闇を照らす月夜に導かれて-後悔なき君の歌
俺が彼女を自分の部屋に呼んだ理由。

それは、ただ1つ。

昨日の笑顔ーー……。

母さんの前では行ってらしゃいと言いながら、

彼女は見たことのない笑顔で見送った。

その笑顔は俺には見せてくれない。

だから、彼女の笑顔を引き出す為に

俺は、自分が出来る限りの遊びと

いうか………

俺が持ってるゲーム機で遊びながら、

彼女に話しかける。

彼女にとっては不思議な光景だろう。

避けてはいじめていた目の前の男が、

話しかけは、笑う。

けれど、どんなに話しかけても、

彼女は一言も喋らないし、笑わない。

彼女はあの頃となんも変わってなかった。

……………

どうして俺には笑ってくれないんだろう?

そんな疑問が頭の中に流れる。

無言な空気がイライラする。

俺はいきなり、転がり、こう言った。

「つまんねーっ」

俺がそうつぶやいた瞬間、

彼女はコントローラーを置き、

立ち上がり、こう言いながら

俺の部屋から立ち去ろうとした。

「じゃ、部屋帰る。」

……………

男と女。

俺の部屋には好きな女と2人きり。

あの頃に出なかった、勇気が出てくる。

お願いはつい、彼女の足を引っ張った。

「なに、帰ろうとしてんだよ?」

そして、折れはゆっくりと立ち上がり、

引き止めるように

彼女をベットに押し倒し、こう言ったのだ。

「なんの為に誘ったと思ってんの?」

お前は分かって承諾したんだろ?

俺の両親がいない間、家事をしてくれるって。

だから、目の前に居る。

家には俺と2人きりって分かってたんだろ?

お前の気持ちは今でも、

変わってないって思いたいからーー……