クールな君が好き。
遠くでしか見ることが出来なかったキミ・・・

僕は信じる 君と過ごした、この時間
ーーー・・・忘れないこの気持ち。


第7章
 「幸せな証」


ゆっくり唇を離し、お互いの目を見つめ合う

「・・・・・・・・・。」

「・・・・。ぷはっ!南、顔真っ赤だぜ?」

鬼姫は僕をあざ笑うようにニヤニヤし始めた

「ま、まあ・・俺もだろうけど?」

一瞬、真面目な表情で鬼姫はそう僕に言った。
それは本当に恋する女の子の顔だったのだ・・・・。
両想いになったのはいいんだけどー・・・ココだけの関係・・・
夏が終わったら君はどう接するんだ?

あれから数日後
夏休みも終わったこのごろ、また鬼姫が荒田といる
その2人の姿に胸がチクとささる感覚に陥る。
両想いって分かっていても、荒田は鬼姫のことがーー・・

「葉那、この間から変だぞ?病院から抜け出すし・・」

「それには理由があんだよ。」

「ふーん、どんな?」

「好きな人と居るための勇気?」

鬼姫のその言葉にクラス中がざわめき、鬼姫の席に
みんながわんさかと集まった。
そうりゃあ、そうである。彼女は学年中の人気者。
運動部のスケットは毎日だったのだーー・・・・
誰、誰?好きな人、誰?居るの?
そんな質問ばかり・・・・
僕はそんな鬼姫を遠くで見つめることでしか出来なかった。
しかし、一瞬みんなの隙間から僕の方へ目線がちらりと合い
鬼姫はニコリと僕に笑いかけ、こうみんなに言った

「まあね~、いつかいうけど、俺の彼氏のこと。」

それからというものは彼女が誰と付き合って
誰が好きなのか、そんな噂ばかりたっていたーー・・
そう、僕と鬼姫は学校ではくっくことも話しかけてくることもない
関係だったため、怪しまれずにすむにはこれしかないのである。

ただ1つコノ場所を除いて・・・・

「・・・あのさ、南。せ、せっかくの2人きりなんだから
もっとムードあるとこにしようぜ?
いつも、いっつも!公園の共同トイレの中だぞ!?
公園のトイレ!!」

そんなの分かってます
と思いながら、今日もトイレの中・・・

「こういう場ぐらいは男らしく決めて欲しいんだけど・・・
お前の家行きたいけど・・追跡されてるかも知れないし・・。
あーあ、俺も塾いかなきゃいけない時間だし・・。
いちゃっおうか、南?みんなに・・・南が彼氏って?」


「そうすればーー・・・」

鬼姫が最後まで言う前にドアの向こうから声が聞えた
聖也と氷羅だ。

「なー、本当にこっちに居るのかよ?
そろそろ、姫も塾の時間じゃなかったか?」

「そうなんだけど、さ。
聖也は気にならないのか?姫の彼氏・・・」

「気になるけど・・・。
分かってどうすんだよ、みんなの前でベタベタするの
だまって見てろって?」

「・・・うっ。」

「・・ん?今、聞えなかった?姫の声?」

「気のせいだろ?」

2人は共同トイレよりもどんどん離れていった

「・・・・・・。」

僕と鬼姫は抱き合っていた。
2人が通り過ぎるまで声を静めるためと思ったのだがーー・・・
心臓の音がドキドキで鳴り止まない。大きくなるばかりである・・・
外の足音が遠くに消えた瞬間、僕はすぐに鬼姫から離れた

「・・・・ごめん。」

その言葉に鬼姫はすぐに顔を僕の方にあげた。

「なんで、あやまるんだよ。俺、嬉しいぜ?
大胆不敵って感じ・・・南も心臓の音・・聞えてたぜ?」

彼女は得意げに笑った。
その笑みが僕の心にキュンとささった。
いつもまにか、僕は彼女にキスをしていたのだ・・・。