修学旅行から帰り、さっそく事務所に行く。
そこにはもちろんセイの姿があった。
キルはすぐさまセイに近づく。
「はい、セイ君。おみあげーっ!」
「ありがと姫。」
「キル・・・。」
スキって分かった。キルのこと好きって・・・でも。
それを知ったところで俺は・・・
本当の姫と王子にはなれないーーー・・・
2人がいちゃつく姿をみるだけで胸がむかついて
焼いて怒って、顔がむすっとなる。
「え、よんだ?」
キルは俺の声に気づき、こちらを向くけど
俺は今のむすっとした自分の顔なんて見せたくない。
すぐに振り向き、2人から離れるように歩いた。
「なんでもねーよっ!」
「王子?」
それから数日後。
今日はセイがどれだけ歌と踊りをマスターしたか
俺が採点する日である。
セイは歌も音程が取れてて、それに踊りもマスターしてて
ステップも完璧だった。
キルはそんな彼の姿をみてピンクい声を出しまくり。
その彼女の声がむかついて、すぐに怒鳴ってしまった。
「キル、うっさい黙れっ!!」
ひどい・・・
彼女は俺の怒鳴る声にすぐに止め、涙目で俺を数秒見つめる。
目があったとたん、俺は別の方へ顔を向ける。
瞬間、音が止まった。
セイが息を切らして俺の方へ歩いてくる。
「ど・・どうだ王子?」
たとえ、俺でも完璧にマスターした先輩を
下ろすわけにはいかなかった。
「ま、いいんじゃねーの・・・」
すると、すぐにセイのもとにキルがかけより、
手を握り締め、セイに向けて笑い始める
「やったね、セイ君!」
「お、おう!」
ーー・・・・イライラする。
胸が痛い。泣きそうになる・・・・。
胸がキュウっと締め付けられるようだ。
俺はギュっと胸を掴む。
「しかし、まあ・・・よく王子も出来たもんだ。」
「フン。俺を誰様だと思ってんだ。」
「私の息子」
「うん、社長さんの息子だ。」
俺は闇勝企業の社長の1人息子。
そして、この事務所の社長の息子ーー・・・・
・・・・・・キルのことしか頭にない跡継ぎ息子。
なあ、キル。
もし、お前にこの思いを伝えたら、どうなるんだ?
今までと同じように接してくれるのか?
それともーー・・もう、そばには居させてくれないのか?
俺はセイみたいに奪うことなんて出来ない。
キルが幸せならそれでいいんだ。