そういや、姫の学校ではもうすぐ文化活動発表会らしいんだ。
「俺・・遊びにいこうかな。」
にやりと俺は彼女に言った。もちろん姫はおどろいていた。
「どんなところかみてーし。」
姫は知らないのだ。
俺が姫と同じ学校に通ってることなんて・・・・
「学校のキルってどんなかなってさ。」
俺は彼女の名前だけは知っている。
姫にするとき年齢と名前を聞いたからだ。
学校の彼女は眼鏡をかけ、
かみをむすんでいるが俺はすぐに姫と分かった。
そして当日ーー・・・
キャーキャーとわめく学校。当たり前である。
国民的アイドルの王子がここに来ているのだから。
もう・・こんなの当たり前だけどうざいな・・はあ~・・・
キルも俺の見える範囲に居なくなってるし・・・・
彼女のもとに行くために俺はファンを振り切り
キルが出している理科室へ歩いていった。
キルは写真部。いつも、カメラをもって学校中を歩いてた。
理科室についたとたん、教室から誰かに押され、
廊下へ後ろ歩きする人がいた。キルだ。
俺はとっさに彼女のかたをささえ、転げ落ちるのを阻止した。
キルを押したのは
いつも一緒にカメラをもって撮っていた男だった。
黄色い髪が特徴的で左髪だけ少し黒く、
黄色と黒の境目に赤いリボンをしている
キルの部活の先輩だろうと思われる。
彼の名前はセイっていうらしい・・・
「大丈夫、君?」
「うん。」
いつも、この男と写真撮ってるだけで胸がもやもやしてた。
キル・・・・まさか・・・
「な、なんだよ」
「ちょっと、来い!」
俺はそう言って彼女の手を引っ張り、
人気の居ないところへ連れ出した。
「お前・・・アイツのこと好き・・・なのか?」
「ただの部活の先輩だけど」
「本当・・・か?」
信用できないわけじゃない・・ただ
「うん。」
キルはこくこくとそう言いながら首でも返事をする。
「なら・・いいけど。」
ただ・・・あいつの噂聞くから・・・
あいつの噂は3年生の間じゃ有名な話。
セイは3年生なのだ。
年上の女性をお金でキス以上な事して抱いてるって話。
遊びの付き合いだけって噂。
そんな男に本気で好きにでもなったら
・・・どうしようって思ってた。
キルが友達のナナと話してるのも聞いてしまった。
「ま、あの人カッコイイからね。狙ってる人いっぱいいるよね~。
あ、もしかして、あいさつがわりにキスされちゃった?」
は・・・はあ?あいさつ代わりにキスって
・・・冗談もほどほどにしろよ・・・っ
しかし、彼女は首をおもっきり振っていた。
「あーそっか年下だし興味ないのかなー?」
・・・・ほっ。そ、そうか・・してねぇんだ~♪
そして仕事の時間。
ぽけーと姫はしていた。
「姫?」
俺の声に気づいたのはいいけど・・・
「なんでも!!」
ぶんぶんとくびを振り
「顔・・赤いけど?」
「なんでも!!!」
・・・変なやつ。
「あー、この差し入れうまいねーっ」
いきなり、話題変えるし・・・何かあったのか・・?
「社長がもってきたんだって。」
この芸能事務所の社長は俺の母親。
月間雑誌PRINCESSは
この事務所から出してる人気雑誌だ。
姫が来てからは俺の笑顔が増えたせいか、表
紙になる事なんて多くてたまらない。
もちろん、俺の機嫌がいい時なんて
王子が姫にべったりくっついてるの表紙ばっかりだけど、さ。
なんて、キルには言えないけど・・・
「ここら辺じゃ有名なのよ。」
ある日、外で生放送、
王子と姫の旅番組収録中に誰かが姫にぶつかった。
「あ、だいじょうぶっスか?って・・姫っスか・・?」
彼は俺よりも背がちょっぴり高かった。
茶色い髪に八重歯が特徴的な男だった。
俺はいつものように姫を触らせないように
バッと手を広げ姫の目の前に立ち下がる。
「こらっ近づくなっつーか、あやまれ!」
彼はあたまをさげ、こう言った
「す、すみませんっす。」
「フンっ!行こうぜ、姫っ!!」
「う、うん・・。」