色紀元年499年ーーー・・・・
この国は色の世界である。
赤、紅、水、青、緑、黄、紫、橙、黒、白
10色の世界から成り立っている。
彼女、キル・ギルドの住む水の町は魔法大国。
魔法は兄たちの実験台にされて覚えたけれど
そのせいで魔法嫌いになったのだ。
「もーめんどくさいっ!」
ここは魔法研究所。僕が住んでる家
今は自分の研究所にこもって新発明の開発中なのだが・・・・
「そー言わずにキル様!」
「だって、だって僕しか『最上級魔法』使用出来ないのに・・・」
魔法嫌いなくせに最強と言われている魔法が出来るのです。
「なんで、いちいち魔大に行って試験受けなきゃ駄目なの?
第1魔法発明者アレク兄の妹なんだから大目に見てくれたっていいじゃん!?」
魔大とは水の町にある魔法を覚える所。
試験とはどのぐらい魔法が出来るかのテストである。
「まあ、まあキル様。」
「この帽子とかローブとか僕が発明したのに!」
水の町の魔法使いが着ている魔力を高める帽子やローブは
彼女が発明したもの。キルは魔法発明より物体発明の方が得意な発明士。
なにもかも兄たちのせいだ・・・・・
でも、この時はまだ知りよしもなかったのです。
もう1人『最上級魔法使用者』が居ることにーーーー・・・・
久しぶりに歩く魔大の庭・・・だけど、何処か騒がしいようだ。
「さすが、ケイ様」
彼の周りには生徒たちがむらがっていた。
「3日で卒業するとは!」
魔大は最低でも1年は学ばなければならないのに
僕はちょっぴり気にしただけで校舎へと歩いていく
それを彼 はじっと見つめていた・・・・
「え・・あ、まあな。」
「やっぱ、ケイ様天才!」
「天才ってほどでもねぇよ・・・だって魔大とか言ったって
中級までしか教えてくれないし。ギルド兄弟がうらやましいよ。」
そう、上級魔法はギルド兄弟しか使えない強力な魔法である。
「そろそろ俺行くわ・・あんまり居てもバレるし・・。」
「バレるって?」
「あ、いや・・・。」
そして彼は物陰へ行ってしまった。
「あ、ケイ様・・・っ」
生徒の1人がそこへ行ったが彼
の姿はなかった。
隠れる場所なんてない場所なのに・・・
「あ、キル様っ。」
「なんか・・外が騒がしかったけど・・・?」
「そーなんですよ、変な魔法使いなんですよ。
その魔法使い・・・ギルド兄弟しか使用できない上級魔法が載ってる本や
キル様が発明した最上級魔法が載ってる本を見てたんです・・・。
しかも、あんなに魔法力が高いのに水の人じゃないんです・・。」
たしかに変だ・・・・。
キルは自分の研究室に戻っていた。
僕の精霊が宝石から飛び出し、話しかけてきた。
「なあ、キルー変な噂出てたぜー」
猫みたいな精霊。黒い羽と白い羽をもつ不思議な精霊である。
精霊は野生でもいるが、宝石に宿る精霊は特別なのだ。
「どんなの?」
「俺様の毛は赤い糸って呼ばれプロポーズの意味でもあるってさ。」
僕の精霊は野生じゃめったに見つからない精霊・・・
「ふーん・・」
「ふーんっていねぇのかよ、好きな男は?もう、13才だろ」
「えー・・レインかな?」
「あのなー。」
精霊レインは照れながら言った。
部屋のドアが開く音が聞こえた。
「ほら、隠れて。人来るよ?」
レインは宝石に戻っていった。
部屋に入ってきたのはアレクだった。ギルド兄弟の長男だ。
黄色い髪に赤い目の第1魔法発明者である。
「どうしたの、アレク兄」
「大変なんだ!今すぐ来てくれ!」
彼は息が切れそうなほど急いでいた。
