闇を照らす月夜に導かれて-電車女

日常は満員電車から始まり、満員電車に終わる。


彼女、横山万璃もその1人である。


まだ、OLになって日にちも浅いのに


この満員電車だけはなれることの出来ない。


女性専用車両に乗り込もうとしても、


出来ない理由があるのだ。


なぜなら、彼女はとある男に脅迫されているのだ。


そんな話、誰も信じなく。一人、抱え込む毎日だ。


今日もまた、とある男と同じ車両に乗り込むことになる。


電車が来るまでの待ち時間が止まればいいと、何回考えただろう?


それでも時は来てしまう。


後から彼女を見つめる、違和感・・・・


そう、男はすでに彼女を狙っている。


プシューとドアが開く音と共に人々は流れ込むように、


電車内へ入る。


またたくまに、満員電車の出来上がり・・・。


彼女は男から避けるように、奥へ奥へなだれ込む。


しかし、それもまた、男の思惑である。


男は彼女に近づき、ゆっくりと右手を抱きつくように


腰に手を当てる。


声が出ないと分かっていながらも男は続ける。


いや、その声が出ない女だからこそ、続けられる。


脅迫されていえど、痴漢と同じなのだが、


彼女はその脅迫さえも怖く感じた。


人は知れず、何処の誰がこっちを見てるかさえ分からない。


男にとって、それさえも熱くさせてしまう感があるのかも知れない。





つづく


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