キルの誕生日コンサート。
サプライズとはキルの為に俺が衣装を作ったと言う訳。
へそだしの短パンスタイル。
「本当にこれ着るの?」
「おうっ」
笑顔で俺はそう答える。
「サイズはぴったりのはずよ。」
「そーじゃなくて・・。」
分かってるよ、その衣装はキルの嫌いな露出だって
「文句あるなら着なくていいけどっ!」
「ケイちゃんっ」
「・・・恥ずかしいよ、この衣装・・。」
でも、キルはその衣装を着て、舞台にあがった。
ファンの方へのびる道に行く途中、いつも通り、姫はこけてしまう。
だが、王子がそれを受け止める。
「まったく・・。」
王子の愛を感じる2人を見るたびに来ているファンはピンクい声を出す。
「ここで重大発表がありますっ」
それは初めて姫が俺と歌うのをやめた歌。
「1年ぶりに新曲を出します・・。」
ファーストとセカンドは王子と歌うディエットなのだが
このサードシングルは姫1人で歌う。
王子はピアノ伴奏である。
俺はピアノに集中していてよく分からなかったが
姫はある場所をじっと見つめていた。
そう、帰ろうとしていた先輩のいる場所。
この歌は先輩に捧げる愛の歌。
そして、コンサートが終わり、姫の控え室では
キルがチケットあげた、ナナにサクラ、アラタに
ケイがチケットあげたであろう、ヒロとルルスがいた。
そこには王子の姿がなかった。
自分の控え室にいるのだろう・・・・。
王子の控え室にはあの先輩がいた。
先輩は姫ではなく王子の控え室にいたのだ。
「お前、キルと別れたんだって、な?」
「ああ・・。姫から聞いたのか・・。」
「まあな。ま、これで、お前がキルにあわない男だってはっきりしただろ?」
「・・・・。」
お前はキルの好きな男かも知れない、けれど
キルのファンはいっぱいいる。
キルが先輩以外の男と知ったら、きっと違う人を好きになってた。
先輩は数多くいるファンの1人だって、キルだって分かったはずだ。
「そう・・だな。」
「だったら、もうキルに近づくな。」
「・・・・王子、だから、俺は考えたんだ。」
・・?
「同じ立場なら姫として見てもいいって事なんだよ。」
同じ立場・・なら?
先輩がなれるわけないだろ
「まってろよ、王子、すぐに追いついてやるから!!」
追いつく・・?
「俺と戦うつもりか、先輩。」
「そう、だ。」
・・・まあ
「勝手にすれば・・。」
先輩が何しようが、俺には勝てない。
なんて思っていたのだが・・・
先輩が控え室から出てから考えた。
キルは先輩が好き。
いくらどう考えても、キルのそばにいられないのは丸見えだ。
どうやったら、キルの心に踏み込めるのだろうか・・・?
キルの近くにいるだけで幸せなのに・・・
一緒に暮らしてるだけじゃ俺は物足りない・・・
もっと、もっと近くに近くにいたいよ、キルーーー・・・・・
先輩よりも、もっと近くに居たいんだ・・・・