あの場所にアイツが居るとは思ってなかった。


俺はあいつに教えてもらったことがあったから。


蓮葉が見てるすぐそこで・・・


あの日までは・・・



闇を照らす月夜に導かれて-俺の心が輝く時


今日の試合を思い浮かべてみろ、か。


久しぶりに蹴ったボールの感触、


俺のボールが枠に入りそうな瞬間、


初めて入ったボール。


全てがわくわくする。


そんなの顔には見せれないーー・・・


「俺、帰るわ・・・。」


そう言うと、俺はみんなより早く店を出た。


「近江さん!」


蓮葉も追いかける。


「なんだよ?」


蓮葉の声に暗い夜道をポツンと立ち止まった。


「近江さん、本当に帰るんですか?」


「あ、ああ・・・帰るよ。お前も帰るんだろ?蓮葉?」


「僕は・・・。」


じっと俺は蓮葉を見つめた。


「約束は守るたちですよ。」


「・・・そう、かよ。」


蓮葉はやる。俺のトーンが下がった声と共に


俺は方向転換をし、自分の家へ向かった。


「・・・蓮葉のアホ。」


蓮葉はやる。


その言葉だけが残る。


「あ、近江さん!待ってください!!」


「悪い・・・1人にしてくれ。」


俺はそう蓮葉にそう言うと、


1人で夜道を歩いた・・・・。


1日、今日の試合を浮かべて・・・・?


白河はそれしか言わなかった。


やっぱりわかんねーよ、白河も蓮葉も


俺だって本当はーー・・・


転がるボールを見るたびに思い浮かべてしまう


あの頃の父の言葉。


なのにボールを見るとつい蹴りたくなる衝動に駆られる。


俺はどうしたらいい?


俺はまたサッカーするべきなのか?


なあ、蓮葉・・・


蓮葉と一緒にサッカーして楽しかった・・・


楽しかった。


その一言が言葉に出ない自分に腹が立ってる。



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