしていないとなかなか入れない上に、電車で移動することにもなっていたので時間的にも最終が近く、行きはともかく帰りの電車はない状態である。
帰る手段すらなかったのでそいつらに着いて行くしか選択肢はなかった。
そしてその電車に乗っている光景は初めてのような気はしない。。。
前にも見たことのある景色であった。
だってそれはあの時の夢の最後であったからだ。
今現在あの時の女と電車の中にいるので、もしかしたら本当に予知夢であったのかもしれない。
だとしたらその夢の続きがこれからということになるのであろう。。。
駅に到着するとそこからは先ほどまでの街景色とは違い、薄暗い景色の田舎だったのでさらに恐怖が増した。
途中我慢できなくなって、1人でも目的のない道に向かって逃げようとしたが、M希にどこへ行くのと手を掴まれ、逃げれなかった。
俺は諦め、どこかへ引きずり込まれていくような感覚で内心どうにでもなれというように陥っていた。
それと同時に何だか嬉しい感情もあったのだ。
高校3年生の17歳といういいとしをして、学校の行事やレクレーション以外でまともに女の子と手を繋いだこともなかったほどの童貞だった俺が、美少女と手を繋いで歩いているからだ。
長い道のりで歩いていると、M希は時々奇妙な発言ばかりするので、最初に言い出したRも次第に怖くなっていた。
「人生には刺激って必要だよね。」
M希はかなりはしゃいでいて、先に走っていった途端Rが我に返ったような感じに俺に言った。
「あの子何か変じゃない?何かに取り憑かれてるよ」
そうすると遠くに行ったはずのM希が戻ってきて、今私のこと話したって怖い顔で聞いてきたが、Rが必死に否定した。
あまりにも遠かったので、駐輪場に置いてあったチャリを奪おうとして3人乗りで行こうとして試しに乗ってみた。
Rが前に乗り真ん中にM希、俺は順番的にM希に抱きついて乗ったが、女の子に抱きつくのはそれが初体験だったのでまた感動した。
結局3人乗りは厳しくて歩いていくことになったが。。。
途中でレストランがあったのでそこで休憩することになった。
レストランにいる時M希はまた長時間トイレから出てこなかったので何をしているのだろうとRと話していたが、とても不思議で仕方なかった。
「あの子まじでおかしいよ、トイレ行く度に全然出てこないしさ、会話も奇妙なことばかりだろ」
「あいつが戻ってきたら聞いてみろよ、トイレで何してるのかってな」
「とりあえずあいつが戻って来たら引き返すぞ、まじで行くと何かありそうで危険すぎる」
「何がお化けに早く会いたいだよ、何が人の関節を外すのが楽しいだよ、さっきも言ったけど何かに取り憑かれているんじゃないのか?」
「なあそうだろ?」
M希がいない間にRと話していると、
「今私のこと話してたでしょ」
気づいたら後ろで悪魔のような顔で話を聞いていたのでかなりびびっていた。
レストランでしばらくゆっくりしていたので、行くならさっさと行こうぜと店から出そうとしていたけれどM希は夜中の2時に着くように行くとか言い出していたのでますます怖くなっていった。
会計の時はM希がまとめて払ってくれたがこっちを振り返り、また悪魔のような笑みを浮かべていた。
おごってやったんだから約束守れみたいな。。。
店を出てRがうまく説得をしながら引き返そうとしたが、興味津々に走ってゆくM希をRが止めてわざと逆の方向を指示していた。
しかし、M希はすぐに騙された事に気づき携帯を出して確認してまた目的地へ向かう。
これはもう力ずくでやるしかないと思いRは引っ張りだしたが、M希はまるで赤ん坊のようにごろつきながら地面に座っているのでどうしようもできない。
しばらくの間床に座り込んで動かなかったので持ち上げて行こうとしたが、ありえないほど重く持ち上げることが不可能。
Rは言った。
「おいM希、お前いい加減にしろよ」
「さっき私のこと話してたって感じに聞いてきたけど、お前のことを話してたんだよ。」
「まじでやばいよ、何かに取りつかれているんじゃないのか?」
「人生には刺激がどうとか言ってたけどよ、それでもし取り返しのつかないことになったらどうするんだよ」
「行く前にやめて後悔するのと行ってから後悔するのではしゃれにならないほど差が違いすぎるんだよ」
「さっさと帰るぞ」
するとMは、
「やだやだ、いくいく、心スポ行きたい。」
「行かないならここから動かないから。」
しばらくやり取りをしていたが一歩も動かないかすぐにでも走っていきそうな勢いだったので、
2人で一気に持ち上げ、どうにか逆の方向へ引きずることができた。
Rが手を離し、俺はずっと抱きながら面倒を見ていたがそこでまた興奮していた。
こんな経験はまさに夢のような光景であったため、思春期の始まり頃からの理想だったことが次々と現実になっていったからだ。
しばらく抱きながら進んでいくとM希は落ち着いていく。
「ねえR、見てみて、カップルごっこw」
「・・・」
「Rも入ろうよ、3人でじゃんけんして勝った人から前で後ろから抱きながら歩こうw」
「は?それだったらもしM希が前か後ろだったらどっちかゲイになっちゃわないか?」
じゃんけんの結果M希が先頭で俺が真ん中、再びM希を抱きながら歩くことを続行できて嬉しかったが、後ろにはこの世の者とは思えないほどをした形相をしたおまけ付きが。。。
そんなこんなで結局心スポには行かずに楽しくカップルごっこを3人でしていて幸せだった。
ただ真夜中の外でわけのわからないことばかりしていたので、度々通る通行人からは冷たい目で見られていた。
そろそろ眠くなってきたのでどこかに泊まろうと3人でラブホに行くことにした。
午前4時くらいを回っていたので俺はすぐにベッドに入って寝ようとしたが、M希がみんなで一緒にお風呂入ろうって騒ぎだすのでうるさくて眠れなかったのがとても嫌だった。
結局みんなで入ることになり2人が浴槽に湯を入れている間だけでも寝ようとしていたが、一本の毛がぷかぷか浮かんでいるのに対してこれはち⚪︎毛だろ、いやま⚪︎毛だろとかいうくだらない言い争いがうるさくて眠れなかった。
風呂も終わらせようやく寝れると思い再びベッドに入ると、またM希に邪魔をされていた。
恋愛ごっこの続きをしようと感じに言われ、さっき散々やっただろと思いどうにか寝ようとしていたが、続きの意味がようやくわかってきた。
まずその時にいた場所はベッドの上。
やはりそういうことであったが、いくら恋愛ごっこだとしてもほどがありすぎるだろって感じであったので必死に拒否って寝ようとした。
気づいたらM希は全裸になっていて、Rも脱ぎだす。
3人いるから3pやろうよと言い出して3pのやり方を携帯で調べていた。
本当に恋愛経験がなさすぎる俺にとってはもう夢以上のような展開であったのは事実だし、嬉しい気持ちもあったので、俺は生まれて17年のついにこの日で童貞を卒業できると思い込んでしようと思ったが、やりたくない気持ちの方が勝った。
初体験でこれは何か違うなと。
自分が実は童貞であることを告げると2人は驚きだして3pは中止になった。
ごめんうち童貞は無理だから、うちらとやっているところを見ながらオ⚪︎ニーしてろと言われ裸の2人は合体しようとした。
その時の光景は今までで一番印象的に残っている。
今までAVでしか他人のやっている姿を見たことがなかったが、すぐその目の前で裸の男女が抱き合っている。。。
Rはいれようとした瞬間すぐにパンツを履きだし、冷静になっていた。
M希はずっとエッチしようって誘っていたが、それでも拒否し続けていた。
一体何があったのだろうか。。。
ねえどうしたのと不思議そうに問いかけるM希を無視して一方に拒否り続けるRは言った。
「これ以上童貞の前でかわいそうなことするなよ。」
そんなの童貞が悪いでしょと言い放ち続行しようとするが、結局できなかったのでM希はずっとエッチしようとごろついていた。
Rはあきれてお前みたいなビッチは嫌いだと強く言い放ち、遂に泣き出していた。
Rがそのような態度を取っていたのはこれまでの会話を簡潔にまとめると、M希には愛するものがいながらも、その恋人とはHをしないで不特定多数の異性とは体の関係を持っていたからだ。
彼氏だけは特別といい傷つけたくないから他のどうでもいい男とはやるような感覚であり、自分もそのどうでもいい存在というのに該当していたのもある。
泣きながら語りだしていたM希の内容をまとめると、その傷つけたくないという意味は幼い頃に大切な処女を奪われたのが原因で、それからは自暴自棄になりビッチ化していったようであった。彼女の中では「性行為=傷つける」行為というように解釈していたのだろう。
それをわかっているRによっても苛立ちの方が大きく、性欲なんてどこかへ吹っ飛んでいったのだろう。それに加え童貞であるものを目の前にして淫らな行為を見せつけないためにも。。。
やるなどやらないなどのやり取りは長時間に渡り、気づくと日が昇っていた。
午前8時を迎えた途端M希は急にやばいやばい予定があると言い消え去っていったが、その時にいい残した言葉があった。
「童貞って一生に一度しかないんだから大事にとっておきなよ、もしお前が本当に好きな人に渡して卒業した時は相手してあげるから。」
それはちょっとした彼女との約束であったが、この約束は今でも忘れない上に俺の人生を左右した台詞であった。
それ以来M希とは二度と顔を合わせることはなくなったが。。。
残された2人で長時間歩き続けて駅まで向かうことにした。
その途中Rの友人の家があったので、用事があると言い出し中に入って行ったのでしばらく待っていた。
すると今度別の人が出てきて、待たせてごめんねといい駅へ向かおうとしていたから漠然とした。
友達と入れ替わったんじゃないかと。
しかしそれはR本人であったが急に別人のように変わっていたのにはちょっとした理由があった。
美容師を目指しているRにとって日々美容の研究をしていて、オフ会当日にはある美容効果を使っていたからだ。
それは、「プラシーボ効果」といって比喩表現で表すと、ある有名な一例で、火がついていないストーブに触れたのに熱いと思い込んでしまい、実際に火傷をしてしまったという事件があるらしい。そのような感覚でRには人には真似をできないほどの美容効果を使い、整髪料や化粧品などを使って別人へと変貌していった。
友人宅ではシャワーを浴びていたことが原因で、崩れてしまっていたのである。
その上サングラスまでかけていたため余計にもわかりづらくなっていたのだ。
本人曰く、美容効果を発揮できていない自分は恥ずかしくて人前にはいられないらしい。
言われてみればM希も美容効果をかなり使っており、風呂に入ってからは全くの別人となっていた。
彼女の趣味は性行為だけではなくメイクアップも含まれていて、トイレで多いときは2時間以上も鏡に向かっているそうだ。
それに踏まえて変貌した姿のRも見て、美容効果は凄いと感動もしていた。
Rと歩いている間はその美容効果についてと童貞について熱く語っていた。
さっきは守ってくれてありがとうと感謝をすると、別にお前を守ろうと思ってやらなかったわけじゃねーよと言い出し、本当の理由はただ爪を切り忘れて濡らせなかったらしい。
駅に着くまで少なくとも10回以上は爪を切っとけば良かったと後悔していたので、あの時のかっこよさも含めて全てが前言撤回されていくようであった。。。
駅に着くとRと軽く食事をして、次回のオフ会でまた会う約束をすると同時に、俺は帰りのJRに乗って地元へ帰って行った。
その途中これまでの出来事がとても夢としか考えられないよう感じであり、あの2人との出会いは今でも忘れないであろう。
あの時の約束や2人が生身で抱き合っている姿などは一生忘れない思い出だ。
それにこれまでM希が発してきた奇妙な発言もようやく理解できてきた。。。
>人生には刺激って必要だよね
完
問題1 なぜM希はトイレから長時間出てこなかったのか。
問題2 Rがやらなかった本当の理由は何か。
問題3 Rが最後の方サングラスをかけていたのはなぜか。