あれから数ヶ月俺は事務所にいた。
あんなに芸能活動を休んだのに母がうるさいのだ。
「ケイちゃん、来てくれたのね」
「・・・はあ。」
俺はただ、キルと仕事が出来ればそれでいいんだが
「そういや、王子辞めるとか・・・出たもんだから
つい、学園から正式にこの事務所に移転する人出しちゃったわ。」
は?
芸能科から正式にだって?
そこへやってきたのはセイの姿だった。
「知ってると思うけど・・・セイ・ブルーグよ?」
「なっ・・・!」
先輩が・・・正式にデビュー?
それって・・・姫の近くにもっといれるようになるってことだろ?
「よろしく、王子。それに、姫も。」
姫の誕生日コンサートで言ったのはそう、いうことだったんだ
俺を超える。姫と同じになればってーー・・・
今月のPRINCESS、TOPはやはり半年振りの王子の再開だ。
姫の為に、俺の為にーー・・先輩は絶対近づけない。
「僕のため?ブルーガ君、そうなの?」
「さあな。」
俺がそう答えると、姫はじっと見つめこう言った。
見つめるその顔に俺は真っ赤になって答える。
「答えになってないよ?」
「ちげーよ、馬鹿女!」
「また馬鹿って言ったーーー!!」
「ははーん?じゃあ、お前3学期期末テスト何位だよ?」
俺のその言葉にキルはなみだぐんで
こう答えた。
「・・・・154位。」
「それ、俺抜きのだろ?結局最下位じゃん?」
俺がそう言うと、キルは先輩~と叫びながら先輩に抱きつく。
先輩は抱きついてきた姫によしよしと頭を撫でていた。
その姿に俺はさらにいらっと来てしまう。
「社長・・王子・・・セイ先輩が来てからさらに荒れてません?」
「そうねー・・・完璧に焼きもちね!」
「それに、姫に対する優しさとか笑顔が消えてるというか。」
「本当よねー・・売れる笑顔だったのに。」
泣き止んだところでセイは姫にこう言った。
「姫、あのさ・・・先輩はやめようよ?芸能界の先輩は姫なんだし、さ?」
「・・・じゃあ?セイ君」
キルが先輩のことを名前呼びしたことに俺は
目を見開き驚いてしまった。
先輩も姫の名前呼びに困惑してドキドキの息が荒くなっていた。
「そう・・・きたか。」
「久しぶりにみたな。セイ君のあわてっぷり!」
その言葉にセイは夏休みのことを思い出していた。
「姫、やっぱりからかっていたな~」
セイはそう言うと、姫に抱きつきくすぐりはじめた。
キルはくすぐりに弱いのか可愛い声を出しまくる。
その声にさらに俺はむかついていた。
俺だって名前で呼ばれたことないのにーー・・・
イライラが限界になった時、俺は姫をバッと肩をつかみ
こう言いながら、ぐいっと引っ張った。
「いいかげんにしろ!!何が俺に追いつくだ!
俺が姫にさせる前から俺はずっと見てきたんだ!」
あの時からずっとーー・・
あの時の笑顔を求めてーー・・・