今日も残業だった

帰り道はやはり寒い


家に帰ってテレビと暖房をつけて

ふうっと腰掛けると

見慣れない封筒が目に入った


「○○写真協会?」

開けてみて

そこに書いてあった文章をみて僕は仰天した


~このたびは本コンクールにご応募いただきまして誠にありがとうございます

 厳正な審査の結果

 あなた様の作品が金賞を受賞いたしました


 おめでとうございます~


「はあ?」

覚えがない


その協会は何回も写真を出して落選していたから

知ってはいたが

もう応募はやめていたのだ



一緒に入っていた写真をみて

僕はすべてを理解した



それは

半年前に亡くなった

彼女の笑顔の写真だった




「今日は写真とらないの?」

「う~ん。。。最近ね、なんかスランプでさ

自分の納得いくのがとれないんだ」


いつも彼女とデートにいくと

僕は写真ばかりとっていた

きっとたいくつだったろうに

でも、彼女は何一つ不満は言わなかった


「そのうち降りてくるよ。写真の神様が!」

「ああ、はやく降りてきてくれるといいんだけれどもね」


「ねえ、どうしていつも風景しかとらないの?」

「う~ん。別に意味はないんだけれども、人だと色々問題があるだろ?

めんどくさいからかな?」


「じゃあ、私は?とってくれる?」


突然の彼女からの申し出に僕はとまどった


今思えば

彼女はもう自分の病気を知っていたのかもしれない


「モデル代は、昼飯代でいいかな?」

「はあ~い!」


そんなふざけた会話をしながら

笑っている彼女を何枚か撮影した


今思えば

それが僕のとった

最初で最後の人物写真だった



それから数ヶ月して

彼女は病気になり

入院することになった


彼女の親から

もう余命少ないと聞いて

僕はどうしていいかわからなかった


でも

できるだけ行かれる日はおみまいに行っていた


「ねえ、神様おりてきた?」


ある日彼女がそういった


はっきり言って写真どころじゃなかったのに


「いや。。。まだみたいだねえ。」


「「じゃあさ、お願いがあるんだけれども」

「なに?」


「毎日必ず一枚写真をとってきて、私に渡してほしいの。

私は外がみられないから、外の写真がいいかな。

なんでもあなたの気に入ったものでいいから。」


「僕の写真なんかでいいのかい?」


「うん!ほら、なんでも数打てばあたるかもよ?

そのうち神様おりてくるかもしれないし!」


自分がそんな状況なのにもかかわらず

僕のことを気遣ってくれる彼女に涙が出そうになった


「それはいい考えだ。よし!まかせなさい!」



それから僕は

彼女のために


毎日必ず一枚写真を撮った


会社がある日はちょっと大変だったけれども

その分早起きするようになった


そしてできるだけ毎日彼女に会いにいって

写真を渡していた


彼女はいいも悪いもいわなかった


どこで、どんな場所で撮ったか

どんな気持ちだったか

そんなことを僕に聞いていた


いつも笑顔で僕を迎えてくれた彼女


その笑顔がだんだん小さくなっていくのをみるのはつらかったが

彼女が、できるだけ喜んでくれる写真を一生懸命に撮ったんだ


そんなある日

彼女が言った



「あの時私を撮った写真みてないよ~!」

「ああ、そうだったね。今度もってくるよ」


「ねえ、だんだんよくなってきてるような気がするよ。

そろそろ神様降りてきたんじゃないのかな?」


「そうかなあ?」


彼女を撮った写真を渡すと

今までで一番の笑顔で


「ありがとう!」


と言ってくれた



それが彼女との最後になった




僕が両親に知らされたのは

もう彼女が空にのぼってしまってからだった


最期まで知らせたくない

彼女の希望だったそうだ




僕は

彼女が亡くなってからも

毎日毎日写真を撮り続けた


天国の彼女にみてもらうために




でも

写真の神様は


本当は彼女だったんだ


そう気がついた



受賞した作品は彼女がこっそり両親に頼んで

僕の名前で応募していたそうだ



ありがとう


でも


僕の神様はもういない


だからこの賞は君にあげるよ



明日の写真を撮るときは

きっと涙でなんにもみえなくなるだろうな



そう思ってふと外をみると


はらり

はらりと

風花が舞っていた







。。。。。。

はいはい~!≧(´▽`)≦


このごろ書いていなかったお話に

ちょいと挑戦してみました


これは

私の読者さんが写真ブログを書いていて

「神様がおりてこない」

となげかれていたこと


そして

友達が入院して、「死」と直面したこと


そんな色々な出来事が

一本の線につながってできあがったものです



映画だったら誰を主演にしますかねえ?( ´艸`)←妄想なので、つっこまないでね^^;


まあ、駄作ですが

読んでいただいてありがとうございました


今年はもっと創作活動に力を入れて

文章力を高めようかと思っております


・・・私の文章の神様はいつ降りてくるかなあ^^;


文章力は

書けば書くほど身につくそうですから


書きまくります!(`・ω・´)ゞ