卒業式…
もう会えない。
もう見る事もない好きな人。
帰ろうにも帰らない自分は職員玄関に居座り
外から見え、帰る卒業生を顔をあげないまま
ずっと悩み続けていた。

告白したいけど…きっと、そのボタンは
他の人に取られちゃうんだ。
そう、ふと顔をあげると
職員達下駄箱に寄りかかっていた1人の男がいた。
彼は僕が顔を見上げたのを気付くと
じっと僕の方をじっと見つめ続ける。

ブルーガ君!?
はう、なんでこっち見てんの?
やっぱり告白…ううん
どうせ、振られるのなら、はっきりと。

そう決めた僕は立ち上がり

「ブルーガ君、来て」

「おう…」

後ろから、ついてくるのをたまに確認しながら
丁度職員玄関の真上にある
吹き抜けてある2階ホールに来た。

「…それで、用ってなんだよ」

立ち止まる彼女に彼はそう言うと
くるりと周り、彼の方を向く。

「大嫌いって言って」

「………」

その言葉に彼は硬直したが
確認するように気持ちもこもってないまま

「え?だいきらい?」

そんなの知らないまま
君の言葉は重くのしかかる。

「…言ってくれて、ありがとう」

泣かないって決めたのに
今にも泣きそうな気分。

「え、いや…」

挽回しようとしたとたん
彼女の口から、とんでもない返しが来た

「僕も大嫌い」

これで忘れられる

笑わない彼女がそう笑って返した事で
その言葉がすごく本当の事だって分かる。
そう言うと彼女はその場から立ち去り
階段を降りて行く足音だけが聞こえる

「ギルドが俺の事…」

大嫌い?俺はお前がー…
卒業式から数日前に見た俺へのラブレター
くしゃくしゃだったけど
あれはギルドだった。けれどー…

両思いじゃねーのかよ

苦しくて、泣いて…体が重くなるくらい
言う事が聞かなくて
その場から崩れ落ちた彼の姿をひっそりと
見ていた彼の取り巻きは声をかけた

「ギルド、いっちゃうよ!
いいの?このままで」

吹き抜けから見えた1階の職員玄関には

「ギルド」

彼女もふと、上を見る。
そんな顔を見た彼は立ち上がり叫ぶ

「ギルド!!俺は嫌いじゃねぇ
大嫌いじゃねぇ!!だから、そこで待ってろ」

後編へつづく