
翌日
母さんは父さんと旅行
卒業式の日まで帰ってこない。
その間、俺は彼女と2人暮らし…
「じゃ、よろしくね、キルちゃん。
お留守番。
ケイ、他の女連れ込んじゃ駄目よ」
「はいはい。」
母さん達が先に靴を履き、出かける。
それから、俺も靴を履く。
後ろには彼女がつたっている。
「じゃ、いってくるわね。」
ギルドに手を降り、母さんは出かけて行く。
でもーー………
いつもと、あの頃と違う彼女が
そこにはいた。
母さんの手の降りを返すように、
彼女も手を降り、笑みを浮かべていた。
笑顔を見せるなんて、思わなかった。
その笑顔にドキドキ……
「行ってらっしゃい」
その言葉が終わると同時に
ドアが閉まった。
俺はつい、笑顔が見たくて、
彼女に近づき、照れるように言った。
「なあ、俺にも、言ってよ」
「え、あの………」
さっきの表情と一変し、彼女は
俺の知る、困った表情に逆戻り。
俺は期待しながら、待ったけれど、
ドアの向こうから声が聞こえた。
「ケイ、遅れるわよ」
そう、母さんの声だ。
その声に彼女はビクついたのだろうか?
「遅刻するから、行ってよ」
そう言って、彼女は俺の背中を押した。
「うわっ」
俺が玄関から出ると、彼女はすぐさま、
ドアを閉めたのだ。
…………
本当、可愛いなあ…………