The Great Gatsbyクライマックス! | My life in Paradise

My life in Paradise

フルマラソン走り始めて7年目に入りました。ランニング、アメリカンコッカースパニエル、ハープをブログに書いています。

屋敷の外からディジーの様子を見守りたいというギャツビーを残して、ブキャナン邸からタクシーに乗って先に戻ったニックは、眠ることができませんでした。

I couldn't sleep all night; a frog-horn was groaning incessantry on the Sound, and I tossed half-sick between grotesque reality and savage, frightneing dreams.

 

夜明け前に、タクシーがギャツビー邸に入っていく音を聞いて、ニックは飛び起きました。何かギャツビーに言わなくてはならないことがある。朝になってからではもう手遅れになるような気がして、ギャツビーのもとに駆け付けました。

大広間にいたギャツビーは落胆と疲れでぐったりとしていました。ディジーが何かサインを送ってくれると期待していたんでしょうがなにも起こらなかったからです。大広間は、埃がつもり、かび臭くなっていました。

ニックはギャツビーに今すぐアトランティックシティか、モントリオールに逃げるようにと助言しました。

しかし、ギャツビーはディジーがこれからどうするのか知るまではディジーを置いていくことはできないといいました。

そこで二人は煙草を吸いながら、ギャツビーは昔の話を始めました。この時ギャツビーはニックにダン・コディーの話をしてくれたのでした。

なぜなら、前日のプラザホテルでトムに、「おまえはうさんくさい奴だ」とこけおろされた後だったので、誤解されないようにニックに自分の過去を話し始めたのでした。

 

 

一文無しのギャツビーがダン・コディーにこの浅瀬に船を留めておくと危険だと忠告したのをきっかけにコディーはギャツビーを気に入り、仲良くなった二人は5年間一緒に船に乗って大陸を3周したのでした。

 

 

あの時だったら自分が尋ねたら、ギャツビーは何もかも自分に話してくれたろうとニックは書いていました。それでも、ギャツビーが話したかったのはディジーのことでした。

 

He went to her house, at first with other officers from Camp Taylor, then alone.

 

ディジーの屋敷は豪華で、美しいディジーは将校の間でも人気者でしたので、そこに出入りできることはまたとない特権に思え、この機会を最大限に利用し、本当の自分は貧しいけれども、軍服を身に着けているから貧しいことは分からないと自分を偽ってディジーにふさわしい相手であることを思わせてディジーを奪ったのでした。

しかしながら二人は本当の恋に落ちたのでした。

美しい秋の出来事でした。この時の情景が、美しいキラキラと輝く英文で描かれており、これがこの物語のクライマックスだと分かります。人の心の琴線に触れるようなお話です。

冬になり、ギャツビーは海外の戦争に行くため、ディジーと別れました。手紙を書くと約束して。

戦争で活躍したギャツビーは大尉から少佐に任命されました。戦争が終わって直ぐに帰国を希望したのですが、この次はオックスフォードに送られてしまいました。、ディジーの手紙には絶望的な調子が見られるようになり、そういう時にディジーに大富豪のトム・ブキャナンとの縁談話があり、トムと結婚してしまったのでした。

 

ディジーはトムを愛したことはないとギャツビーは言い、昨日プラザホテルでトムがあのような言い方をして自分を詐欺師みたいに言ったのでディジーが動揺してしまって事故を起こしてしまったのだとギャツビーは陰鬱そうに言いました。

 

"Of couse she might have loved him just for a minute, when they were first married.--and loved me more even then, do you see?"

 

フランスから戻ったギャツビーは、軍人としての俸給をはたき、ルイビル(ディジーの故郷、ギャツビーと出会ったところ)へのたびに行きました。その街にはディジーはすでにいなくなっており、デイジーとの思い出が街の情景からよみがえってくるのでした。ルイビルに一週間滞在し、ギャツビーは一文無しになってしまいました。夏の暑い盛りでした。

 

He streched out his hand desperately as if to snatch only a wisp of air, to save a fragment of the spot that she had made lovely for him.

But it was all going by too fast now for his blurred eyes and he knew that he had lost that part of it, the freshest and the best, for ever.

 

二人が朝食を済ませポーチに出ると、昨日の暑さはどこへ行ったのやら、もうすっかり秋の気配が感じられました。

すでに9時になっており、ニックはニューヨークのオフィスに仕事に行く時間でした。以前からギャツビーのところで働いている最後の庭師が、木の葉がプールに落ちてパイプが詰まってしまうので、プールの水を抜いていいかと尋ねてくるとギャツビーは、今年はまだ一回も泳いでいないのから、今日はやめてくれと言いました。

 

ニックはギャツビーを一人にしておきたくなかったけれども、仕事に行かなければならないのでさよならをしました。

「お昼ぐらいに電話をしますから」とニックが言うと、

「ディジーもきっと電話してくると思います」とギャツビーは不安そうに、ニックにそうなるように協力してもらいたい様子でいいました。

"I suppose so."

「さようなら」 二人は固く握手をして別れました。

 

ニックは生垣の手前でまえで、突然言い忘れたことを思い出して、振り返り、ギャツビーに向かって叫びました。

「あいつらは皆腐っている!」とニックは芝生越しに叫びました。  

「君にはあの連中をみんな足し合わせたくらいの価値がある!」

 

 

 

僕はこういったことを思い出すたびに嬉しくなる。

僕は最初から最後まで彼のことを認めなかったから、彼を誉めてあげたのはこの時だけになってしまった。

とニックは書いています。

 

私はここで感動のあまり泣きました。

 

 

この物語はまだ続きますが、ここで第1章に戻ってみましょう。

 

Reserving judgments is a matter of infinite hope. I am still a little afraid of missing something if I forget that, as my father snobbishly suggested, and I snobbishly repeat, a sense of the fundamental decencies is parcelled out unequally at birth.

 

Reserving judgment =判断を保留すること、控えること

 

ここにきてニックはギャツビーに判断を下したのでした。物語の最初からギャツビーは正体不明で何者かわかりませんでした。なんだかいかがわしいことをして成りあがったように思われましたが実はキラキラとした美しい心の持ち主だったのです。

 

No-Gatyby turned out all right at the end; it is what preyed on Gatyby, what foul dust floated in the wake of his dreams that temporarily closed out my interest in the abortive sorrows and short-winded elations of men.

 

この小説は、物語の冒頭で結論を述べており、その具体的な内容が物語になって展開していく形式になっています。