翌朝、俺の目覚まし時計がなる。
窓からさす光がばぶしく感じる・・・・。
ゆっくりと布団をどかし、ゆっくりとはしごを降りる。
ふとキルが寝てる場所を見ると・・・
「・・・・まだ、寝てるし。」
しかも昨日布団かぶせてやったのに、まだははがれてる。
しょうがなく、また布団をかぶせてあげる。
「ん・・・っ。」
布団をかぶせ終わったとたんに彼女が目を覚ましたようだ。
「ん・・・ん?」
「おはよ、キル。」
・・・・
無言なキル。
俺の顔を見つめるのだ・・・。
「あー・・着替えるのか、俺、自分のベットのトコで着替えるから、
キルもここにカーテンみたいのつけてさ?
着替えられるようにしたら、どうだ?」
俺がそう言うと、キルはこくりと返事した。
「キルが着替え終わるまで、
俺ベットから降りないようにするから、さ。」
「うん・・・。」
俺は制服をもって再びはしごをのぼり、ベットに行く。
上からキルを見上げる。
キルも頭を下げ自分のベットへいく・・・・・・。
姿が見えなくなったと思ったら、着替える音が聞こえる。
シュルシュル・・・・
「・・・っ」
その音に俺はつばを飲んでしまう。
俺も着替えなきゃと思うのだが音に耳がイッテしまい・・・
気が付いたらキルがベットから出てきた。
「あ・・。」
「なに?」
キルが下から声に気づいた俺を見つめる。
「いや・・その、終わったの?」
「見ればわかるじゃん。」
たしかに、キルの姿は制服姿だった・・・。
俺はまだ上も下もパジャマ姿だというのに。
キルはそう言うと、バックをもって部屋から出てってしまった。
「き・・着替えなきゃ・・。」
そそくさに着替え、俺も1階に行き朝食を食べる。
「母さん、行ってきます!」
「はいはい。」
玄関のドアを開けるとそこにはキルがいた。
「・・・え?」
俺よりも先に出たのに、なんで居るんだ?
「・・・学校の道・・。」
あ・・
「途中まで・・・教える。」
教えるために俺を待っててくれたんだ・・。
「あ、ああ。」
この地域の範囲は知ってるんだけど、キルと一緒に歩けるし・・・。
ま、いいか。
キルの家から学校の道は歩いて約30分程度。
途中までは畑が広がる1本道だが、
大通りに出ると登校している生徒が見えてくる。
その大通りは闇勝がもつ、高く大きなビルが特徴的な大通り。
そのビルには大きな液晶画面があるため、
ココまで来れば学校への道は分かる。
「ここまで来れば・・・Okだな。」
俺がそう言うと、彼女はかけあしで俺からはなれた。
すると、彼女はバックからなにか黒い手帳を出した。
気になって、キルの後ろからそれをのぞくと、それは姫の予定表だった。
「すげぇ予定いっぱいだなー・・。」
俺以外とも撮影してるんだよな・・・。
あの先輩が卒業したあの日から・・・・。
「彼氏と全然会ってねーじゃん。」
後ろから聞こえる俺の声にびっくりしたのか、キルはすぐに俺からはなれた。
「もしかして遊びだったんじゃねーの?」
俺がそう言うと、キルは苦い顔をして、すぐさま俺より先に歩いていく。
そして校舎内に入る。
「おはよー、おはよー。」
みんなが俺にあいさつをしてくる。
俺はもちろん、仲の良い仲間しかあいさつ返しをしない。
クールな俺を演じるのだ。
キルと暮らしてるの誰も問い詰めて来なかったってことはキル、
俺と暮らしてるの内緒にしてる、そう考える。
それとも、先輩にバラしたくないのか・・?
まあ、俺も一緒に暮らしてるのバラしたくないけど・・・。
もちろん、ルルスにも・・・。
何事も無く、下校時間。
それから数日後、スターマジックのコンサートも終わったこの日
今日はキルの帰りが遅い。
姫の仕事なかったはず・・・って母さんが言ってたのに。
俺はずっと部屋のドアが開くまでじっと見ていた。
すると、ドアが開いた。
「お、おかえり、キル。」
キルは無言ですぐにTVの電源をつける。
すると、そこにはキルのいとこ、そうスターマジックの2人の姿が映っていた。
ツアーのコンサート終わりの生TV撮影だろう。
「どーでした?今年の春のコンサートは?」
「ああ、いとこの妹も来てくれて。」
「そうですか」
「ほらあの姫だよ。この前久しぶりに家行ったぜ」
とアレクがそう答える。
・・・アレクのいとこの妹が姫ねぇ
俺は彼女のもとへ歩いてそう言った。
「スターマジックってお前のいとこじゃなかったか?」
噂好きのナナがそう言ってたじゃん。
それに自分でいとこだって言ってたし・・・・。
俺がそう問い詰めると、キルの汗がたくさん流れる。
あせってる、それを見ればすぐに分かる。
じーっと見つめるその姿にキルは耐えられなかったのだろう・・・。
「ブ・・ブルーガ君・・」
キルが暴露する前に俺が言ってやった。
「まあ、俺は知ってたけどね。キルが姫って事くらい・・・」
すると、びっくりした目で俺をみつめ、こう返してきた。
「知ってたの・・?」
「ああ。じゃなかったら今言おうとしたのは、
俺にバラそうとしてさ同じことじゃん。」
俺にバレてるの思わなかったのだろう、俺の顔を変な目で見つめる
・・・・気味が悪い。
「な、なんだよ。しゃべってねーよ。お前が姫ってこと。」
するとキルは笑顔でこう言った。
「よかったー先輩にまだ言ってないし!」
・・まだ?ってことはずっと言えなかったのか?
「・・・言ってねーの?」
「うん。」
ふ~ん・・・
先輩が姫の大ファンってるからこそ付き合ったんだよな?
キルが姫に似てるから先輩はキルの事好きになったんだよな?
キルの事・・・姫としてしか見てないんだよな?
だから、キルは今まで言えなかった。
姫がバカでおっちょこちょいって引かれるって思ってたんだ。
「お前、明日大変な日だな。」
俺はそう言って自分の机の方へ歩き、椅子を引き座る。
明日、大変なのは・・
もう皆知ってるだろうな・・・キルが姫ってことに。
キルがバレたなら俺も王子ってことバラす。
いつもみたいに姫を助けるように・・・・
