「せ、先輩っ」
逃げる先輩の手を引っ張ると
その勢いで先輩が体勢を崩し
こちらに向かって倒れてきた。
「わぁっ!!」
「いつっ」
先輩はよつんばいになり俺の上にいた。
立ち上がろうと先輩が顔をあげる。
「夏季…」
そんな中途半端なところを
さっきの彼女が見てしまった。
追いかけた夏季が気になって
追いかけて来たのだろう。
「あっ」
「え?」
俺は声に気づき、そちらに顔を向ける。
誰がどう見ても、秋人が襲っているように
しか見えなかったからだ。
「夏季君、やっぱりー」
「ちょ、やっぱりってー」
なんだ!?
俺は先輩を両手で無理やりはけ、
彼女を追いかけようとしたが
チラリチラリと先輩の方へ顔を向けてしまう。
先輩は一度も俺を見なかった。
「俺ーー」
何を言っても言い訳にしか聞こえない。
それでも自分の気持ちは言うべきだって。
それが、どんな結末になろうと。
「俺は…」
たとえ、秋人先輩が俺を無視しても
兄弟になる前と思えばいい。
先輩の事考えないように。
「なに?」
「俺は…」
でも、言えなかった。
言える勇気もなかった。
言わなきゃ、誤解されたままなのに。
誤解されたまま、先輩の卒業式がくる。
「おめでとうっ」
「秋人先輩の卒業祝いに何か、あげようよ」
1人の女生徒がそう言った。
なぜ、秋人先輩だけなのか
理由がすぐに分かってしまった。
つづく
逃げる先輩の手を引っ張ると
その勢いで先輩が体勢を崩し
こちらに向かって倒れてきた。
「わぁっ!!」
「いつっ」
先輩はよつんばいになり俺の上にいた。
立ち上がろうと先輩が顔をあげる。
「夏季…」
そんな中途半端なところを
さっきの彼女が見てしまった。
追いかけた夏季が気になって
追いかけて来たのだろう。
「あっ」
「え?」
俺は声に気づき、そちらに顔を向ける。
誰がどう見ても、秋人が襲っているように
しか見えなかったからだ。
「夏季君、やっぱりー」
「ちょ、やっぱりってー」
なんだ!?
俺は先輩を両手で無理やりはけ、
彼女を追いかけようとしたが
チラリチラリと先輩の方へ顔を向けてしまう。
先輩は一度も俺を見なかった。
「俺ーー」
何を言っても言い訳にしか聞こえない。
それでも自分の気持ちは言うべきだって。
それが、どんな結末になろうと。
「俺は…」
たとえ、秋人先輩が俺を無視しても
兄弟になる前と思えばいい。
先輩の事考えないように。
「なに?」
「俺は…」
でも、言えなかった。
言える勇気もなかった。
言わなきゃ、誤解されたままなのに。
誤解されたまま、先輩の卒業式がくる。
「おめでとうっ」
「秋人先輩の卒業祝いに何か、あげようよ」
1人の女生徒がそう言った。
なぜ、秋人先輩だけなのか
理由がすぐに分かってしまった。
つづく