「社長、なんです?
そのびっしりなスケジュール?」

「あぁ、王子のよ」

ほとんど僕との仕事ばっかり

「大変だね、王子も」

「トップタレントだからね。
姫と居るとさらに人気あがるのよ」

僕には社長が言ってる事が
理解出来なかった

「来週から学校は夏休みなのに
大変だね、王子も。」

後輩で紫髪のカイがそう言った

「まぁな、別に毎年こうだし。」

王子だと姫笑ってくれるし

「でも去年は…王子。」

姫に声をかけられた俺に飛び込んだのは
笑顔じゃない悲しい顔の姫だった。
なんで、そんな顔…してんだよ

「やすまないとダメだよ。」

「ん、あぁ…」

「と、いうことで王子に夏休み下さい」

「まぁ、姫の言葉は主張しろって
言われてるし、いいわよ。
そのかわり、王子との仕事ソロでやるならね」

姫との仕事が多い王子
だから僕が王子なしで頑張れば
王子に夏休みが…仕事休みが来るっ
けど……心細い

「王子が倒れたらもともこもないから
が、頑張るっ」

「おい、待てっ頑張るって」

俺は姫さえいれば…休みなんていらない。
だから王子としている方が幸せ。
なのに…こいつは

「決めたっ」

「勝手に決め…」

姫には王子が必要じゃないのか?
もう、いらないって事か?

「おう、頑張れよ。
泣きつかれても胸かしてやんね」

その日の夜
僕はうちに帰ると彼がボソリと呟いた。

「王子…やめようかな」

「ケイ君、王子と知り合いなの?」

「さぁな」

まるで自分が王子かのように
彼の表情は固く、堕ちていた。

「…王子、芸能界やめるの!?」

「夏休み終わったらやめるかもな」

「じゃ、じゃあ僕も姫やめるっ」

ずるっ

「なんで、そうなるわけ…?」

「け、ケイ君と一緒。
いつも居た場所にいないと…何かヤダ
…だ、だから。はいっ」

そう言うと小包みを彼に渡すと
そそくさにその場を去り自分の所に帰った

だったら、ソロなんてやるなって
話しなんだが…

「へ?な、なに?」

小包みの中は誕生日プレゼントだった。

…朝、用事あったのってこれ…か?
これじゃあ、やめるにやめれない。

つづく