それから毎日のように
あいつはやってくる。
名前も知らないキツネ目のヤツ・・・・
名前を教えてもらおうと思っても
すぐに帰って行ってしまうーー・・・
「なんかムカツク・・・。」
今日こそって思って
「おい、てめぇ、いいかげん名前ーーーっ!!」
「あ、名前を名乗る時は自分からでしたよね?」
ムカツク・・・
「俺は秋月舷也。」
「秋月・・・?あ、もしかして・・・・」
「まあ、うん。俺の父ちゃん・・・ってこらっ!
話をそらすな・・・っ!!お前の名前をーー・・」
「坊ちゃん~~」
またジャマ者が入ってきた。
また、あいつの名前を聞くのを忘れてしまう。
数日後、またアイツがやってきた・・・
だけど今日の俺は一味違うんだ
「あ、秋月さん、こんにちわですね。」
敬語・・・いいかげん止めろよ・・・
「・・・あのさ、今日から近江って呼んでくんない?」
「どうしたんです?」
・・・・
俺はあれからサッカー・・・ボールを蹴っていない
父ちゃんは俺を褒めない
くやしかった・・・ただ、それだけだったんだ
「言いたくないのならいいですよ?
それに、ボール蹴るとこも見てないですし・・・
何かあったのは間違いないですよね?」
・・・・
こいつは
何かを見下したように言う
その時、俺は大きなバックを見た。
「あのよ、それ・・・なんだ?」
「ああ、これですか?
マイサッカーボールとか・・・・
まあ、ただのお遊びですけど・・・・。
近江さんに会って興味が持ちまして・・・・ね?」
こいつはすぐに秋月から近江へ変えた
いいやつなのか
悪いやつなのか
全然分からないーーー・・・
「・・・俺、もう蹴んないぜ、ボールなんて。」
「そうなんですか?」
「つーかあ!お前もサッカーなんてやってないさ!
俺と何処か遊びに行かない?」
「近江さんとですか?」
「お前がイヤ・・・うーん、お前塾あるから駄目だよな!
やっぱ今のなし!なしにしてくれ!!」
俺はあいつから離れるように走った
「いいですよ。」
そんな声が聞えた気がして、一瞬アイツの方へ向いた
すると、あいつはニコリと微笑んだように
俺に言ったんだ。
「僕は蓮葉怜士。よろしくおねがいしますね、近江さん?」
自分の名前を・・・・自分の年齢も・・・
「蓮葉・・・お前さ、俺とタメじゃん・・・」
敬語のせいで年上に見えてたぞ
「そうですね。もしかして何処かで会うかもしれませんね。」
「だーかーらー!そんな話し方やめろつーのっ!!」
