長男、娘と『関心領域』を見に行きました。
アウシュヴィッツ収容所の隣で暮らす収容所所長一家の暮らし。
豊富な食料、豪華な家。丹念に育てられた庭園に畑。
美しい妻と子どもたち。
と同時に、絶えず隣の建物から聞こえる叫び声や銃声。
煙突から煙が見える。
川遊びに行った時に骨を見つけて慌てて帰宅する夫。
その後しつこく洗われる子どもたち。
眠れずに部屋の片隅にたびたび座り込んでいる娘。
息子がベッドで見ているのは人の歯。
乳母は酒をあおり、その前で泣き続ける赤ん坊。
最初感心していた妻の母は途中で去っていく。
ネガ?で差し込まれるリンゴや何かを
あちこち置いてユダヤ人の支援を
しているらしい娘。
転勤が知らされると、妻は帯同拒否。
一から作り上げたこの地を離れたくないという。
理想の生活だというのだ。
この妻、『アウシュヴィッツのお針子』に
出てきていた人だわ。
自ら、アウシュヴィッツの女王と
言った場面で思い出しました。
高級服を作らされていた舞台が
ここなんですよね・・・。
ただ不穏な空気が張り詰めてはいるものの
表面的には淡々としているので
歴史が分からないときついでしょうね。
あちこちで寝ている人がいました。
娘も途中寝た、と言ってましたし
実は私も昼食のたらこで気持ち悪く
なってしまっていたため、
最初5分くらい見てませんでした
落ち着いたらちゃんと観られましたが。
現在の自分の「関心領域」を思わずに
いられない映画でした。