DoCLE #1
 
宇宙には魔力(マナ)が満ちている。
空に光り照らし出す星空も魔力の塊
 
魔力が固まり
ディスティニア世界は生まれた。
生物が魔力を取り込み進化し続け
人になる
 
気づけば世界は雪が止まない銀世界。
人々は大気中にあるマナを体内に取り込み
魔法と呼ばれる力を使い寒さをしのいでいる。
 
ただ1人をのぞいて・・・
 
ぴょんと跳ねたアホ毛がピコピコ
灰色の髪をした彼だけだは
魔法が使用できない。
ーー・・・というより腕輪により
魔力を吸収し魔法として転換出来ないのだ。
 
なので彼は剣を使っているのだが
彼以外の人々は魔法に頼っているため
誰も教えてくれるものも居なければ
褒めてくれる人もいない
・・・この極寒の世界を生きる為なのだ
 
「やっぱ外出するにはきちーわ
この、魔法禁止腕輪」
 
雪七(せつな)がいつものように愚痴を言っていると
遠くから、女性の声が聞こえた
 
女性は雪七の幼馴染。薺(なずな)だった。
 
「ゆきー!」
 
「雪って呼ぶなって言ってるだろっ」
 
深く靴が雪にうもれながら
ゆっくり雪七の元に向かう彼女
 
「おばばさまが呼んでいたよ」
 
「母さんが?」
 
雪七の家庭は特殊である。
この世界を取り締まっている家庭と言うべきか。
魔力を維持できる体、魔法にする時の威力など
魔法に関する力が他の人よりも壮大である。
…雪七は特に歴代と言われている
 
雪七と薺は雪の中を歩き、雪七の母が待つ
シルフィー神殿へ 
 
神殿の中には小さな炎が静かにゆらめき
背筋が凍りつくような緊張が奥に行くたび
2人に圧し掛かる。
蒼い像の周りには大きく透明な石
マナストーンがそこにあった。
 
「おばばさま。雪七をお連れしました」
 
薺はそう言うと、礼をし頭を下げ腰を下ろす。
彼女は雪七を急かすように背中を触り
雪七もおばばの後ろに正座をする。
 
おばばは正座をし、蒼い像に向かってお祈りをしていた。
フードをかぶり口元を隠し顔を見せないようにしている
おばばさまと呼ばれた者がいた。
声に気づくと、すっと立ちあがり2人の方に向いた
 
「雪七、お前に頼みたいことがあるのだ。
ここにある魔力石。残り4つ集めて来て欲しいのだ。」
 
「魔力石…を集めるって…」
 
母さんは10年前に俺が試しにマナを凝縮して
作ろうとして事故が起き右目を負傷してから
俺の代わりにマナを凝縮して石にしようとしてる
実験をしている。
 
そう、実験。
 
魔力石は魔力を持つ人を転換されて出来た石。
あの石は元々人間だったのだ。
なんて情報上幹部の人しか知らない。
俺は目の前で石になっていくとこを見たのだ。
  
「世界は火、水、風、土、光、闇で成り立っておる。
魔法を使う時、それのいずれかに属するのだ。
それは知っているな?」
 
人にも元々もっている属性との相性がある。
…俺は自分の相性なんて知らない。
この腕輪がある限り魔法なんて使えないのだから。
 
「はい…」
 
「ここにある2つは光と闇の魔力石でな。
他の4つの石もこの世界のどこかにあるのだ。」
 
「どこか?こんな大きい石を1人で
ここまで持って来いって事ですか?」
 
「…これを渡そう。
ある場所に物体が転送される転送石だ。」
 
「ある場所?」
 
「お前は知らなくてよい。」
 
…たまに俺だけ知らない事、隠してる事がある
 
少し言葉に迷い言葉を発する事無く
雪七は神殿を出ることにした。
 
「頼むぞ、雪七」
 
魔法禁止腕輪を外してくれることもなく
あてもないまま神殿の外に行くと
毎回のごとく突風と共に吹雪が体の芯に刺さる。
 
どこかにあると言われても
雪七はこの付近しか歩いたことがない。
狩りで遠くに行く事などない。体力がもたないのだ。

*DoC目次
*DoCLE目次
 
つづく